難民から陸上オリンピック選手になった青年グオル・マリアルを追ったドキュメンタリー『戦火のランナー』が、6月5日より公開される。このほど、本作の予告編がお披露目となった。
8歳の頃、グオル・マリアルはスーダン内戦を生き延びるために走って逃げた。走り続け、一時は“国のない男”と呼ばれた彼には栄光の舞台が待っていた…。
予告編は、主人公グオルがスーダンの故郷の村から脱出する姿を、アニメーションを交えて描いたシーンから始まり、ひとりの“国のない男”が走る才能を見出され、オリンピック出場を果たすまでが映し出される。スーダンの南北分離と内戦という緊迫のニュース映像も盛り込まれている。
『戦火のランナー』
6月5日(土)より、シアター・イメージフォーラムほか全国順次公開
監督・プロデューサー:ビル・ギャラガー
音楽:エドゥアルド・アラム
出演:グオル・マディング・マケア(グオル・マリアル) ラスティ・コフリン コーリー・イーメルス ブラッド・プア
配給:ユナイテッドピープル
【作品概要】 戦争の続いていたスーダン。8歳のグオル・マリアルの命を守るため、両親は苦悩の末、彼を村から逃がした。しかし、戦場をさまよい歩くグオルは武装勢力に捕まってしまう。走って逃げることに成功し、難民キャンプで保護された彼は、幸運にもアメリカへ移民するチケットを手にする。高校に入学し、走ると他を圧倒。初めて走ったマラソンで2012年ロンドン五輪出場資格を得る。まるで走ることが彼の運命だったかのように…。しかし、建国されたばかりの南スーダンには国内オリンピック委員会がなく、代表する国がなかった。出場が危ぶまれたが奇跡が起こる。国際オリンピック委員会(IOC)が“国のない男”といわれた彼の個人参加選手としての出場を認めたのだ。そして彼は、祖国南スーダンの人々の期待を背負い走り、完走する。
©Bill Gallagher