アイヌの血を引く14歳少年が自らのアイデンティティーに揺れる!アイヌ民族のリアルな姿を描く『アイヌモシㇼ』予告編&場面写真

トライベッカ映画祭の国際コンペティション部門にて長編日本映画史上初の審査員特別賞受賞の快挙を達成した『アイヌモシㇼ』が、10月17日より公開される。このほど、本作の予告編と場面写真がお披露目となった。

前作『リベリアの白い血』が国内外で高く評価された、新鋭・福永壮志監督が5年をかけて作り上げた本作は、北海道阿寒湖・アイヌコタンを舞台に、少年の成長を通して現代のアイヌ民族のリアルな姿を瑞々しく描いた物語。

予告編では、自らのアイデンティティーに揺れる14歳のカント(下倉幹人)の心の機微が映し出される。そしてイフンケ(子守歌)、ムックリ(日本語では口琴。アイヌの楽器)などのアイヌの伝統的な音楽と、幻想的な北海道阿寒湖アイヌコタンの風景が物語をエモーショナルに彩る。

『アイヌモシㇼ』
10月17日(土)より、渋谷ユーロスペースほか全国順次公開
監督・脚本:福永壮志
プロデューサー:エリック・ニアリ 三宅はるえ
出演:下倉幹人 秋辺デボ 下倉絵美 三浦透子 リリー・フランキー
配給:太秦

【ストーリー】 14歳のカント(下倉幹人)は、アイヌ民芸品店を営む母親のエミ(下倉絵美)と北海道阿寒湖畔のアイヌコタンで暮らしていた。アイヌ文化に触れながら育ってきたカントだったが、一年前の父親の死をきっかけにアイヌの活動に参加しなくなる。アイヌ文化と距離を置く一方で、カントは友人達と始めたバンドの練習に没頭し、翌年の中学校卒業後は高校進学のため故郷を離れることを予定していた。亡き父親の友人で、アイヌコタンの中心的存在であるデボは、カントを自給自足のキャンプに連れて行き、自然の中で育まれたアイヌの精神や文化について教えこもうとする。少しずつ理解を示すカントを見て喜ぶデボは、密かに育てていた子熊の世話をカントに任せる。世話をするうちに子熊への愛着を深めていくカント。しかし、デボは長年行われていない熊送りの儀式、イオマンテの復活のために子熊を飼育していた。

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