石橋蓮司「かおりと久しぶりに仕事ができて楽しかった」桃井かおり、佐藤浩市ら豪華共演者と生電話!

『半世界』『エルネスト』『団地』の阪本順治監督が、石橋蓮司を主演に迎えて贈る『一度も撃ってません』が、7月3日より公開中。このほど、7月3日にキノフィルムズ試写室にて公開記念トークショーが行われ、主演の石橋蓮司と阪本順治監督が登壇、そして共演者の大楠道代、岸部一徳、桃井かおり、佐藤浩市、柄本佑が生電話で登場した。

壇上には石橋蓮司と阪本順治監督を囲むように、一緒に初日舞台挨拶に登壇する予定だったキャストたちから多くの花が送られ、会場にいる二人は十分な距離を保ちながら、登壇できないキャストたちと電話を繋ぎ、トークを実施した。

阪本監督は「今は撮影するのも、公開するのも戦いで、延期していた映画が公開されていく中、こういう“大人な映画”が先陣を切るべきだと思っていました。石橋蓮司さんが先頭を走り、他の映画も導かれていけばいいなと思っています」と映画業界への想いを語り、石橋は「ここまで来るのに長い時間がかかりました。このような状況でも、この作品を観に劇場へ足を運んでくださるお客さんへは頭が上がらないです」と映画ファンへの感謝の気持ちを語った。

電話でのトークのトップバッターを務めたのは、桃井かおり。桃井は「こちらL.A.の桃井かおりです。元気なの?みんな会いたいわ。今こっちは深夜ですよ」と明るく挨拶し、石橋が「かおりと久しぶりに仕事ができて本当に楽しかった」と話すと、桃井も「現場がすごく楽しくて、蓮司の底力をまた見せてもらいました。蓮司にお願いしたいのは、ただ長生きしてほしいということだけ!」と石橋へ想いを寄せ、阪本監督には「(劇場へ入れる)人数が限られているから、上映期間を延ばしてと、劇場に言っておいてね(笑)」と桃井節で締めくくった。

続いて柄本佑も電話にて公開を祝福。柄本が「通行人役でいいから出演したい!」と名乗り出て出演した本作だったが、石橋から「アクション俳優のように動けると思っていなくてびっくりした」と言われ、柄本は嬉しそうに「本当ですか?ありがとうございます!」と返事をした。佐藤浩市との電話は、終始リラックスして行われ、佐藤が「石橋蓮司さんを褒めればいいんですよね!」とからかいつつ、「蓮司さんはこの40年間佇まいが全く変わらないのがすごい。俺たちに対する接し方もずっと最初から一緒なことが本当に素晴らしいと思う」と絶賛し、石橋も「(佐藤が)デビューした頃から素晴らしい俳優が出てきたと雑誌の取材などで話しちゃってさ…見られたら恥ずかしい」と褒め返し、さらに「今回息子(寛一郎)とも共演して、役者としてびっくりした。君たち三世代(父・三國連太郎、息子・寛一郎)には本当に驚かされているよ」と褒めたたえていた。大楠道代と岸部一徳も電話にて本作の公開を喜び、「落ち着いたら早く集まりましょう!」と石橋へ投げかけた。

キャストとの電話トークが終わり、阪本監督は「今日は皆さんに電話かけましたけど、やっぱりくせ者が多く出演してる映画だな、と。それがこの映画の特徴でありますけどね」と語り、石橋は「出演してる皆が主役を務めることが出来る役者ばかりで、今回はどの場面を見ても、だてに歴史を重ねてないなと。体に染みついたものを出すことを無意識に出来る人たちがたくさん集まったなと思い、楽しい映画にしてくれて、ありがたいです」と共演したキャストへ思いを語った。

最後に、石橋は「映画はお客さんに観られて初めて成立するので、この状況でも劇場へ観に行って下さることは、作品を作る側として、さらに自分も作品に対して情熱を持たないと、お客さんに見放されてしまうなと。今日この作品を観に行っている方は、僕らよりずっと映画を愛していると思うので、そのことを忘れずにこれからも精進したいと思います。本当にありがとうございました」と話し、トークショーは幕を閉じた。

『一度も撃ってません』
7月3日(金)より、TOHOシネマズ シャンテほか全国ロードショー中
監督:阪本順治
脚本:丸山昇一
出演:石橋蓮司 大楠道代 岸部一徳 桃井かおり 佐藤浩市 豊川悦司 江口洋介 妻夫木聡 新崎人生 井上真央 柄本明 寛一郎 前田亜季 渋川清彦 小野武彦 柄本佑 濱田マリ 堀部圭亮 原田麻由
配給:キノフィルムズ

【ストーリー】 市川進(石橋蓮司)、御年74歳。タバコ、トレンチコートにブラックハット…大都会のバー「Y」で旧友のヤメ検エリート・石田(岸部一徳)や元ミュージカル界の歌姫・ひかる(桃井かおり)と共に夜な夜な酒を交わし、情報交換をする。そう、彼は巷で噂の“伝説のヒットマン”だ。今日も“殺し”の依頼がやってきた…。がしかし、本当の姿は…ただハードボイルド小説を書きたい作家、ペンネームは御前零児(オマエレイジ)。ちなみに原稿は“時代遅れ”で全く売れてない。おまけに妻・弥生(大楠道代)の年金暮らし、なんとも情けない始末。担当編集者・児玉(佐藤浩市)も、市川の“伝説のヒットマン”という噂を信じればこそ長年付き合ってきたが…実は、リアリティにこだわり過ぎた市川は“理想のハードボイルド小説”を極めるために、“殺し”の依頼を受けては、その暗殺の状況を取材しているのだった。エセ投資セミナーで金を巻き上げる守山(江口洋介)の暗殺など、過去多くの事件に関わったと噂される“なんちゃって”ヒットマン市川に、ついにツケが回ってきた。本当は“一度も人を殺したことがない”市川は、敵のヒットマン(豊川悦司)に命を狙われ、妻には浮気まで疑われることに!人生最大のピンチにばたつく“ハードボイルド気取りな小説家”の顛末を、世代を超えた豪華キャスト達で描き出す、かつてないオトナの良質エンターテイメントが誕生!

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