2018年、社会現象と化した上田慎一郎監督作品『カメラを止めるな!』(第7弾)、東京国際映画祭日本スプラッシュ部門ほか国内外映画祭で話題となった、今泉力哉監督作品『サッドティー』(第2弾)、『退屈な日々にさようならを』(第6弾)など数々の話題作を制作したENBUゼミナール主催の「シネマプロジェクト」。昨年、プロジェクト第8弾監督に選ばれたのは、短編作品にて、国内・外の映画祭にてグランプリや各賞を受賞し、TVドラマ演出など幅広い分野で活躍している柴田啓佑監督。彼の初長編映画『あいが、そいで、こい』が6月22日より3週間、新宿K’s Cinemaでの1日3回上映が決定した。併せて、予告編とポスタービジュアルがお披露目となり、監督&出演者らからコメントが寄せられた。
主演には、柴田啓佑監督の短編映画『運命のタネ』(第10回さぬきストーリープロジェクト グランプリ受賞)、『窓の外側』(第19回小津安二郎記念・蓼科高原映画祭 短編映画コンクール入選)でもタッグを組んだ小川あん。イルカ調教師を目指す台湾からの留学生をいうハーフ役を等身大に体現してる。あらゆることにもがきながらも、イルカ調教に参加する高校生・萩尾亮役に髙橋雄佑。父親役にお笑い芸人で個性派俳優の山田雅人をはじめ、ワークショップオーディションで選ばれた長部努、古川ヒロシ、廣瀬祐樹、中垣内彩加など若手キャストが集結。彼らを包み込むような音楽は、東京藝術大学生&卒業生によるカルテット(弦楽四重奏)Less is More。限りある時間の中で、笑って、泣いて、もがいて、恋した、かけがえのない夏が和歌山、静岡ロケで撮影された。
予告編には、2001年、ノストラダムスの予言が外れた21世紀の夏を満喫すべく、仲間を誘いアルバイトをはじめた高校3年生の亮(髙橋雄祐)が、イルカのトレーナーを目指す「金髪ではないハーフ」の台湾人留学生ワン・リージャン(小川あん)との出会いが映し出される。
監督&キャスト コメント
■柴田啓佑(監督)
過ぎていく日々の中で、時代が変わったとして、誰の心にもあるだろうかけがえのない時間、そんな想い出が、いまを生きる自分の明日への力となるのかもしれません。笑って、ちょっと泣いて、スッキリして、映画を観たあとに、あなたの特別な人を思い浮かべ、『さぁ、明日もぼちぼちやりますか!』となればいいな、なんて思っております。この平成の終わりに、日本の片田舎の高校生と台湾からの留学生の新世紀のラブソングを作りました。たくさんの人にこの物語が届けばと切に願っております。
■小川あん(ワン・ジャーリン役)
わたしにはわたしの夏があってわたしにはわたしの恋愛があった。それは、誰に何も言わせない。わたしには『あいが、そいで、こい』にしか感じれないものがありました。そんな瞬間を、たくさんの人に見ていただきたいです。
■髙橋雄祐(萩尾亮役)
あつい夏の映画をあつい仲間とつくりました。そんな映画が夏に公開されること嬉しく思います。夏といえば海、太陽、アイスなど様々なことを連想すると思います。そこに新しくこの映画「あいが、そいで、こい」が入ったら嬉しいです。よろしくお願いいたします。
■長部努(掘田健太役)
「夏」という季節に、何を思い出しますか??海、友達、恋、なんなら失恋。家でゴロゴロして冷たい麦茶が美味しかったり、宿題を8月31日に必死にやったり。時間が経ったからなのか、思い出はキラキラしていて、大人になった僕等の胸を躍らせてくれます。あの頃の僕等は何を想って生きてたんだろう。イルカが繋いでくれたストーリー。あなたの夏の思い出に触れられたなら、幸いです。
■古川ヒロシ(絹川学役)
もし、あの日ああしてれば。もし、あの日違う道に進んでいれば。もし、あの日に戻れたなら。誰にでもあることだと思います。どんなに戻りたいと願っても、もう”あの日”には戻れない。戻れないからこそ想い出として心に色濃く残り、そして今を全力で生きて、未来に希望を持てるのかもしれません。でも、この映画を観ている間だけは、ちょっとだけ”あの日”に戻ってみて下さい。そしてまた未来に向かって元気に歩みだしてもらえたなら僕たち幸せです。
■廣瀬祐樹(小杉茂雄役)
このまま終わってほしくない瞬間の連続が、ずっと続けばいいのになんて言葉のせいでいつも現実へと引き戻されてしまいます。でもその繰り返しはきっと誰もが持っているものな気がします。もう戻れないけれど、大切な時間を思い返しながらちょびっとだけでも皆さんの思い出とこの映画が繋がれたら幸いです。
■森谷雄(プロデューサー・映画監督)
柴田啓佑監督のこだわりが詰まった青春映画だ。それはきっと、その時その場所に生きる彼ら彼女らの息遣いや想いをしっかりと、そして優しく捉えることへのこだわりだろう。この映画からどれだけの才能が飛び出すか、今から楽しみで仕方がない。
■今泉力哉(映画監督『サッドティー』『愛がなんだ』)
主役の髙橋雄祐さんの芝居と顔がいい。男の子たちのダメさ、不器用さ、もどかしさが好き。中垣内彩加さんもよかったです。
■外山文治(映画監督『わさび』『春なれや』)
緑の頃の放熱がまっすぐに描かれた、懐かしくも新しい、胸がしゅわしゅわするラムネのような映画です。青春はうまくいかないからこそ輝き、だから誰もが青春の忘れ物を取り戻そうとあがきながら生きていく。私もこんなひと夏の恋がしたい。
■まつむらしんご(映画監督『恋とさよならとハワイ』)
ずっとガキでいられたらずっと楽しかったのに。とは思いません。けれど、やっぱりあの頃の時間は悲しいくらい特別なものだったのだと、この映画を観て思い出しました。いつの間にか大人になってしまった僕らには、ときどき無性に、こういう映画が必要です。
■川岡大次郎(俳優・プロデューサー)
もう二度と戻らない青春が、フレームの中に閉じ込められていた。そして、その青春を生きている役者たちが、フレームの外に溢れそうなくらい輝いていた。初長編映画?柴田監督、アッパレ!
■内田慈(女優)
高校生男子、おまいら何でそんなにバカなんだ!なんて空が青いんだ!その青に負けないなんつー眩しさなんだ!冒頭とラスト、現在の“青”もきちんと描く監督の優しさと希望。小川あんの異物感が秀逸。美しい。物語を一瞬で信じさせてくれる高校生のアンサンブルが楽しい。
■濱正悟(俳優)
広大で自由で真っ青な青春をたっぷり感じて、ジーンと懐かしい気持ちになりました。人間らしさ全開でまっすぐ突っ走る逞しさに憧れ、未来への不安と今の儚さに共感しました。時に伝えることって勇気がいるけれど、改めてその大切さを学びました。もう少し成長して違う目線になれた時に、また観たいなあと思います。あと、めっちゃ焼きそば食べたくなりました。
■魏徳聖(ウェイ・ダーシェン)(台湾・映画監督)
青春はニキビ、できたときは腫れていて、赤くなって、痛くもなる。消えたあとは、わずかな記憶しか残っていない。記憶が湧いてきたとき、君は又あの頃の自分を思い出せるでしょうか?忙しい生活の中で失った初心を取り戻したいあなたに、お勧めの作品です。
『あいが、そいで、こい』
6月22日より、新宿K’s Cinemaにて3週間上映、他全国順次ロードショー
監督:柴田啓佑
脚本:村上かのん
出演:小川あん 髙橋雄祐 長部努 古川ヒロシ 廣瀬祐樹 中垣内彩加 山田雅人 吉岡そんれい 水沢有礼 黒宮けいた 寺林弘達 藤井桂 中澤梓佐 武田祐一 五十嵐美紀 石川誠 坂井宏充 タカヨシ 高石舞 木村知貴 藤代太一 二ノ宮隆太郎
【ストーリー】 21世紀になって初めての夏。ノストラダムスの予言は外れ、世界は続き、テクロノジーは進化した。でも、僕らはただの高校生だった。2001年の夏、海辺の田舎町に住む高校生・萩尾亮(髙橋雄祐)は、同級生の学(古川ヒロシ)、小杉(廣瀬祐樹)、堀田(長部努)と共に高校最後の夏休みを過ごすことになった。ある日、イルカの調教師を夢見て台湾からやってきた留学生・王佳鈴=ワン・ジャーリン(小川あん)と出逢う。イルカや海を嫌う亮はリンと対立するが、彼女の来日した本当の想いを知ったことをきっかけに心を通わせることとなる…。
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