ブライアン・クランストン「素晴らしい俳優で素敵な人」ドラマ「ブレイキング・バッド」ヘクター役マーク・マーゴリスを追悼

ドラマ「ブレイキング・バッド」のヘクター・サラマンカ役で知られるマーク・マーゴリスが死去した。83歳だった。訃報を受け、同作で共演したブライアン・クランストンら俳優仲間が追悼メッセージをSNSに投稿した。

▼ブライアン・クランストンのインスタグラム(bryancranston)より

米メディア「Hollywood Reporter」によると、マークは8月3日、短い闘病の末、ニューヨークの病院で亡くなった。彼の息子のモーガン・マーゴリスが明らかにした。

マークは近年、2008年から2013年に放送された大ヒットドラマ「ブレイキング・バッド」で車椅子生活を送る元麻薬カルテルの幹部、ヘクター・サラマンカ役を演じ、2012年にはエミー賞にノミネート。2015年から2022年に制作された前日譚となるスピンオフシリーズ「ベター・コール・ソウル」で同役を再演した。

「ブレイキング・バッド」で主人公ウォルター・ホワイトを演じたブライアン・クランストンは、同作の共演シーンの写真、もう一つの共演作であるドラマ「Your Honor/追い詰められた判事」のシーンを切り取った写真をアップ。「今日、友人が亡くなったと知り、悲しみに暮れています。マーク・マーゴリスは本当に素晴らしい俳優で素敵な人でした。彼はセットの外では楽しくて愛嬌がありましたが、撮影では(『ブレイキング・バッド』と『Your Honor/追い詰められた判事』について言えば)威圧的で恐ろしかった。その静かなエネルギーが、お茶目な性格と好奇心を覆い隠していた…そして彼は面白いジョークをシェアするのが大好きでした。彼がいなくて、もうすでに寂しいです。マーク、安らかに。あなたの友情と素晴らしい芝居に感謝しています」と追悼した。

▼ブライアン・クランストンのインスタグラム(bryancranston)より

「ブレイキング・バッド」と「ベター・コール・ソウル」でヘクターと敵対するガス・フリング役を演じたジャンカルロ・エスポジートもメッセージを発表。「大切な友人でダイナミックな人、マーク・マーゴリスが亡くなり、深く悲しんでいます。あなたは私を笑わせてくれて、お腹がよじれるほど笑って涙を流したりもしましたが、何よりも、あなたのおかげで考えさせられました…あなたがいなくて寂しくなります。私たちは素晴らしい音楽を一緒に作りました。あなたと過ごせたことに心から感謝しています」

▼ジャンカルロ・エスポジートのインスタグラム(thegiancarloesposito)より

「ベター・コール・ソウル」にナチョ・バルガ役で登場したマイケル・マンドは、マークの頬にキスをしているお茶目な2ショットをアップ。「とてもつらい気持ちで、友人が亡くなったのを受け止めています…マーク、あなたと長年にわたって知り合えたことは、私のキャリアの中で最も豊かな経験の一つになりました」「あなたは最後に私にこう言ってくれました。『君のキャラクターは好きになりたくなかったが…気に入ってしまったよ』。これがどんなに嬉しかったか言葉では言い表せません。あなたはレジェンドであり、強くて美しいソウルの持ち主だ」

▼マイケル・マンドのインスタグラム(michaelmando)より

また、ソウル・グッドマン役のボブ・オデンカークは自身のX(ツイッター)を通じて「マークはセットに向かう車の中でジョークやコメントで私を笑わせてくれました。『アクション』の大きな声がかかった時、彼のエネルギーと集中力の半分が私にあればと願うばかりです。マーク、ありがとう」とコメント。そのほかにもトゥコ・サラマンカ役のレイモンド・クルスらが追悼メッセージをSNSで発信している。

マークは1970年代に俳優活動をスタートさせ、『スカーフェイス』(1983)、『エース・ベンチュラ』(1994)、「OZ/オズ」(1998〜2003)などで活躍。1998年にはダーレン・アロノフスキー監督の長編デビュー作『π』に出演し、以降は同監督の『レクイエム・フォー・ドリーム』(2000)、『ブラック・スワン』(2010)、『ノア 約束の舟』(2014)などに出演した。