石橋蓮司が伝説の殺し屋に!?阪本順治監督最新作はハードボイルドコメディ!『一度も撃ってません』2020年4月公開!

『半世界』『エルネスト』『団地』の阪本順治監督が、石橋蓮司を主演に迎えて贈る『一度も撃ってません』が、2020年4月に公開されることが決定した。

本作は、昼は妻にタジタジ、ハードボイルド気取りばかりで、ここ数年原稿は採用されず発行してもらえない頼りない小説家、夜はチマタで噂の伝説の殺し屋なのでは…と囁かれる御年74歳の男性が主人公のハードボイルドコメディ。

昼と夜の顔を持ち合わせるキャラ濃いめの市川進/御前零児(おまえれいじ/ペンネーム)役に抜擢されたのは、コメディ、ヒューマンドラマ、サスペンスなどジャンル問わずに多くの作品に起用され続け、18年ぶりの映画主演作となる石橋蓮司。監督を務めるのは、『どついたるねん』(1989)でのデビューから、『新・仁義なき戦い。』『KT』『半世界』『エルネスト』『団地』など、“田舎町に住む一人の男の半生”から“国家的な謀略”、そして“宇宙”にいたるまで、様々な世界の中に潜む“人間の本質”や“男”を描くことに定評を得てきた阪本順治。また脚本は、ドラマ「探偵物語」シリーズや『野獣死すべし』の脚本などで常に同時代に生きる若者達の心を鷲づかみにし、アウトローでハードボイルドな男を描かせたら右に出る者はいない丸山昇一が担当する。「50年続く青春映画」「笑えるノワール」といったイメージで書き出したという本作。阪本監督とは『行きずりの街』以来、9年ぶりのタッグとなる。

制作のきっかけは原田芳雄邸に多くの監督・俳優陣が集まった時の事。阪本監督に向けて、「原田さん主演の次は石橋さん主演で映画を作ろうじゃないか」と盛り上がったのだという。並行して脚本の丸山が「一度も引き金を引いたことのないヒットマン」の構想を監督と練っていた事も本作制作の第一歩につながった。

共演者として、主人公・市川の夜の顔を知らずまっすぐに生きてきたしっかり者の妻・弥生役を大楠道代。セキュリティ会社の裏仕事として市川に殺しを依頼するが、ついに自身の命を狙われる危機に見舞われる、市川の学生時代からの旧友・石田和行役を、阪本組に数多く出演する岸部一徳。そして、実は本作で阪本組デビューを果たすのが、市川、石田の旧友であり、かつてはミュージカル主演女優として活躍をしていた桃井かおり。市川の妻・弥生に浮気相手と疑われてしまうが、頼りない男達の中で気丈に振る舞い、女優としての色気と力強さを兼ねた女性・玉淀ひかる役を演じる。そのほか、石橋蓮司主演ならばと、自ら手を挙げ出演を望んだキャストも数多く、豪華名優たちの出演が実現。追って発表される。

■石橋蓮司(市川進/御前零児役) コメント
この作品は、撮影スケジュールをとにかくこなす、という事だけでなく、昔僕たちが若い時代に作っていた映画のように、アイデアを出し合ってやれた現場でした。夢を諦めながらも必死にしがみついていく我々世代の大人達の話です。言ってみれば、“昭和の時代の挽歌”というのでしょうか。ハードボイルドな作品ではあるのですが、あまりシリアス過ぎると共感を呼ばないので、「あくまで、これは喜劇なのだ」という阪本監督の姿勢には賛成でした。真面目にやればやるほど、ある意味喜劇になるかもしれない、はたまたリアリティとして受けとる人もいるでしょう。共感してくれる人がいてくれたら嬉しいですね。ハードボイルド映画ですから、撮影中、もっとかっこよく歩きたいな、なんて思うんですが、年なんですね、まっすぐ歩こうとするけど余計によれちゃったりして(笑)。映画の基礎を作ってきた70年代の厳しく激しい昭和の映画作りの現場や、80~90年代も経験してきましたが、逆に一番のロマンを作ってきた時代だったな、と感じています。この映画は、お利口さんに生きる事ができず不器用で、でも心情的には熱いものがあって、時代に合わせて生きていく事ができない人間たちの物語です。それが昭和の人間の良さであり、“悪さ”とも思う。そんな作品になってくれればと思っています。是非面白がって見て頂けたらと思います。

■阪本順治(監督) コメント
これは、たとえ、ひとところにいようとも、流れ者たちのものがたり。排気ガスや煤煙や紫煙を肺いっぱいにすい込んできた世代が、せっせと音楽に、映画に、演劇に、政治にからだを預け、そのなかで栄養を摂り、生きてきた。それがいま、「なんですか、この慈悲心のない、みせかけだけの時代は」と、不愉快きわまりない。が、それをぐっとのみこんで、「まあ、遊ぼじゃないか」と集まったものどうし、戯れ、じぶんたちのすきな世界をいつまでも求めて、ひとびとから距離を置き、いや、距離を置かれ、忘れ去られるのは、それはそれでさみしいなと、嘆いたりもするが、それよりずっと大切なじかんがあると、朝から晩までうろたえることをやめない、この作品は、そんな輩たちの、哀愁ただよう活劇&ど喜劇で…。あ、そういえば、どこかの小説家が、どこかにこんな言葉を残していたらしい。「なにか言いたいやつは、みんなどこかおかしい」。どうか、日頃の鬱憤をありったけ持ち込んで、私たちの、架空に遊ぶ無邪気なさまを観ていただければ、きっと心は晴れやかに!

『一度も撃ってません』
2020年4月 TOHOシネマズ シャンテほか全国ロードショー
監督:阪本順治
脚本:丸山昇一
出演:石橋蓮司 大楠道代 岸部一徳 桃井かおり
配給:キノフィルムズ

【ストーリー】 市川進(石橋蓮司)はハードボイルドを気取っているが、今や全く原稿が採用されない時代遅れの作家。そんな彼には旧友・石田和行(岸部一徳)から依頼を請け負う、伝説の殺し屋・サイレントキラーというもう一つの顔があった。だが彼自身はもっぱら狙う標的の行動をリサーチするだけで、実際の殺しは今西友也が行っていた。ある日、石田が中国系のヒットマンから命を狙われ、市川にも身の危険が迫る。そんな市川の行動に不信を抱いた妻の弥生(大楠道代)は、夫の浮気を疑って市川の立ち回り先を調べ始める。一方、市川はヒットマンを返り討ちにするため今西を探すが、見つけた今西は酔って仕事ができない状態だった。市川行きつけのバー『Y』に現れた弥生は、市川と旧知の女性・玉淀ひかる(桃井かおり)に夫との仲を問い詰めた。そこにやってきたヒットマン。そして一度も人を撃ったことがない殺し屋・市川が『Y』に入ってきた…。

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