MC:そして山本美月さん、スランプに陥っている雑誌記者であり益田の元恋人ということで、実際に演じられていかがだったでしょうか?
山本:私は衣装合わせの時に、監督から「唯一、君は普通の人だから、普通を演じてくれ」と言われて。
MC:衣装合わせの時に、監督から一言あるわけですね、皆さん(笑)。
瀬々:そうですね(笑)。
山本:皆さんのように過去があるわけでもなく、雑誌の記者なんですけど、普通とはなんだろうと考えさせられました。
MC:ありがとうございます。そして富田さん。鈴木を救おうとする一方で、自らの家族も壊してしまうという複雑で繊細な役柄だったと思いますけど、今回演じられていかがでしたか?
富田:瑛太さんと一緒のシーンがワンシーンしかなくて、あともうワンシーンご一緒できたら良かったなと。あと、ほとんど皆さんとご一緒することがなかったのが、本当に残念で、監督そこだけは!そこだけは悔やまれるところなんですが、ただ台本を読んだ時にやらなきゃと思って、取り組んで作品を観た時に、作品に息遣いとか血が流れているのを感じたので、この映画に参加できたことをすごく良かったなって思います。
MC:監督も「ごめんね」という顔をしてますが(笑)。ありがとうございます。佐藤浩市さん、瀬々監督とは今回で4度目のタッグになりますが、改めて完成した『友罪』をご覧になって、いかがだったでしょうか?
佐藤:瀬々さんらしいなと思いました(笑)。どうしても、『ヘヴンズ ストーリー』という4時間超弱の映画でご一緒させていただいたこともあるんですけど、そこでも物事というのは多面的だという。昨今、本当に勝った負けたとか、白か黒かとか、非常に二面的な物事の捉え方が多いんですけど、起きることというのは多面的に、見る側のいろいろな側面があるんだということを僕も思っているので、瀬々さんが常にこういうものに取り組んでいかれるというのは非常によく分かるつもりなんですけどね。(瀬々監督が笑ったので)何がおかしんだ!?(笑)
瀬々:(笑)!? いやいや、そこか?と思って(笑)。ありがとうございます(笑)。