主人公はヒーローでありながら生身の人間、キャストのほとんどが福島県白河市の一般市民であるにもかかわらず、2018年2月に都内で限定公開されるや否やクチコミが広がり、多くの観客が詰めかけた『ライズ -ダルライザー THE MOVIE-』。映画レビューサイトでも軒並み高得点を獲得、再上映を求める声が高まり、新たに編集を施したニューバージョン『ライズ ダルライザー -NEW EDITION-』が、3月9日に公開初日を迎えた。それを記念して、初日舞台挨拶が同日に池袋シネマ・ロサにて行われ、和知健明、三浦佑介、桃奈、山﨑さやか、山口太郎、佐藤克則監督が登壇した。
本作の原作、プロデューサーも兼ねる和知は本編同様、ダルライザーのコスチュームで登壇。「皆さんのおかげでここに立っています。もともとダルライザーを始めたのは10年前、自分の地元である(福島県)白河市の活性化のためでした。自分の子供が生まれたとき、未来はこのままでいいのだろうか、もっと町を活気づけたい、そんな思いからだったのです。この映画の言いたいことは、<転んでもいい、何度でも立ち上がってほしい>ということ。行動する人になってくれれば、どんな未来が来ても大丈夫なんじゃないかと」と熱い胸の内を明かした。
また、映画を作った理由は「ヒーローショーだけだと伝わり方に限界があるので、映画という大きなものにチャレンジしたかったのです。映画を観てもらうと分かるのですが、大事なのは勝つことじゃなくて負けないこと。この映画を観て元気になったと言ってもらえると嬉しいです」と語った。
和知と演劇大学の同期だったという三浦は、役のオファーについて「ボクの前にどうやら別の候補の人がいたみたいなんです」と裏話を披露。するとすかさず佐藤監督が「実は最初写真を見て、三浦くんだとイケメン過ぎて役に合わないのではないかと。でも実際会ったら、(ひょうきんな)役にぴったりだねってことになりました」と笑いを誘いっていた。
現場の雰囲気を聞かれた桃奈は、「皆、優しくてフレンドリー過ぎるくらいで、とても楽しい現場でした。自然と、みんなでひとつになってがんばっていこう!という気持ちになれました」とスタッフとキャストが一丸となった撮影を振り返った。
山﨑も「ほんとにとても楽しい現場でした。アキヒロの父親役の井田(國彦)さんもとても気さくな方で、(悪の組織の)ダイスと(タイトルの)ライズが混ざって“ライス”とNGを出されていたのが印象的でした」と笑顔に。
白河市での撮影の苦労を問われた山口は「とにかく寒かったです。氷点下で13時間の撮影は寒さとプレッシャーとの闘いでした。でも町全体がダルライザーを応援して盛り上げてくれ、こちらもとてもテンションが上がりました」と市民に感謝した。
佐藤監督は本作の依頼を受けたときのことを尋ねられ、「和知くんとは20歳のときに会ったのですが、オファーはちょうど引っ越しの日の夜に電話があったんです。『監督、ついにやりますよ』と。ちょうど生活が変わるときに、人生も変わるタイミングだったと思います」と語った。
その後、和知はダルライザーの恰好で写真撮影。劇中のポーズも颯爽と決め、観客からの喝采を浴びていた。
『ライズ ダルライザー -NEW EDITION-』
3月9日(土)より、池袋シネマ・ロサほか全国順次公開
監督・脚本:佐藤克則
原作・プロデューサー:和知健明
出演:和知健明 三浦佑介 桃奈 山口太郎 佐藤みゆき 山﨑さやか 田村諭 宮尾隆司 赤城哲也 古川義孝 鈴木桂祐 鈴木裕哉 湯本淳人 緑川順子 フスト・ディエゲス 井田國彦
配給:ダルライザープランニング アムモ98
©2018 Dharuriser Planning