大沢たかお「3週間ぐらいずっと走っていた。CGを全く使ってくれず(笑)」全国各地で挑んだ体当たりの撮影に自信

『キングダム』の大沢たかお主演、『22年目の告白-私が殺人犯です-』の入江悠が監督・脚本を務めた完全オリジナル映画『AI崩壊』が、2020年1月31日より公開される。それに先立ち、12月17日に品川プリンスホテルにて完成報告会見が行われ、キャストの大沢たかお、賀来賢人、岩田剛典、広瀬アリス、三浦友和、入江悠監督が登壇した。

本作は10年後の日本を舞台に、人間の生活に欠かせない存在となったAIが突如として暴走、AIが人間の生きる価値を選別し殺戮を始めるサスペンス超大作。AIの開発者である主人公・桐生を演じた大沢は、本作について「息もつけないぐらい、ハラハラドキドキで進んでいき、この映画がどうなるのか予想がつかないと、自分が観ていても感じた」と言い、「ものすごいスケールとものすごいエネルギーで2時間が押し寄せてくるような」映画であると語った。

日本各地で大規模な撮影が行われ、大沢は「最初の3週間ぐらいずっと走っていた」ようで、「『AI崩壊』というタイトルだからCGをいっぱい使ってくれるんだろうなと思ったんですけど、全く使ってくれず(笑)」と、体を張って撮影に臨んだとのこと。「貨物船を全部貸し切って、一日かけて実際に甲板などを使って逃走劇を繰り広げたり」、渋滞のシーンでは「街を封鎖し、車を借りて渋滞を作って」ドローンによる撮影を行い、巨大な下水管のシーンでは「わずか1分ぐらいのシーンのために大阪に行ってやりました」という撮影秘話も。「CGに頼らず、体当たりで」挑んだシーンが満載であると自信を見せた。

桐生の義理の弟・西村役で出演した賀来は、大沢との共演が多く、「雑談をいっぱいできたのが個人的に嬉しかったです」と笑顔。大沢が「ほとんど話したのは、“芸能人は一体どんなマンションに住んでいるのか”(笑)」と明かし、「残念ながら岩田くんがいない日でした」と続けると、岩田も「交ざりたかったですねぇ(笑)」と羨ましそうな表情を見せていた。

警察庁理事官の桜庭を演じた岩田は、エリート役ということで「難しいんじゃないか」「とんでもない天才!」という印象を受け、「天才ってどんな感じなんだろう」と、入江監督と相談しながら役作りを行ったという。「紺のスーツと眼鏡、びっしり分けた七三分けに助けられました」と、シリアスな雰囲気を作り上げたと語った。

完全オリジナル映画ということで、キャラ作りでこだわった部分は?という質問も。大沢は「こういう近未来パニック映画って、トム・クルーズがやって成立するみたいなイメージだったんですね。残念ながら僕はトム・クルーズじゃないので(笑)」と笑いながらも、「日本映画の強みは、人間を表現すること」であり、「身近な人が必死になって日本に起こったクライシスを解決するほうが、自分としても等身大で演じられるし、見ている人も同じ目線でドキドキハラハラしてくれるんじゃないか」と考えたと言い、本作で描かれる人間ドラマもアピールした。

最後に大沢は、俳優業を「2年間ほど休んでいた」ことに触れ、「メーターを振り切っている一番挑戦している作品だけをやって、自分の俳優人生を終わろうと決めて戻った」とコメント。「スタッフやキャストが、この作品で何かブレークスルーしたい、これをチャンスだと思って、必死になった作品。そういうエネルギーが溢れているので、ぜひ劇場に足を運んで観ていただければ」と挨拶し、会見を締めくくった。

『AI崩壊』
2020年1月31日(金) 全国公開
監督・脚本:入江悠
主題歌:AI「僕らを待つ場所」
出演:大沢たかお 賀来賢人 広瀬アリス 岩田剛典 髙嶋政宏 芦名星 玉城ティナ 余貴美子 松嶋菜々子 三浦友和
配給:ワーナー・ブラザース映画

【ストーリー】 10年後の未来。全国民の個人情報や健康を完全に管理し、生活に欠かせない存在になったAIが突如暴走。人間の生きる価値を選別し殺戮を始めた。日本中がパニックに陥る中、AI暴走のテロリストに断定されたのは開発者の桐生浩介(大沢たかお)。彼には、自身が開発したAIに対する国の認可が間に合わず、妻を亡くした過去があった。警察は最新のAI監視網で逃亡者となった桐生を追い詰める。AIはなぜ暴走したのか。決死の逃亡劇は衝撃の結末へ。

©2019映画「AI崩壊」製作委員会