今からおよそ100年前、楽士の奏でる音楽とともに独自の“しゃべり”で物語をつくりあげ、観客たちを映画の世界に誘い熱狂させる活動弁士、通称“活弁”(カツベン)が活躍していた時代を舞台に描く、成田凌主演、周防正行監督の5年ぶりとなる最新作『カツベン!』が、12月13日に公開初日を迎えた。それを記念して、12月14日に丸の内TOEIにて公開記念舞台挨拶が行われ、キャストの成田凌、黒島結菜、永瀬正敏、高良健吾、竹中直人、井上真央、竹野内豊、周防正行監督が登壇した。
一流の活動弁士を夢見る青年・俊太郎を演じる成田の口上でスタートしたイベント。みごとな口上を堂々と完璧に披露した成田だったが、「こんなに緊張する舞台挨拶は初めてです(笑)」と苦笑いしつつも「なかなか声は出ていたんじゃないかと。昨日まで鼻水がズルズルで、咳も止まらなかったんですけど、朝起きたらピタっと治って。これが『カツベン!』の力、主演の力(笑)」と笑い、ようやく胸をなでおろした様子だった。
昨日、友人たちと劇場で『カツベン!』を観たという成田は「すごいウケてました!」と興奮気味。「ひとり、すごい大声で笑うおじさんがいて、どんどん(笑いが)うつっていくんですよ。劇場に活気が出てきて、『カツベン!』を観るのに相応しい場所だった」と初日の様子を振り返った。
映画館の社長令嬢を演じた井上は「監督から『モガのファッションを楽しんで欲しい』と言われましたし、登場するたびにいろいろな衣装を着させていただいた」と役柄のファッションを楽しんでいた様子。「私は庶民の役が多いので(笑)」と述べると、会場からは笑いが起こっていた。
夢を叶える青年の物語にちなみ、来年叶えたい夢を聞かれたキャスト陣。成田は「(高良)健吾さんと九州に行く約束をしているので、ぜひ行きたいです!」と話すと、永瀬が「僕も乗っかっても良いですか?」、竹野内も「ぜひ参加させていただけたら」と参加希望者が相次ぎ、成田は「最高ですね!」とノリノリの様子だった。
『カツベン!』
12月13日(金)より全国ロードショー
監督:周防正行
脚本:片島章三
エンディング曲:奥田民生「カツベン節」
出演:成田凌 黒島結菜 永瀬正敏 高良健吾 音尾琢真 竹中直人 渡辺えり 井上真央 小日向文世 竹野内豊 池松壮亮 成河 酒井美紀 山本耕史 草刈民代 城田優 上白石萌音 シャーロット・ケイト・フォックス
配給:東映
【ストーリー】 一流の活動弁士を夢見る青年・俊太郎(成田凌)は、小さな町の映画館「靑木館」に流れつく。隣町のライバル映画館に客も、人材も取られて閑古鳥の鳴く靑木館に残ったのは、「人使いの荒い館主夫婦」、「傲慢で自信過剰な弁士」、「酔っぱらってばかりの弁士」、「気難しい職人気質な映写技師」と曲者揃い。雑用ばかり任される俊太郎の前に突如現る大金を狙う泥棒、泥棒とニセ活動弁士を追う警察、そして幼なじみの初恋相手!俊太郎の夢、恋、青春の行方は…!俊太郎の活弁がうなるとき、世紀のエンターテイナーの物語がはじまる。
©2019 「カツベン!」製作委員会