MC:ありがとうございました。まずは香取さん、今回はごくごく平凡な男、極めてだめな男、ダメ夫を演じて、いかがでしたか?
香取:すごくダメな男でして、僕自身、香取慎吾はすごくいい男なんですね。(笑)。演じながら、どうにも納得が行かなかったりとか、ちょっと共感できないですね。そこちゃんとしろよと。何やってんのって思いながらだったりして、そんな彼がどう変わっていくかっていう、夫婦として。妻も夫も二人がどう変わっていくのかっていうストーリーなんですけど、「本当にダメなんですよね」っていう話を監督がいるそばですると、監督自身を描いた作品でもあるんですよ(笑)。監督に対してもう本当にダメだな」って言ってるみたいになっちゃって。いつも監督が僕に「本当すみませんでした」って謝ってくれるっていう(笑)。ちなみに監督は、同い年です。
MC:監督、ご自分がモデルの部分もあるんですか?
市井:そうなんですけど、思いっきり僕も出てますし、妻も出てるんですが、自分で書いたんで愛おしさがあるんですけど、慎吾さんがそう言うと、時々辛いなと思ってました(笑)。
香取:すごく嫌な役の口癖として、「いい意味で」って言うんですよ。その「いい意味で」っていうのが、すごく鼻につくというか、嫌な感じなんですよ。そしたら、ゆきのちゃんと僕に監督が演出する時に、「次のシーンはこうして欲しいんです、いい意味で」って言ったんですよ。もう二人で、「監督まじっすか?今の!?」って(笑)。監督の口癖でもあるから、それが入ってるんですよね。
市井:そうなんです。はい、もう本当に、つい出ちゃいました(笑)。
MC:岸井さん、やっぱり驚きましたか?
岸井:そうですね。ちょっと顔を見合わせて、「あ、今!これだ!」みたいな、「これが本物だ」みたいな感じで驚きましたね。
MC:そして岸井さんは今回、香取さんの相手役ですけれども、もの心ついた時から香取さんはテレビで活躍している状況の中での初共演、どうでした?
岸井:やっぱりずっと見てきた人じゃないですか。見てきたままの香取さんがいらっしゃいました。色んな方と共演させていただいてて、みんな個性の塊みたいな感じなんですけど、それでもやっぱり圧倒的な香取慎吾っていう、揺るがないものっていうのはすごく感じました。パワーを。
香取:圧倒的な香取慎吾(笑)。
MC:具体的にどういうところが?
岸井:そこにいてくれるんですよ。何のプレッシャーもかけないで、でも香取慎吾さんとしてそこにいてくれるっていう。意味わかりますか?
MC:それは、いい意味で?
岸井:(笑)。
MC:そして井之脇さんは、ホームセンターで働く香取さんの後輩役でしたけど、撮影はどうでした?
井之脇:ホームセンターの撮影は、めちゃめちゃ時間が限られていて、3日間で撮らないといけなかったんですよね。しかも営業時間が終わってから、翌朝までの昼夜逆転の3日間で、みんなヘロヘロで、香取さんも余さんも大変だったと思いますけど、的場さんがとにかくムードメーカーのように、ずっと楽しい愉快なお話をしてくださって、それを笑いながらチーム感みたいなものが出たりしながら撮影することができた感じですかね。