主演に染谷将太、共演に戸田恵梨香、窪塚洋介ら豪華実力派キャストを迎えて贈る家族の物語『最初の晩餐』が、11月1日に公開初日を迎えた。これを記念して、11月2日に新宿ピカデリーにて公開記念舞台挨拶が行われ、染⾕将太、⼾⽥恵梨⾹、⻫藤由貴、永瀬正敏、森七菜、楽駆、常盤司郎監督が登壇した。
企画スタートから7年の⽉⽇を経ての完成に常盤監督は「少ない⼈数で荒れ地を耕していたけれど、⼤勢の⼈の助けを借りてこの⽇を迎えることができました。かなり感動してます」と感激し「こっそり観に⾏った劇場が満席で…。ウルっときました」と早くも⼿応えを得ていた。主⼈公・東麟太郎役の染⾕は、⼦役たちの演技に「最⾼でした。僕は本当に回想パートの空気感が好きで、⾃分がやりたかったなと思うくらいに楽しそうで。⼤⼈になってからの麟太郎は葛藤を抱える設定だったので、なんて楽しそうなんだと…」と羨ましそう。麟太郎の姉・美也⼦役の⼾⽥は、⾃⾝の⼦供時代を演じた森について「なんてキラキラしているのかと羨ましくなったのと同時に、七菜ちゃんがどうしてこんなに綺麗なのかと。なんで私はこんなに声が低いのかと驚愕しました。⽣き⽣きと輝いていて、私はこんな10代を⽣きれていたのか?と思うくらい素敵でした」と⾃虐を交えて絶賛していた。
その森は「ありがとうございました」と恐縮しながら「⼤⼈のパートを観たときに、キラキラした⼦供時代のパートが切なく感じて…。でも素敵な作品を様々な⽬線で観ることができたのも貴重な経験でした」とシミジミ。窪塚洋介扮する東シュンの⻘年時代を演じた楽駆は「本読みの際に2⼈だけでお会いして、僕はこの⼈になるんだ…と感慨深かった。⼤⼈のシュンの登場シーンを観たら、もう、圧巻。⿃肌と同時に涙が出てきて。本当に素敵でした」と窪塚との共演を喜んでいた。姉弟の義理の⺟・アキコ役の⻫藤は、⼦役との撮影を振り返り「撮影中は緊張した空気が漂うけれど、美味しい⾷べ物が出てくると、⼦供たちが役をはみ出してはしゃぐ感じがあって、それが⾒ていて微笑ましかった。幸せな気持ちになる撮影で、それが画⾯にも表れています」と⾒どころに挙げた。東家の⽗・⽇登志役の永瀬は「登⼭シーンは緩いハイキングコース程度かと思ったら、断崖絶壁で…。でも⼀緒に登った楽駆は運動神経がいいのでどんどん⾏く」と苦笑い。⼩学⽣時代から⾼校時代までの美也⼦を演じた森については「その変わり⽬が⾃然で驚きました」と芸達者ぶりに⽬を⾒張っていた。
映画の内容にちなんで「最後に誰と何を⾷べたいか?」との質問に染⾕は「家族と寿司」といい「寿司は特別な時に⾷べることが多い。⼦供の頃からスーパーに⾏くと寿司をおやつ代わりに買うくらい好き。⼈⽣最後の⼀貫は巻物かな…いや、たまご!?」とニッコリ。⼀⽅の⼾⽥は「家族と鍋」で「劇中に家族と⼀緒にすき焼きを⾷べるシーンがあるし、家族で⼀つのものを⾷べるって素敵。それが⼤事だとこの映画を観て思いました」と⾷卓を囲む重要性を⼝にしていた。⻫藤はフリップに桃の絵を書いて「桃です。お味噌汁にするとこの世に未練が残ってしまいそうで。だから⼤切な⼈と⼀緒ではなくて、⼀⼈でさっぱりした美味しいものを⾷べて、後味を失くして⼀⼈で…と思う」と告⽩。永瀬は「南九州のソウルフードである、ガネです。みなさん知らないでしょ?ネットで調べて」とニヤリ。森は「家族と⼿巻き寿司」、楽駆は「⺟が作ってくれたおにぎりを⼀⼈で⼭で⾷べて死ぬ」、常盤監督は「『最初の晩餐』のフルコースでしょ!」と映画にかけて答えた。
最後に主演の染⾕は「家族を描いた映画は数あるけれど、ここまで素敵で正直な映画はありません。パズルのピースは合うけれど、揃った景⾊は真っ⽩。そこにどんなものを⾒るかはその⼈次第。⾊々な⼈にこの映画のことを伝えてほしい」と⼤ヒットを祈願した。
『最初の晩餐』
11月1日(金)より新宿ピカデリーほか全国ロードショー
監督・脚本・編集:常盤司郎
出演:染谷将太 戸田恵梨香 窪塚洋介 斉藤由貴 永瀬正敏 森七菜 楽駆 牧純矢 外川燎 池田成志 菅原大吉 カトウシンスケ 玄理 山本浩司 小野塚勇人 奥野瑛太 諏訪太朗
配給:KADOKAWA
【ストーリー】 カメラマン東麟太郎(染谷将太)は父・日登志(永瀬正敏)の葬儀のために故郷へ帰ってきた。姉の美也子(戸田恵梨香)と準備をする中、母・アキコ(斉藤由貴)が、通夜ぶるまいは自分で作ると言い出した。やがて運ばれてきたのは、目玉焼き。親戚たちがざわつく中、麟太郎は気がつく。「これ、親父が初めて作ってくれた、料理です」なつかしい手料理を食べるたび、思い出が麟太郎たちの脳裏によみがえってくる。20年前に父と母が再婚した日、連れ子の兄シュン(窪塚洋介)と5人で暮らした日々のこと…。止まっていた家族の時が今、ゆっくりと動き出す。
©2019『最初の晩餐』製作委員会