2017年に発売された台湾の大ヒットホラー・ゲーム「返校 -DETENTION-」の映画化で、『悲情城市』、『牯嶺街少年殺人事件』に続く、白色テロ時代を描いたダークミステリー『返校 言葉が消えた日』の公開日が7月30日に決定し、併せて、予告編と場面写真がお披露目となった。
本作は、台湾人が忘れてはならない負の歴史をストーリーに取り入れるという大胆な発想で大ヒットとなったホラー・ゲームを元に、迫害事件の謎解きと、青春を奪われた若者たちの切ないドラマが交錯するダークミステリー。その深いメッセージ性が昨年1月の台湾総統選挙にも影響を与えたと言われ、メディアやSNSで大騒動を巻き起こした。
予告編では、冒頭「自由が罪になる時代」と重々しいナレーションとともに、セピア色に近い、物悲しくも美しい映像で観客を1962年台湾の凄惨な粛清の時代へと誘い込む。舞台である翠華高校では“秘密の読書会”が開かれ、生徒たちは「密かに、禁じられた本」を読み続けた。しかし、いつか自由になる日が来ることを夢見ていた人々の希望を打ち砕く様に、男子生徒が軍に暴力をふるわれ、強制的に連れ去られてしまうのだった。
『返校 言葉が消えた日』
7月30日(金) TOHOシネマズ シャンテほか全国ロードショー
監督:ジョン・スー
出演:ワン・ジン ツォン・ジンファ フー・モンボー チョイ・シーワン チュウ・ホンジャン
配給:ツイン
【ストーリー】 1962年、蒋介石率いる国民党の独裁政権下の台湾では、市民に相互監視と密告が強制されていた。翠華高校に通う女子高生のファン・レイシン(ワン・ジン)が放課後の教室で眠りから目を覚ますと、何故か学校には誰もいなくなっていた。校内を一人さ迷うファンは、政府から禁じられた本を読む読書会メンバーで、秘かに彼女を慕う男子学生のウェイ・ジョンティン(ツォン・ジンファ)と出会い、協力して学校からの脱出を試みるが、どうしても外に出ることができない。消えた同級生や先生を探す二人は悪夢のような恐怖が迫るなか、学校で起こった政府による暴力的な迫害事件と、その原因を作った密告者の哀しい真相に近づいていく。
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