『からっぽ』がPFFアワードに選出された新鋭・のむらなお監督作『男の優しさは全部下心なんですって』11月公開!

映画『からっぽ』が世界最大の自主映画の祭典「PFF(ぴあフィルムフェスティバル)アワード2018」に選出された新鋭・のむらなお監督による映画『男の優しさは全部下心なんですって』が、11月23日から12月21日に音楽×映画のコラボ映画祭「MOOSIC LAB 2019」の長編部門にて上映されることが決定した。

本作は、恋愛体質の主人公・宇田みこと、7人の男たちの物語。恋愛体質の宇田みこは、目の前の人のことを信じ、その度に全力の愛で迎え入れるが、総じて男たちは去って行ってしまう。男女の関係にはならない俳優・日向亮に「男の優しさは全部下心なんだから」と叱咤されるが、愛を信じる彼女の前に、ついに7人目の男が現れる。

監督は、大学生の時に製作した映画『からっぽ』が「PFFアワード2018」に選出され、ホリプロ・エンタテインメント賞、田辺・弁慶映画祭にてTBSラジオ賞を受賞、同年冬にはポレポレ東中野にて単独で劇場公開された、のむらなお。さらに、ゆうこすとのLINE動画「すがもとゆうこす日記」を手がけるなど多方面で活躍し始めている。

出演は、映画初主演となる辻千恵。そのほか、水石亜飛夢、森蔭晨之介、五味未知子、田中俊介、田中真琴、こだまたいち、安倍乙、加藤才紀子、上田操、木口健太、原田大二郎ら個性溢れるキャストが集結した。音楽はDJ後藤まりこ、撮影監督は『悪の華』などを手掛けた早坂伸が務める。

■辻千恵(宇田みこ役) コメント
この作品の核の部分となる、自分を受け入れることについて、監督とお話ししたときに受け入れられないから悩むし、比べるし、真似をしてしまう、そこに違和感があって自分ってなんだろうとわたし自身のここ数年で考えていたことと直結しました。本を読んだときにだれといるときのじぶんが自分らしいのかな、と思いました。実際演じてみて、全部じぶんだし、だれといても大切にしたいと思う瞬間がありました。だれかと比較するのではなく、プラスの意味でみんなもっと楽に生きれるんじゃないかと思います。自分を受け入れて腹を括ると、自然とだれのせいにもできない、それが、今のわたし自身の楽な生き方です。ラストシーンのみこちゃんのセリフを言ったときにそういう覚悟を感じました。この作品を見ていただいた方に、どんな世界、社会の中でも自分の生きやすさがあるのかなと思ってもらえたら嬉しいです。

■のむらなお監督 コメント
このたび、泣きわめきながら恋愛相談する私に放った男友達の一言を、恋愛体質純情セカンド宇田みこが6人の男と一色になろうとする生き様にのせて、映画にしたのであります。撮影中は男6人とのやりとりに生まれる、6人の宇田みこ一人ひとりにあまさず恋をした私ですが、絶賛編集中の今はそんな彼女をどうにか取りこぼさないように、毎日見つめています。好き。こんなに愛していても、私は宇田みこに「あなたの中の私は本当の私じゃない」と振られそうでこわい。彼女に一つ言うことがあるとすれば、確固たる本当の私、なんてものはただの呪いだということです。私との間に見せる顔も、6人の男に見せた6つの顔も余すことなく全てまごうことなき宇田みこ、あなた自身なのよ。しかし、そう説得しても彼女は去っていってしまうでしょう。来たる冬という正直な季節に、映画館の大きなスクリーンで無数のお客さんの数だけ無数の宇田みこが存在すること、その不安定さと正直さに思いを馳せると、ひとが孤独な肉体を持って生きている魂であることを私は賛歌せずにはいられません。たくさんの一人ひとりと、たくさんの宇田みこが一挙にすれ違える一瞬があるという奇跡を体感するのが私もひとりの観客として楽しみでなりません。そしてその瞬間にも歳を取りつつあるこの肉体を持った25歳の私を抱きしめられることを願って。

『男の優しさは全部下心なんですって』
11月23日(土)~12月21日(土) K’s cinema、アップリンク吉祥寺で開催の音楽×映画のコラボ映画祭「MOOSIC LAB 2019」にて上映
監督・脚本:のむらなお
撮影:早坂伸
音楽:DJ後藤まりこ
出演:辻千恵 水石亜飛夢 森蔭晨之介 五味未知子 田中俊介 田中真琴 こだまたいち 安倍乙 加藤才紀子 上田操 木口健太 原田大二郎
配給:SPOTTED PRODUCTIONS

【ストーリー】 宇田みこ(辻千恵)は、遊園地の跡地に出来たショッピングモールに残る数時間に一回動くメリーゴーランドの受付をしており、受付時間外はゆるキャラくまに扮して、メリーゴーランドの前で風船を配っている。100%目の前の人のことを信じるみこは、その度に全力の愛で迎え入れるが、総じて男たちは最後にはみこの前から去って行ってしまう。そんな彼女についた渾名は“恋愛体質純情セカンド”。誰かには誰がいて、みこは誰かの唯一になれずに、王子様のいない回転木馬に一人、回り続ける日々だったが…。