生田斗真、“別人格”の笑福亭鶴瓶の演技に脱帽!「吉田茂が乗り移ったんじゃないか」

テレビ東京開局55周年を記念した大型特別番組として、笑福亭鶴瓶が主演、生田斗真が共演を務めるスペシャルドラマ「アメリカに負けなかった男~バカヤロー総理 吉田茂~」が、2月24日にテレビ東京系にて放送される。それに先立ち、2月19日に東京・都市センターホテルにて囲み取材とテープカットが行われ、キャストの笑福亭鶴瓶、生田斗真、新木優子が登壇した。

本作は、混乱を極めた激動の時代に、戦後日本の“復興”へ命を懸けて邁進する吉田茂と周囲の人物たちの戦いを、娘・和子の視点から描くヒューマンドラマ。アメリカを相手に交渉を続け、日本の独立と復興のために突き進んだ吉田茂を演じた鶴瓶。共演者の印象について聞かれると、吉田の右腕・白洲次郎を演じた生田について「この人を叱りたいんですけれども…」と言い出すと、「現場では台本を一切見ない。全部(台詞を頭に)入れてんねん。こっちはずっと必死!」と絶賛。鶴瓶も生田も英語の台詞のシーンが登場するが、続けて「英語がペラペラペラペラ~!信じられへんぐらい。外国人ちゃうかなと思って、それぐらい喋ります」と、生田の演技をさらに褒めていた。

吉田茂の娘・麻生和子を演じた新木は、生田との共演について「白洲次郎さんは日本人で初めてデニムを穿いたことで有名な方なんですけど、初めてジーンズを穿いたのではないかというぐらい似合っていた印象がありました」とコメント。鶴瓶が「(ベスト)ジーニスト賞もらった?」と聞かれた生田は「一度ももらったことないです!後輩はみんなもらってるんですけど(笑)」と返し、会見を盛り上げた。

また、昨今の新型コロナウイルスの感染拡大についても触れ、鶴瓶は「今の日本の情勢もコロナ(ウイルス)でこうなっていて、政府がどうするかという時じゃないですか」と言い「そういう意味でも、その当時どう動いたか、吉田茂がどう動いたか」に注目してほしいとコメント。「政治批判をしているわけではなく、昔の政治家は今とちょっと違うなという思いはありますね。ぜひ観ていただきたい」と本作をアピールした。

本作で苦労したシーンについて、生田は「政治用語が多かった」と答えたが、鶴瓶が「そっちがNG出したらこっちも安心すんねんけど、全然NGがない(笑)」とツッコむ場面も。新木からは、鶴瓶が「標準語を生田さんにずっとなおしてもらっていた」と明かされ、日頃は大阪弁の鶴瓶は「メイクさんに歯茎を削ってと言ったぐらい、標準語が喋られへん(笑)」と台詞のイントネーションに悩まされていたようだった。

吉田茂を演じた鶴瓶の印象は?という質問には、「俳優・笑福亭鶴瓶に会いたい」という思いで本作に参加した生田は「一度カメラが回ると吉田茂が乗り移ったんじゃないかと錯覚してしまうような、別人格の鶴瓶さん」と振り返る。「サンフランシスコ講和条約を試し読みするシーンがこのドラマの一番の山場でもあるのですが、鶴瓶さんが号泣しながら講和条約の試し読みをしていて、現場の空気がガラッと変わりました。このシーンを撮るためにこのドラマをやったと言っても過言ではないような、すごくいいシーンになりました」と感動的な撮影だったと語った。

会見後は、本作のアドトラックの前でテープカットが行われた。

テレビ東京開局55周年特別企画 スペシャルドラマ「アメリカに負けなかった男~バカヤロー総理 吉田茂~」
2月24日(月)夜9時よりテレビ東京系にて放送
監督:若松節朗
原案:麻生和子「父 吉田茂」
脚本:竹内健造 森下直 守口悠介
出演:笑福亭鶴瓶 生田斗真 新木優子 矢本悠馬 前野朋哉 安田顕 勝地涼 佐々木蔵之介 松嶋菜々子

【ストーリー】 第二次世界大戦前、駐英大使の吉田茂(笑福亭鶴瓶)は、極東情勢の悪化に心痛めていた。時を同じくして、世界各国を飛び回っていた白洲次郎(生田斗真)も、世界情勢の機微を敏感に感じとっていた。白洲と親交の深い吉田は、娘・和子(新木優子)らが見守る中、戦争回避に向けて動くが、その甲斐も虚しく、日本は第二次世界大戦に踏み切った。1945年、終戦。敗戦国となった日本は、アメリカを中心とした連合国の占領の下、“復興”に向けて歩み始める。総司令部GHQと向き合う外務大臣のなり手が誰も見つからない中、先の大戦に猛反対し投獄された過去を持つ吉田に、白羽の矢が立つ。かくして吉田は、外務大臣として、のちに総理大臣として、日本の独立と復興を担うことになる…。吉田は白洲を参謀に据え、最高司令官マッカーサーらと必死の交渉をする。過度な内政干渉など、幾度も緊迫した事態に陥るが、和子や麻生多賀吉(矢本悠馬)、のちに総理大臣となる「吉田学校」の池田勇人(佐々木蔵之介)、佐藤栄作(安田顕)、田中角栄(前野朋哉)、宮澤喜一(勝地涼)らの助け、内縁の妻こりん(松嶋菜々子)の献身的な支えを受け、日本の独立に向け尽力していく。

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