フィンランド・アカデミー賞で6冠達成!SMクラブで出会った男女の究極の純愛物語『ブレスレス』12月公開!

2019年カンヌ国際映画祭監督週間で上映され注目を浴び、今年度のユッシ賞(フィンランド・アカデミー賞)では9部門にノミネートされ、主演男優賞ほか6部門を受賞したフィンランド映画『DOGS DON’T WEAR PANTS(原題)』が、邦題『ブレスレス』として12月11日より公開されることが決定した。併せて、ポスタービジュアルと場面写真がお披露目となった。

妻を不慮の事故で失い、死んだように毎日を送る外科医のユハ。救いを求めた先は、ふと迷い込んだSMクラブだった。喉元を締め付けられ、窒息寸前の生死をさまよう中でだけ、妻と再会できるのだ。失意の中を生きてきた男と、痛みを与えることでしか生きられない女。出会ってしまった二つの悲しみは、誰にも奪えない唯一無二の愛へと発展していく。

その斬新なストーリーと卓越した演出力、完成された映像美で多くの観客に衝撃と感動を与えたのは、ユッカペッカ・ヴァルケアパー監督。前作『2人だけの世界』が、ベネチア国際映画祭、トロント国際映画祭ほか世界40ヶ国の映画祭で上映され、本国フィンランド・アカデミー賞(ユッシ賞)で7部門にノミネート、作品賞と監督賞を含む4部門を受賞。本作では、研ぎ澄まされた光や色調の息をのむ映像と、生と死の世界を時間や音で表現する繊細な演出で、美しい愛と再生の物語を見事に描き出した。そして、本作は現地時間10月14日に発表された2020年ユッシ賞で9部門にノミネートされ、主演男優賞ほか6部門で受賞という快挙を成し遂げた。ユッカペッカ監督にとっては前作を超える結果となり、フィンランドのみならず北欧から世界へと活躍の場を広げる監督として期待が高まっている。

主演のユハを務めるのは、ゲイアートの先駆者でありフィンランドの国民的芸術家の半生を描いた『トム・オブ・フィンランド』でトムを演じたペッカ・ストラング。今回も妻を亡くして喪失感を抱え、死の淵でのみ生きる糧を見つける男という難役に挑む。また、ドミナトリクス(女性の支配者)として生き、ユハとともに更なる危険な愛の領域へと足を踏み入れることになるモナに、クリスタ・コソネンが扮する。本作で名実ともに女優として飛躍を遂げた。

ポスタービジュアルには、ユハ(ペッカ・ストラング)とモナ(クリスタ・コソネン)の異質な愛の形が垣間見える写真が収められる。神経が高揚するようなSMルームの、真っ赤な照明が印象的。失意の中を生きてきた男と、痛みを与えることでしか生きられない女、二人の究極の純愛を感じさせるビジュアルになっている。

『ブレスレス』
12月11日(金)より、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次ロードショー
監督・脚本:ユッカペッカ・ヴァルケアパー
プロデューサー:アレクシ・バルディ ヘレン・ヴィノグラードフ
出演:ペッカ・ストラング クリスタ・コソネン イロナ・フッタ ヤニ・ヴォラネン オーナ・アイロラ アイリス・アンティラ エステル・ガイスレロヴァー
配給:ミッドシップ

【ストーリー】 不慮の事故により突然妻を失った外科医のユハ(ペッカ・ストラング)。彼は、妻を救えなかったという自責の念から、毎日を無気力で死んだように過ごしていた。十数年後、ふと迷い込んだSMクラブ。そこには、ボンデージ衣裳に身を包んだドミナトリクス(女王様)のモナ(クリスタ・コソネン)がいた。客と間違えられたユハは、そこで思いもかけない体験をする。首を締められ酸欠状態の中、目の前に現れた映像は妻の死の直前の姿。この先に妻がいる。僅かながらも生きる糧を見つけたユハは、その日を境に、モナの元に通いはじめる。次第に内に秘めた衝動を抑えられなくなり、少しずつ仕事や私生活にも支障をきたしていく。ユハの求めるプレイは激しさを増し、二人はさらに危険な領域へと踏み込んでいく…。

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