リル・バック「人殺しになるよりダンスがしたい」メンフィスの過酷な現実を吐露『リル・バック ストリートから世界へ』予告編

ジャネール・モネイ「Tightrope」のミュージックビデオでも知られる世界的ダンサー、リル・バック。その驚異的なダンスの秘密と、彼が育った街メンフィスを描いたドキュメンタリー『リル・バック ストリートから世界へ』が、8月20日より公開される。このほど、本作の予告編がお披露目となった。

本作は、公民権運動のキング牧師が暗殺された場所としても知られるタフな闘争の街、アメリカ南部・テネシー州メンフィスで育ったチャールズ“リル・バック”ライリーが、メンフィス発祥のストリートダンス“メンフィス・ジューキン”にのめり込み、世界的ダンサーとなるまでを描いたドキュメンタリー。

予告編は、少年時代のリル・バックが自ら撮影した動画から始まり、次にメンフィス出身のラッパー、アル・カポーンの人気曲「Memphis Pride」にのせ、伝説的ローラースケート場「クリスタル・パレス」が映し出される。ここは土曜夜になるとダンスフロアに変わり、リル・バックのダンスの原点になった場所だ。リル・バックは「俺たちは人殺しになるよりダンスがしたい」とメンフィスの過酷な現実を伝える言葉を口にする。一転、音楽がクラシックに変わるとヨーヨー・マと「瀕死の白鳥」を共演するリル・バックの姿が。これはスパイク・ジョーンズが実際に撮影した映像である。他にも人間業と思えないスムーズな動き、スニーカーの爪先立ちで踊る信じられないテクニックを駆使したリル・バックの凄すぎるダンスが確認でき、ダンスがメンフィスという街としっかり結びついていることに胸が熱くなる。

『リル・バック ストリートから世界へ』
8月20日(金)より、ヒューマントラストシネマ渋谷、新宿シネマカリテ、アップリンク吉祥寺ほか全国順次公開
監督:ルイ・ウォレカン
配給:ムヴィオラ

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