「シティーハンター」を手掛けた漫画家・北条司が実写映画の総監督を初めて務める『エンジェルサイン』が製作される。このほど、本作の主演を、松下奈緒、ディーン・フジオカが務めることが発表された。併せて、特報映像がお披露目となった。
本作は、「週刊少年ジャンプ」5代目編集長である堀江信彦が開催している漫画オーディション「サイレントマンガオーディション」の作品6888編の中から選び抜かれたアジア・ヨーロッパの受賞作品を実写化し、北条司が描き下ろしたオリジナルの「プロローグ」、「エピローグ」を加えて構成された長編オムニバス映画。「プロローグ」、「エピローグ」は、各作品をつなぐ重要な役割を果たしており、総監督を務める北条自らが初めてメガホンを取る。全編を通してセリフを用いず、映像と音楽のみでストーリーが展開していくため、言語や国境を超え、世界中の人が共感できる内容となっている。
本作の主演で「プロローグ」と「エピローグ」のキャストには、女優としてだけでなくミュージシャンとしても活躍している松下奈緒と、日本だけでなくアジアでも積極的にライブを行うと同時に俳優としても活動するディーン・フジオカ。松下演じるアイカはチェリスト、ディーン演じるタカヤはピアニストという役柄で、若き音楽家として同じ夢を追いかける恋人を演じる。北条のディレクションのもと、セリフがない物語に挑戦する二人の演技に注目だ。併せて、二人の演奏シーンと恋人らしく自撮りをする様子が収められた場面写真がお披露目となった。
■松下奈緒(アイカ役) コメント
初めて台本を頂きまず驚いたのは台詞が一言もなく、絵コンテだったことです。しかも、その絵コンテは北条先生が描き下ろされた絵コンテでしたのでとても感激しました。サイレントムービーもチェロ演奏も初めての経験でしたので、撮影はとても濃厚に感じました。台詞がないのでディーンさんとその場に合った台詞でお芝居をしていたので、とても良い緊張感がありました。言葉や文化が違っていても、主人公と同じ気持ちになれる。そう改めて感じられた撮影現場でした。美しい音楽も合わせて楽しんでいただけたら嬉しいです。
■ディーン・フジオカ(タカヤ役) コメント
北条先生はサングラスがすごく似合うと思いました。あんなにディレクターズチェアーに座って、サングラスが似合う監督はウォン・カーウァイか北条先生じゃないでしょうか(笑)。そういうハードボイルドなビジュアルから想像できない柔らかさがあって、本当に現場は自由でした。僕の世代の男の子だったら、冴羽獠みたいな男になりたいというボーイズドリームは、皆持っていたと思うので、北条先生の作品の一部に参加させていただけるとのことで、すごく光栄です。
『エンジェルサイン』
総監督:北条司
企画:堀江信彦
出演:松下奈緒 ディーン・フジオカ
【ストーリー】 チェリストのアイカ(松下奈緒)とピアニストのタカヤ(ディーン・フジオカ)。音楽家で恋人同士の二人は、「いつか二人の音楽で、世界中の人々を感動させたい…」と、夢を追いかけていた。アルバイトをしながら曲作りに没頭するタカヤと、彼を見守るアイカ。しかし、「エンジェルサイン」というチェロとピアノの二重奏曲を作り上げた直後、タカヤは帰らぬ人となってしまう。アイカが、チェロのみで演奏する「エンジェルサイン」。やがて、その曲は世界に広まっていき…。
©「エンジェルサイン」製作委員会