2017年文學界新人賞に輝き、同年第157回芥川賞を受賞した沼田真佑の傑作小説を、綾野剛主演、松田龍平共演で、大友啓史監督が映画化する『影裏』が、2020年2月14日より公開される。このほど、本作の場面写真がお披露目となった。
場面写真には、主人公・今野(綾野剛)が転勤で移り住んだ地で同僚、日浅(松田龍平)と出逢い、酒を酌み交わし、休日には釣りへ繰り出したりと、ともに時間を分かち合いながら友情を育む姿が収められ、しだいに日浅に心を許していく今野の姿がうかがえる。しかし中には、険しい表情を見せる今野と日浅や、日浅の父を尋ねる今野に不穏な空気が漂う1枚も。大切な友が姿を消して初めて、次々と見えてくる知られざるもう一つの顔。ともに心を分かち合ったはずの彼の“真実”はいったいどこにあるのか。彼らの成熟した青春の1ページのような日々から、失踪した親友の足跡を辿ろうとする喪失と再生の軌跡まで、本作における“光”と“影”、そして照らし出される“真実”がほのめかされている。
本作は先日、中国の4大国際映画祭の一つである海南島国際映画祭へノミネートされ、綾野、松田、大友監督が映画祭に参加することが発表された。
『影裏』
2020年2月14日(金) 全国ロードショー
監督:大友啓史
原作:沼田真佑「影裏」
脚本:澤井香織
音楽:大友良英
出演:綾野剛 筒井真理子 中村倫也 平埜生成 國村隼 永島暎子 安田顕 松田龍平
配給:ソニー・ミュージックエンタテインメント
【ストーリー】 今野(綾野剛)は、転勤で移り住んだ岩手で日浅(松田龍平)に出会う。慣れない地でただ一人心を許せる存在。まるで遅れてやってきたような成熟した青春の日々に、今野は言いようのない心地よさを感じていた。しかしある日、日浅は突然姿を消してしまう。日浅を探し始めた今野は、日浅の父に捜索願を出すことを頼むが、何故か断られてしまう。そして、見えてきたのは、これまで自分が見てきた彼とは全く違う別の顔。陽の光の下、ともに時を過ごしたあの男の“本当”とは?
Ⓒ2020「影裏」製作委員会