甲本雅裕「作品を一言で言うとあったかい」、光石研「めちゃくちゃ楽しかった」追加キャスト発表!高畑充希『浜の朝日の嘘つきどもと』

『百万円と苦虫女』『ふがいない僕は空を見た』『ロマンスドール』のタナダユキ監督が、主演に高畑充希を迎え、オリジナル脚本で贈る『浜の朝日の嘘つきどもと』が、今秋に公開される。このほど、追加キャストとして、甲本雅裕、佐野弘樹、神尾佑、光石研、吉行和子が出演することが発表された。

本作は、震災後の福島・南相馬に実在する映画館「朝日座」を舞台に、一人の20代女性が東奔西走し映画館の存続を守ろうとする物語。

新たなキャストとして、東京サンシャインボーイズ出身、バイプレーヤーとしてドラマ・映画に活躍する甲本雅裕は、「朝日座」の支配人・森田保造(柳家喬太郎)とともに莉子(高畑充希)の「朝日座」再建に協力する岡本不動産の岡本貞雄に扮する。『FUNNY BUNNY』、『町田くんの世界』等の映画に出演した若手の注目株・佐野弘樹は、技能実習生で茉莉子(大久保佳代子)のボーイフレンド・バオを、ドラマから戦隊モノまで幅広い作品に出演する神尾佑は、「朝日座」存続を巡り森田らと対峙するオフィスI社員の市川和雄を、多くの映画やドラマで脇を締める名優・光石研は、莉子の父でタクシー会社社長の浜野巳喜男を、そして日本を代表する名女優・吉行和子は、「朝日座」の常連で資産家の未亡人・松山秀子を演じる。

▼キャスト コメント

■甲本雅裕(岡本貞雄役)
この作品を一言で言うとあったかい、です。脚本、撮影現場、福島の人達、全てがあったかかった。ロケ現場の映画館ではノスタルジーな気持ちになり、馬に乗って久々に遠くを見て、路地裏で相馬の人達の会話を聞き、身近を感じたとてもいい時間でした。この映画は、人が忘れかけている何かを思い出させてくれ、改めて今を生きてるんだって事を実感できる作品だと思います。あったかい気持ちになれるこの作品に参加できた事に感謝します。

■佐野弘樹(バオ役)
タナダ監督とは今回が初めましてでした。僕はバオ君というベトナム人の技能実習生という役どころでカタコトの日本語でお芝居をしています。今までにない挑戦にワクワクしながら毎日の撮影をしていました。一人一人と真摯に向き合い続けているタナダ監督の心意気を間近で感じられた宝物のような時間でした。震災、原発、コロナ禍、僕たちが生きていく上で目を逸らしてはいけないものを扱っている今作品は、最初に脚本を読んだとき書き手の、タナダ監督の、覚悟を感じました。強度がある上に、しっかりと笑いあり涙あり、最後には今日も一日頑張ろう。って思わせてくれる可笑しみみたいなものもちゃんと詰まっているそんな素敵な作品です。

■神尾佑(市川和雄役)
東日本大震災で福島は大きく変わってしまいました。それは町によって人によって家庭によって様々で、一概に悲しみ苦しみと表現できるものではないでしょう。この脚本はそんな福島のとある人々の断片ですが、福島への情愛とそこに暮らす人々への思いをとても感じました。タナダユキ監督の人間に対する洞察力と愛情が観た人の心を温めてくれるでしょう。そして映画の舞台になった映画館が素晴らしい。もしかしたら私も子供の頃行ったかもしれない映画館。この作品の礎になっていてそれがまた見どころです。福島出身としてこの作品に少しでも参加できて本当によかったです。

■光石研(浜野巳喜男役)
今作は、まだまだ先の見えないコロナ禍での撮影でした。しかし、スタッフの皆さんの手厚いケアで、何一つ心配する事なく、撮影しました。タナダ監督とは、確か同郷の北九州での、小さな映画祭でお会いした事がありましたが、タナダ組の現場は初めてでした。キャメラの横にスッと座り、しっかりと俳優の佇まい、一挙手一投足を観察し、的確な指示を頂き、安心してやれました。何ともハンサムな監督デス!ストーリーも小さな映画館のお話だし、映画愛を感じます。しかし、監督の別の作品を拝見すると、ちゃんとエッジが効いてます。羊の皮を被ったなんとかですかね。めちゃくちゃ楽しかったです。

■吉行和子(松山秀子役)
タナダユキ監督の、映画愛が、ぎっしり詰まっています。そして、震災、家族と、福島での撮影で、より強く感じた日々を思い出しました。映画とテレビドラマが同時進行で撮影されたので、両方に出ていた私は、一度に二本、タナダ監督の作品に出る機会を頂き、嬉しかったです。監督は、とてもチャーミングでした。

『浜の朝日の嘘つきどもと』
今秋 全国公開
監督・脚本:タナダユキ
製作プロダクション:ホリプロ
出演:高畑充希 柳家喬太郎 大久保佳代子 甲本雅裕 佐野弘樹 神尾佑 光石研 吉行和子
配給:ポニーキャニオン

【ストーリー】 100年近くの歴史を持つ映画館「朝日座」。シネコンと呼ばれる複数のスクリーンを持つ複合映画館が活況を見せる中、主に旧作映画を上映する名画座として、地元住民の思い出を数多く育んできた。時代の流れには逆らえず、支配人の森田保造(柳家喬太郎)はサイレント映画『東への道』をスクリーンに流しながら、ついに決意を固める。ほどなく、一斗缶に放り込んだ35mmフィルムに火を着けた瞬間、森田の背後からその火に水をかける若い女性が現れた。茂木莉子(高畑充希)と名乗るその女性は、経営が傾いた「朝日座」を立て直すため、東京からやってきたという。しかし、「朝日座」はすでに閉館が決まり、森田も打つ手がないと決意を変えるつもりもない。地域に密接した映画館を守ろうとする都会の人間と、積年の思いを断ち切り閉館を決めた支配人。果たして「朝日座」の運命やいかに…。

©2021 映画『浜の朝日の嘘つきどもと』製作委員会