古川雄輝「大学卒業して10年。改めて勉強したい!」、竜星涼「学生のときに勉強していれば…」リスタートしたいことを告白

ココミによる同名漫画を、初共演となる古川雄輝と竜星涼のダブル主演で映画化する癒し系BL映画『リスタートはただいまのあとで』が、9月4日に公開初日を迎えた。このほど、9月5日にユナイテッド・シネマ豊洲にて公開記念舞台挨拶が行われ、古川雄輝、竜星涼、そして井上竜太監督が登壇した。

本作は、職場で上司に人間性を否定され、会社を辞めて10年ぶりに田舎に戻った光臣(古川雄輝)と、長野県で農園を営む熊井じいちゃんの養子で、ふさぎこんでいる光臣を励まし、心の痛みに寄り添う優しい大和(竜星涼)が、“そのままの自分”を受け入れてくれるお互いの存在の大きさに気付き、次第に惹かれていく心模様が描かれる癒し系純愛BL映画。

「癒される」との声が多数届いている本作にちなみ、“最近癒されたこと”を聞かれると、古川は「長野で撮影したんですけど、おやきが売っていたり、あんずが有名だったのであんずプリンを持ってきてくださったりして、そういうものを撮影の合間につまみながら撮影したのは癒しでした」と口にし、「普段ですと、夜にお酒を飲むことですね。毎晩飲んでいて、それが僕にとって癒しの時間です」と振り返った。

竜星は「撮影中は地元の人たちと飲みに行くことがあったんですけど、それはいい息抜きになって癒しになりましたね。そこで出会った人たちが最近、『新聞に載ってるよ』とか『見たよ』とか、そういうLINEを送ってくれるんですよ。それはほっこりでしますね」と笑顔交じりで語り、「劇中にもあった焼き鳥屋さんとか、そこの矢沢(永吉)好きのオーナーとか、基本矢沢つながりで仲良くなっていったんですけど、僕の親くらいの世代の方たちですが、LINEとか返してくるのが早いんですよ。自分たちで作った永ちゃんのスタンプとか送ってくるんですよ。かわいいなあと思いながら」と嬉しそうに話した。

同じ質問に、井上監督は「長野の千曲市と上田市で撮ったんですけど、地元の人たちが温かくて、ロケ場所でぜんざいを作ってくれたり、みかんやいちごを『どんどん食べなさい』って言ってくれて、その優しさに癒されましたね」と感謝し、「最近では試写で見た方や、昨日から公開されましたが、多くの方に見ていただいて、Twitterとかで『癒されました』とか、『一歩踏み出すことができます』とか、そんな嬉しい感想見て癒されております」と声を弾ませた。

次に、タイトルにちなみ“リスタートしたいこと”を質問されると、古川は「大学卒業して10年経つんですけど、卒業後はお芝居以外の勉強をあまりしてこなかったので、改めて勉強をリスタートしたい気持ちがあります」と話し、「学生のときに興味なかったことに、この年齢になって興味が出てきたりすることもあるので、新しい知識を学びたいなという意味で勉強をリスタートしたいなと思っています」と返答した。

対して竜星は「今の人生においてリスタートしたいなと思うことがないくらい、満足しているんですよ(笑)。いろんなものを見させてもらったし、今のままでいいかなと」と言いつつ、「あえて言うならもうちょっと学生のときに歴史とか漢字とか、そういう勉強をしていれば、今また勉強しなくてもよかったなって。(学生時代に)あまり勉強しなかった点だけ反省しています。リスタートというより反省ですね」と語った。

芸能生活10周年を迎えた古川と竜星。これまでの10年の感想と、今後チャレンジしたいことを尋ねられると、古川は「最初は何もわからない状態でこの世界に入ってきて、がむしゃらにやってきた部分もあるので、なかなか自分の思い通りにいかなかったり、後悔する部分があったり、それこそリスタートしたいことも多かったんですけど、その思いを生かして、これから先10年はお世話になった方々に恩返しができるような作品に出会って、やっていけたらいいなと思っています」とコメント。一方で竜星は「いつの間にか10年経っちゃったって感じがして、まだやり始めって感覚でいられないのはさみしいような気がしますが、でも今回のコロナの影響もあって、1回足を止める時間が僕にとってすごくいい時間になりまして、自分にとって“俳優とは”ということを考える時間になりました」と口にし、続けて「それこそいいリスタートのタイミングと言いますか、これから先のことを考えるいいチャンスになったので、2000年の歴史がある俳優という職業を僕が背負ってやっていかなければいけないという決意みたいなものは、この10年の節目のタイミングで考えられてよかったなと思いますね」と熱く語った。

加えて、再び二人で共演するならどんな作品や役をやってみたいか聞かれると、古川は「今回の映画もそうですけど、キャラクターのキャスティングが、僕の性格と竜星君の性格に合ったような分けられ方をしているので、次は逆でやってみたら面白いかなと思います」と提案し、竜星も「なるほど!(古川の)めちゃくちゃ陽気なキャラを見てみたいです」と賛同。これに対して会場からクスクスと笑いが起こると、古川は「すごい笑うなあ」と苦笑し、井上監督は「企画します。陽気な古川君を(笑)」と笑顔で語った。

最後に、井上監督は「最近、コロナであるとか、心がギスギスすることがあると思うんですけど、この映画が心を癒すことができたら嬉しく思っております。ぜひ多くの方に広めてくれたら嬉しいです」、竜星は「この夏はあまり旅行できなかったと思いますけど、旅行したような気分になれるような癒しを、この作品がきっと届けられると思いますので、ぜひいろんな方に勧めていただけたらなと思います」、そして古川は「家族愛、恋愛、成長物語だったり、そういったこの作品の全体を見たあとに、ラストカットを見ると癒される作品になっていると思います。ぜひまた劇場で見ていただけたらと思います」とアピールし、本イベントは幕を閉じた。

『リスタートはただいまのあとで』
9月4日(金)より、シネ・リーブル池袋ほか全国順次公開中
監督:井上竜太
原作:ココミ「リスタートはただいまのあとで」
脚本:佐藤久美子
出演:古川雄輝 竜星涼 村川絵梨 佐野岳 中島ひろ子 螢雪次朗 甲本雅裕
配給:キャンター

【ストーリー】 職場で上司に人間性を否定され、会社を辞めて10年ぶりに田舎に戻った光臣(古川雄輝)は、近所で農園を営んでいる熊井のじいちゃんの養子・大和(竜星涼)と出会う。大和のことを「馴れ馴れしくてウザい奴」と思っていた光臣だが、父親に実家の家具店を継ぐ事を拒絶され、農園の手伝いをはじめると、大和と過ごす時間が増えていく。ふさぎこんでいる光臣を励まし、心の痛みに寄り添う優しい大和。次第に、光臣にとって大和は自分の弱さも受け入れてくれる大切な存在に変わっていく。ある夜、酔いつぶれた二人だったが、目が覚めた光臣は寝ている大和に思わずキスをしてしまい…抱いている感情にハッとする。大和の高校の同級生で親友の上田(佐野岳)から、「アイツには秘密がある」と耳打ちされたことを思い出した光臣の前に、親しげに大和と話す年上の女性が現れて…。光臣は大和へ想いを伝えることはできるのか?そして、親との確執を乗り越えて、光臣は自分の夢と向き合う事ができるのか?

©︎2020映画「リスタートはただいまのあとで」製作委員会