【全文掲載】生田斗真「言うならマイク通してくれる!?ただの悪口」天候の件で門脇麦、尾野真千子らに詰められ反論!

MC:まず髙橋監督、河林満さんの原作が1990年に書かれていたというところですが、なぜ映画化されようと思われたでしょうか?

髙橋:1990年というとバブル期と言われる、日本中が裕福なとてもお金もいっぱいあった時代の話なんですが、その裏でいろいろな格差社会とか貧困の問題を描いている小説でして、それを読んだ時に、10年、20年経って、そして30年経った2020年代も、そういったものがまだなくなっていないということに非常に深い思いを抱きまして、ぜひこれを映画にしたいと思いまして、それを皆さんに観ていただければという思いで作らせていただきました。

MC:白石プロデューサーは、今回初となるプロデュース作品で、このお話をなぜ受けようと思われたのですか?

白石:脚本を読ませていただいて、素晴らしい脚本で。この作品を世の中に出して、どういう感想をいただけるのかっていうのを僕自身も見てみたいという強い思いで、特に何をやったということでもないんですけど、少しでもこの作品が映画化への一歩でも前に進むのであれば、お手伝いさせてくださいということで、髙橋さんにお願いして参加することにしました。

MC:素晴らしい脚本が存在しているというのは、映画界でもお話が回ってたんですよね。

白石:そうなんですよね。髙橋さんは実直な方で、粘り強くずっとこの脚本を映画化しようと動いてるって話はずっと聴いていて。ただ本は読んだことなかったんですけど、僕が読んだのが2017年とか18年ぐらいだったと思うんですけど、読ませていただいて、髙橋監督と初めてその時に会って、色々話している中で間違いないと、やっぱりやりたいと僕も強く募らせてスタートしました。

MC:では、キャストの皆さんの役柄について伺ってまいりたいと思います。まずは生田さん、今回演じられた岩切ですけれども、演じられる上で何か意識されたこともありましたか?

生田:今回、特殊な撮影方法で、2人の女性陣(山﨑と柚穂)には脚本が渡って無くて、監督が口立てでセリフを与えて、その場でお芝居をしてもらうスタイルだったんですね。だから2人は、ある日突然、僕と磯村勇斗が家の前にやってきて、「水道停めます」と言われて、「どういうこと?」みたいな状況だったんですよね。すごくリアルな生々しいお芝居が求められていたので、僕自身も彼女たちのシーンが浮かないように、全体的に生っぽいお芝居を求められましたね。

MC:しかも2人はその先の脚本を知らない上に、大人のキャストチームとは、役柄上「2人と近しくなりすぎないように」という、厳しいお達しが出ていたんですね?

生田:そうなんですよ。長い撮影期間、いろんなお話をしたいんですけど、監督とかプロデューサーが、「あの子達とはしゃべっちゃダメ」って、罪なことを言うんですよ(笑)。でも、彼女たちは何も知らないから、無邪気に「今日、学校でこんなことがあった」とか、「宿題があって…」って言ってくるんだけど、「しゃべっちゃダメ」って言われてるから、「そう、なんだ…」って。すごい罪なことをしているような、申し訳ないなっていう気持ちがあったんですけど、裏を返すと、我々水道局員が執行停止をする痛みとも似たような気持ちだったのかなと。心苦しかった…。もっとお話したかったです。

MC:山﨑さんはその時、どんな気持ちだったんですか?

山﨑:私も人見知りすぎて、話せないっていうのがずっとあって、どう関係を作ればいいのか分からずいたんですけど、多分そこが良かったんじゃないのかな、みたいな感じでした。

MC:門脇さんは姉妹の母親ということで、理解が困難な役を自分なりにたぐり寄せて演じられたというふうに語っていらっしゃいましたが、どんな風に役を掴んで挑まれたんでしょうか?

門脇:最後まで役はつかめなかったです(笑)。でもこの2人が日々姉妹のように仲良くなっていって、現場でもずっと2人きりでいて、私も役柄的にも距離を取っていた方が良いなと思っていたので話しかけなかったし、お弁当とかも離れて食べたりとかしてたんですけど、すごい私も心苦しかったです。2人で夏遊んでるシーンがあって、小さい背中が夏の日差しに照らされている姿とか、すごい胸が苦しかったですね…。

MC:久々に会われて、いかがですか?

門脇:大きくなりすぎて、しかも現場で汚しというか、髪の毛もベタっとされたりとかしてたので、違う子たちみたいで(笑)。大きくなったね(笑)。ほんと可愛い。

MC:柚穂さんは、だいぶ大きくなったんじゃないですか?

柚穂:はい。身長が10cm伸びました。

MC:えーすごい。二年の月日を感じますね。そして磯村さんは岩切の同僚・木田役ですが、仕事のバディというところで、生田さんとはどうやって関係性を作って行かれたんですか?

磯村:そうですね。今回はじめましてになるので、クランクイン時から、いろいろと趣味の話をさせてもらったりとか、そういうところからちょっとずつお互いジャブを打つというか(笑)。何に興味があるのかなと、探り探り様子を見ながら話して行く中で、岩切と木田という関係性が自然と出来上がってきた感じだったので、あんまり2人で役について話すとかはなかったですね。