累計発行部数15万部超えを達成した雫井脩介によるベストセラー小説を、堤幸彦監督が構想4年をかけて、堤真一主演、石田ゆり子共演で映画化する『望み』が、10月9日より公開される。このほど、各界著名人より本作を絶賛するコメントが寄せられ、併せて、本作が11月5日〜22日にわたり開催される台北金馬映画祭に出品されることが決定した。
一級建築士の石川一登は、自らデザインした優雅な邸宅で、妻・貴代美や子供たちと幸せな毎日を送っていた。その日常は、ある日突然一変する。高校生の息子が無断外泊をした夜、同級生が殺害される事件が起きる。それきり連絡が途絶えてしまった息子は事件への関与を疑われていく。しかし、もう一人殺されているという噂が流れたことから、被害者である可能性が出てくる。愛する我が子は犯人か、それとも被害者か?
本作は、11月5日〜22日に開催される台北金馬映画祭のBEYOND THE VERDICT部門へ出品される。2019年に新設された本部門では、社会正義に関して国民とより深く議論することを目的に、上映後に専門家を招き観客と直接議論する場を設けている。日本映画からは白石和彌監督の『ひとよ』も出品される。
▼著名人 絶賛コメント
■前田敦子(女優)
世の中にある色々なまやかしに混乱する世界、中々見つからない真実。家族だからこその苦しみや望みに胸が締め付けられました。私も唯一の光を探し、一緒に追い求めていました。
■橋本じゅん(俳優)
観劇後、強烈に胸に迫ったのは、生身の役者の力でタイトルを表現し切ったという驚きでした。それは舞台を見終わった様にも思えました。真の意味で演者が物語を「生きた」からでしょう。
■のぶみ(絵本作家)
親が子どもを信じ抜く映画です。全ての子どもを持つ親に見てほしい。普段から一言でも多く、自分の子どもと話したいと思いました。
■YOU(タレント)
その望みは、あまりにも危うく、とてつもなく、しんどい。母の最後の言葉は、ただただ生きる為の、しかたがないような、望み、そのものだろう。
■志茂田景樹(作家/よい子に読み聞かせ隊 隊長)
僕の心に眠る原罪がむくりと動き、ドカッと共感させられた。他人事ではなく我が家のことだ、というモードに知らず取り込まれたせいだ。この映画は黙って頂きだ!
■窪塚洋介(俳優・アーティスト)
観終わった時にタイトルの意味が自分の中で変わっていることに気がついた。そうか、その意味は変わり続けていたのか。
■三浦瑠麗(国際政治学者)
これは人間であることをめぐる選択のドラマだ。息子のほんとうの声が聞こえるまで、親たちは苦しみぬく。その声が聞こえた時、わたしも涙が止まらなかった。
■ヒルクライム TOC(アーティスト)
集団心理、大衆心理が引き起こす恐怖、それに惑わされながらも抗おうとする家族の絆。同じことが起きた時に自分はどう在るべきか?そう問いかけられてるかの様な映画でした 。
■鈴木おさむ(放送作家)
この映画は見ながら選択を迫られる。自分の息子が…友達を殺した犯人か?友達に殺された被害者か?どちらかを選べと言われたら、どちらを選ぶのか?辛い、クルシイ、痛い…。これを感じることに大きな意味があるのだろう。
■春名風花(女優)
家族にとって彼は「加害者・被害者」というアイコンではない。たった一人の家族で、愛していて、信じていて。重なる想いに胸が熱くなる。わたしは何を望むだろう。
■Sano ibuki(シンガーソングライター)
大どんでん返しや予想外の結末を望んでしまうほど絶望的な二択の問いかけに心を揺さぶられ、当たり前でありふれた日常の幸福さを、儚さを再認識させられる作品でした。
■サヘル・ローズ(女優)
生きてて欲しいと望むべきか。被害者であって欲しいと望むのか。「加害者」という言葉の重みと深さを痛感した。最後まで何が正しい望みだったのか。息を呑んで祈った。
■古舘伊知郎(フリーアナウンサー)
家族とは演技しあう集団だ。この家の食堂の椅子には背もたれがない。それぞれの役柄に寄りかかれなくなった時の本音の嵐。ホームドラマの“甘栗むいちゃいました”。
■坂下千里子(タレント)
思春期の子供の事は、親は知っているようで知らない。子供を信じてる、でもぬぐいきれない疑いの心。親として息が出来なくなった。子供を信じ切れないのは、親失格なのか?
■菊間千乃(弁護士)
どちらの望みが叶っても、事件前の平穏な日々には戻れない。誰も間違っていないのに、少しずつ生じていく歪み。登場人物全員に共感できるからこそ、胸が詰まる。
『望み』
10月9日(金) 全国公開
監督:堤幸彦
原作:雫井脩介「望み」
脚本:奥寺佐渡子
音楽:山内達哉
主題歌:森山直太朗「落日」
出演:堤真一 石田ゆり子 岡田健史 清原果耶 加藤雅也 市毛良枝 松田翔太 竜雷太
配給:KADOKAWA
【ストーリー】 建築家の石川一登(堤真一)とフリー校正者の妻・貴代美(石田ゆり子)は、一登がデザインを手掛けた邸宅で、高一の息子・規士(岡田健史)と中三の娘・雅(清原果耶)と共に幸せに暮らしていた。規士は怪我でサッカー部を辞めて以来遊び仲間が増え、無断外泊が多くなっていた。高校受験を控えた雅は、一流校合格を目指し、毎日塾通いに励んでいた。冬休みのある晩、規士は家を出たきり帰らず、連絡すら途絶えてしまう。翌日、一登と貴代美が警察に通報すべきか心配していると、同級生が殺害されたというニュースが流れる。警察の調べによると、規士が事件へ関与している可能性が高いという。さらには、もう一人殺されているという噂が広がる。父、母、妹…それぞれの“望み”が交錯する。
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