モントリオール新映画祭での評判を受け、大阪アジアン映画祭での日本プレミア上映が全回ソールドアウトした、廣田朋菜が主演を務めるモノクローム・サイバー・スリラー『VIDEOPHOBIA』が、10月24日より公開されることが決定した。併せて、ポスタービジュアルがお披露目となった。
『大和(カリフォルニア)』『TOURISM』で国内外からの熱い注目を集めた俊英・宮崎大祐監督最新作は、ディープな大阪のさらに奥へと進んだ、異世界で繰り広げられるモノクロスリラー。29歳の愛は、一夜を共にした男に情事の動画をネット上にばらまかれたことから精神を失調していく。自分の映像が世界中に拡散される計り知れない恐怖と、助けを求めても自分を責めるような周りの視線。被害者が否応なく孤立する現状がえぐり出される。
ヒロイン・愛を体当たりで演じたのは、サニーデイ・サービス「セツナ」のMVでブレイクした廣田朋菜。共演には、『リリイ・シュシュのすべて』で脚光を浴びて以来、独特の存在感を放ち続ける忍成修吾や、イラン出身のタレントで、女優としての活躍も目覚ましいサヘル・ローズ。音楽は日本のみならず海外でも人気を誇るBAKU(KAIKOO)、エンディングテーマは大阪出身の大人気ラッパーJin Dogg、ヌンチャクらが担当する。
モントリオール新映画祭での「魅惑的かつ凄惨!」との評を受け、今年3月の大阪アジアン映画祭の国内プレミア上映は全回ソールドアウト。フランスのアサイヤス監督は「見事な作品!主演女優はとても身体的で、自然で、それでいて神秘的だ。そしてこの映画自体も同様に、シンプルで、エレガントで、明晰で、反復の中に日常生活の神秘とも言える何かを捉えている」と惜しみない賛辞を送り、女優の小泉今日子は「現代日本の若者のリアルな日常に潜む危うさをスリリングに描きながらも、ヌーヴェルヴァーグの香りがぷんぷん匂う。こういうの私は好きです」と称賛した。
『VIDEOPHOBIA』
10月24日(土)よりK’s cinema、11月7日(土)より池袋シネマ・ロサ、大阪・第七藝術劇場ほか全国順次公開
監督・脚本:宮崎大祐
音楽:BAKU(KAIKOO)
出演:廣田朋菜 忍成修吾 芦那すみれ 梅田誠弘 サヘル・ローズ 辰寿広美 森田亜紀
配給:boid VOICE OF GHOST
【ストーリー】 東京で女優になるという夢破れて故郷・大阪のコリアンタウンに帰って来た29歳の愛(廣田朋菜)はそれでも夢をあきらめきれず、実家に住み、バイトをしながら演技のワークショップに通っていた。そんなある日、愛はクラブで出会った男と一晩限りの関係をもつ。数日後、愛はその夜の情事を撮影したと思われる動画がネット上に流出していることに気づく。その後も連日、その夜のものと思われる動画がネット上に投稿される。自分のものとは断言できないが拡散し始める映像に、愛は徐々に精神を失調し始める…。
©「VIDEOPHOBIA」製作委員会