独立プロ、ATG、そして現在に至るまで映画を撮り続ける東陽一監督が、初めて映画の制作過程や自身についてをカメラの前で語るドキュメンタリー『現在地はいづくなりや 映画監督東陽一』が、2020年2月22日よりポレポレ東中野にて公開されることが決定した。併せて、ポスタービジュアルと場面写真がお披露目となった。
長編デビュー作となったドキュメンタリー映画『沖縄列島』から、初の劇映画で日本映画監督協会新人賞を受賞した『やさしいにっぽん人』、その後、『日本妖怪伝サトリ』からはじまり、芸術選奨文部大臣賞を受賞した『サード』、『もう頰づえはつかない』、『四季・奈津子』、『マノン』、『ザ・レイプ』、観客動員数200万人を超える大ヒットを記録した『橋のない川』、ベルリン国際映画祭銀熊賞を受賞し、その名を世界に知らしめた『絵の中のぼくの村』、そして『ボクの、おじさん』、『わたしのグランパ』、『風音』、『酔いがさめたら、うちに帰ろう。』、最近作『だれかの木琴』など精力的に作品を撮り続ける東陽一。本作では、映画監督、脚本家として半世紀にわたり作品を撮り続けてきた東陽一が、初めて映画の制作過程や自身についてをカメラの前で語る。
また、対談という形で、2作品に出演し、東作品初のヒロインとなった緑魔子、続く烏丸せつこ、そして最近作から常盤貴子など、東陽一と東作品で主演を務めた豪華俳優たちが、当時の映画のバックストーリーや、東の映画に対するスタンスを語り合っていく。映画関係者からは、映画作家で早稲田大学名誉教授でもある安藤紘平が、本作の監督を務める小玉憲一と『サード』、『だれかの木琴』から見た東陽一を語る。全編を通して流れるバッハの「シャコンヌ」は、撮影当時15歳の中学生だった新進気鋭のクラシックギタリスト・大谷恵理架によるものである。
■小玉憲一(監督) コメント
半世紀にわたり映画を撮り続けた映画監督、そのドキュメンタリーを撮るというのは、僕にとってはものすごく大きな挑戦でした。『現在地はいづくなりや 映画監督東陽一』の制作の中で、いつの間にか僕自身の現在地をも探る映画になっていました。東さんはご自身が納得できる作品にはチラチラと魍魎が映っているとおっしゃいました。この作品にも、どこかに魍魎が映り込んでいます。一人でも多くの人が、その魍魎に気がついてくれればと思います。
『現在地はいづくなりや 映画監督東陽一』
2020年2月22日(土)よりポレポレ東中野にてロードショー、以後全国順次公開
監督・編集・出演:小玉憲一
出演:東陽一 緑魔子 烏丸せつこ 常盤貴子 安藤紘平
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