松本穂香 主演 × 中川龍太郎監督 20歳の女性の成長物語『わたしは光をにぎっている』2019年公開!

『四月の永い夢』の中川龍太郎監督最新作で、松本穂香が主演を務める映画『わたしは光をにぎっている』が、2019年に公開されることが決定した。併せて、本作が第41回モスクワ国際映画祭の特別招待作品として正式出品されることが発表された。

両親を早くに亡くした20歳の宮川澪は、長野・野尻湖のほとりで民宿を祖母と二人で切り盛りし、淡々とした日常を送っていた。しかし祖母の入院を機に民宿を閉めざるを得なくなり、父の親友であった京介を頼って上京し、彼がひとりで経営する都内の銭湯の元で居候をすることになる。澪は銭湯の仕事を手伝い始め、常連客たちと次第に親密になり、東京での日々が少しずつ楽しくなっていく。だが、区画整理のため銭湯が近いうちに廃業することを知り、澪はある決断をする。

主演を務めるのは、NHK連続テレビ小説「ひよっこ」で主人公の同僚・澄子役を演じ、一躍脚光を浴びた松本穂香。ドラマ「この世界の片隅に」では主人公すず役を務め、今年は映画『チワワちゃん』、『君と月夜に光輝く』、『きみと、波にのれたら』(声優として出演)、『おいしい家族』、『酔うと化け物になる父がつらい』など出演作が続き、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いの実力派若手女優だ。

本作のメガホンをとった中川龍太郎監督は、1990年生まれの弱冠29歳の新進気鋭監督。東京国際映画祭の公式部門のひとつである日本のインディペンデント映画を積極的に紹介する「日本映画スプラッシュ」部門で、『愛の小さな歴史』、『走れ、絶望に追いつかれない速さで』と2年連続の出品を最年少で果たし、注目を浴びた。

併せて、本作が第41回モスクワ国際映画祭の特別招待作品として正式出品されることが決定。中川監督は、第39回モスクワ国際映画祭で国際映画批評家連盟賞を受賞した前作『四月の永い夢』に続いて、2作品連続で同映画祭への出品となる。さらに、松本穂香主演映画での海外映画祭での上映は初となり、大きな期待が寄せられる。

■松本穂香(宮川澪役) コメント
Q:映画化にあたり。
私たちの暮らす世界はとても儚くて、だからこそ美しいのだと、映画を通して改めて感じました。中川監督が紡ぐセリフは優しくて、映画の中に溢れる光はとても美しいです。色んな視点から楽しんでもらえる映画になっていると思います。

Q:モスクワ国際映画祭出品について。
海外での上映はひとつの目標でもあったので、とても嬉しくもあり、海外の人に受け入れてもらえるのかという不安もあり、ドキドキでいっぱいです。堂々と自信を持って参加したいと思います。

■中川龍太郎監督 コメント
Q:映画化にあたり。
祖母の代からずっと通っていた近所のお豆腐屋さんが潰れた。学生時代にいつも通っていた銭湯も潰れた。伝統的なものが高級な文化としてしか残らないのだとしたら、日本に暮らしている多くの高級なものとは無縁の僕たちは、この国で生まれ、生きていることの思い入れをどうやって守ったらいいのでしょうか。そんな想いをきっかけに、「子供のまんまでいたい」女の子が、自分の力でどうやって新しい居場所をつかみとるのかを描きました。この小さな物語が現代日本を舞台にした、ささやかな『魔女の宅急便』になっていますように。

Q:モスクワ国際映画祭出品について。
前作『四月の永い夢』を温かく受け入れてくださったモスクワの皆さんと再会できることが楽しみです。今の日本以上に先の見えない世情にあって、ロシアは街の様相も刻々と変わっていると聞きます。この映画が、まさに激動の隣国・ロシアの人々にどう受け止められるのか、ドキドキしています。モスクワに限らず、この映画が、これまでの映画のように一つでも多くの文化で生きる人々に届きますように。そして、その声を養分にして、日本の観客の皆様と豊かなコミュニケーションがとれたら嬉しいです。

『わたしは光をにぎっている』
2019年 全国ロードショー
監督:中川龍太郎
脚本:末木はるみ 中川龍太郎 佐近圭太郎
出演:松本穂香
配給:ファントム・フィルム

【ストーリー】 宮川澪(松本穂香)は、20歳。両親を早くに亡くした彼女は、長野・野尻湖のほとりのこじんまりした民宿を祖母と二人で切り盛りし、淡々とした日常を送っていた。しかし祖母の入院を機に民宿を閉めざるを得なくなり、父の親友であった京介を頼って上京し、彼がひとりで経営する都内の銭湯の元で居候をすることになる。職を探すが、都会の空気にうまくなじめない澪は、徐々に銭湯の仕事を手伝うように。映画監督の夢を持つ銀次や会社員の美琴など、銭湯にたむろする常連客たちと次第に親密になる澪。銀次の映画を観たり、美琴に飲み会に誘われたりと、東京での日々が少しずつ楽しくなっていく。しかし、区画整理のため銭湯が近いうちに廃業する運命にあることを知った澪は、ある決断をするのだが…。

©2019 WIT STUDIO / Tokyo New Cinema