ザ・ブルーハーツ結成30周年を記念して、彼らの楽曲6曲を6人の監督が自由な解釈で映像化。劇場公開の資金をクラウドファンディングで募りついに劇場公開にこぎつけたオムニバス映画『ブルーハーツが聴こえる』の初日舞台挨拶が行なわれた。連続舞台挨拶のうちまずは、3作の監督と出演者8人が登壇した第1弾の模様を全文でお届けします!
MC:皆さん大変お待たせいたしました。本日は映画『ブルーハーツが聴こえる』公開記念舞台挨拶にお越しいただきましてありがとうございます。作品たっぷりご覧いただいたと思います。それぞれカラーが全く違う作品に仕上がっていたかと思いますが、いかがでしたでしょうか。(場内拍手)このあと監督とキャストの皆様が入られますので、ぜひ今ご覧になった熱い気持ちを拍手で届けてください。本作は世代を超えて愛されるザ・ブルーハーツの名曲6曲を人気クリエイターがオリジナルな解釈で監督し、豪華キャスト陣で贈る極上のエンターテインメント作品です。製作から2年、クラウドファンディングによって、ご参加いただいた皆様のおかげで本日満を持して公開となりました。ではお待たせいたしました。ゲストの皆様をお呼びしたいと思います。
『人にやさしく』から市原隼人さん、下山天監督、『ラブレター』から斎藤工さん、山本舞香さん、井口昇監督、そして『1001のバイオリン』から豊川悦司さん、三浦貴大さん、李相日監督です。では皆様から自己紹介とご挨拶をいただきたいと思います。市原さんからお願いします。
市原:本日は『ブルーハーツが聴こえる』初日舞台挨拶に足をお運びいただき本当にありがとうございます。この作品は皆様のお力添えがなければ、公開することはできませんでした。改めて映画というものは、現場では技術者や作り手が自分の世界に入り、作り上げていくんですけれども、エンターテインメントのなかの映画の根源として何より一番の花形はお客様であるということを、改めて感じさせていただきました。そのなかでザ・ブルーハーツの「人にやさしく」という曲を題材にした作品で主演を務めさせていただきました。これから何かに立ち上がる人や、手を上げる人や、行動を起こそうと思っている方にエールを贈るような作品になっております。そう感じていただけたらと思っています。本日はよろしくお願いいたします。
MC:では下山監督お願いします。
下山:『人にやさしく』の監督の下山です。今日はありがとうございます。たぶん皆さんお分かりだと思いますが今日まで2年の月日が経ちまして、キャスト、スタッフ、今日をどれほど心待ちにしていたかということで、ただ今日からは、この映画は皆さんのものになるかなと思いまして感動しております。今日はよろしくお願いします。
MC:ありがとうございます、では斎藤さんお願いします。
斎藤:『ブルーハーツが聴こえる』の『ラブレター』に出演しています斎藤です。この2年以上の月日のプロセスも含めて、大変な時期もあったんですけど、その期間も含めて最終的にクラウドファンドで映画を愛する方々が参加してくださってとても健康的なかたちでこの日を迎えることができて本当に嬉しく思っています。本当に皆さんのお力添えのおかげです。僕の隣にいるのはゆるキャラじゃなくて、井口監督です(場内爆笑)本日はありがとうございました。
MC:ありがとうございます。山本さんお願いします。
山本:『ラブレター』で吉田彩乃役を演じました山本舞香です。今回、この舞台に立てていること、そしてたくさんの皆さんに見ていただいたこと、すごく感謝しています。ありがとうございます。今日はよろしくお願いします。楽しんでいってください。
MC:ありがとうございます。では井口監督お願いします。
井口:『ラブレター』を監督しました井口です。ちょっともう舞い上がってしまって、人生のなかで一番緊張して舞い上がっています(笑)。本当にこの2年間、この作品を上映したかったのにずっとできなくて、もう毎日、この日がくるのを待っていたので本当に今、嬉しいです。上映ができないときに工さんとメールのやりとりをして、工さんが励ましてくれてちょっと女子高生みたいな気持ちでずっといて(場内爆笑)、もうその支えがあってこそ今ここに立っています。
斎藤:はい、大好きです♥監督。
井口:ありがとうございます! 本当嬉しいです! ありがとうございます。よろしくお願いします。
MC:ありがとうございます。続いて豊川さんお願いします。
豊川:『1001のバイオリン』に出演しました豊川です。今日は本当に天気があまりよくないんですけど、初日にたくさんの方が劇場に来てくださって心から嬉しく思います。この映画はそんなに全国で大規模で上映している作品ではありませんので、ぜひ皆様、口コミ等、一人でも多くの皆様にこの映画を見ていただけるようご協力をよろしくお願いします。本日はどうもありがとうございました。
MC:ありがとうございます。三浦さんお願いします。
三浦:『1001のバイオリン』に出演しました三浦です。この作品は僕自身もすごく大切にした作品でもあるので、こうやってたくさんのお客さんにやっと見てもらえるっていうのは嬉しいです。今日はどうもありがとうございます。
MC:ありがとうございます。では李監督お願いします。
李:『1001のバイオリン』を監督しました李です。3年近く経つんですけれども、3年経って何かが変わるかと思いきや、ここ数日、数カ月見てもあんまり古びていない話なんだと改めて思うことがいいことなのか悪いことなのか分からないんですけど、今日はお越しいただきありがとうございます。僕は作ってから公開するということに対してほとんど力を尽くすことができなかったんですど、製作会社、プロデューサー含め、今日を迎えるために力を尽くしてくれた方々に感謝申し上げます。
MC:ありがとうございます。では『人にやさしく』からお話を伺っていきたいんですが。本当にザ・ブルーハーツは名曲がたくさんあると思います。そのなかでこの曲を選んだ理由と、今回SFということでほかの作品と比べてもちょっと違うかなと思うですが、どのようにつくられたのか教えてください。
下山:今回僕だけではなくて、いろんな6人の監督がいて曲の取り合いかと思いきや、やりたい曲を上げたら見事に被りがなくて、実は横の交流はいっさいなく、それぞれが自分たちでやりたいことをやるといことでやった結果が、まったくどれも似ないかたちでこういうオムニバス映画にできたということは、奇跡だなと思っています。「人にやさしく」大好きな曲でこれはブルーハーツさんのメジャーデビュー前の曲でインディーズ時代の曲なんですね。これをぜひやりたいなと思ったことと、SFなのは、インディーズ時代の原点の曲と、(甲本)ヒロトさんの言葉で“ロックンロールは初心が頂点”ということをおっしゃってまして、常にバンドを変えて新しいことに取り組むみたいなことを聞いていて、自分にとっての初心って何だったっけ?って思ったら、監督やってたぶん皆さんもそれぞれ年月が経っていると思うんですけど、自分の映画の初心って何だったっけって考えたら、小学校のときに見た「スター・ウォーズ」だったんですよね。それが映画にどっぷりハマるきっかけ、さらに映画監督を目指したきっかけは高校時代に見た『ブレードランナー』で、もうこれ見てつくりたい!って思って、それから日本映画に関わるようになって映画をつくっていくなかでなかなか宇宙にずっと行けなかったんです。でもやっぱり自分の初心を思うと、映画で絶対宇宙に行きたいと思ってこの世界を目指した思いが湧き出てきて、これは絶対やらせていただこうと、あえて宇宙に行ってみました。
あと、ストーリーに関して言いますと、李監督の震災の話と同じように僕も3.11があってから被災者の皆さん、日本人の結束力とか助け合いとかを見て、これは宇宙行ってSFだって言ってもアメリカ映画だったらあの話は殺し合いになるところが、1人も死なないで日本人なりのジャパンオリジナルのオチが出来るんじゃないかなって、それが「人にやさしく」に着地すればなって思ってこういうストーリーを作ってみました。
MC:ラストが見事な着地でしたよね。こうつながるんだ!ってちょっとびっくりしたと思います。
下山:スタッフからすると一番“人にやさしく”ない現場だって、台本もらったときに“人にやさしく”だから楽だろうと思ったらとんでもないみたいな(笑)。
MC:市原さんが首を振ってらっしゃいましたけど。ハードな撮影だったんですか?
下山:全然タイトルとは全く違う現場でした(笑)。
MC:市原さんはヒューマノイドということで、ご覧になってるんで言える話ですけど、これどのように役作りされたんですか?
市原:やっぱり全体にアクションですよね。気がついたら朝10時ですよね。宇宙の回ってる最後のシーンがあるじゃないですか。アクションを一通り終えて朝9ぐらいに、360度回るでかい機材があるんですけど、独特ななかなか出来ない体験をさせていただきました。
MC:その言葉の裏にいろんなことが詰まってましたね。
市原:でも本当現場は楽しんです。やらされてやってるわけじゃないで。やりたくてこの職業に就いてるんですっていうのが。今回6作品のオムニバスなんですけども、僕のなかで少し感じることが、本当に素晴らしい豪華な監督の皆さんと、そして豪華な演者の皆さんとひとつの作品を作ることができのが嬉しくて、そのなかにやらされてるんではなくてやりたくてここにいるんです。そのことが伝わればすごく嬉しいなと、本当に何度も言うんですけどそうなんです(笑)。下山さんがおっしゃったように初心て忘れてしまうようなところがあって、家で作りはじめて、小さなところで家のカメラで撮っていたものがビジネスになっていくと、コンプライアンスとかお金とか企業とかいろんなものを気にしなきゃいけないなかで、下山さんとご一緒させていただいたときに改めに思うのが、本当に作りたくてものを作る人、本当にこの仕事、仕事というか本当に好きで作品を作る人の一番の味方だなと思ったのが印象的で、こういう方だからこそ情熱がつながっていろんなこだわりが出てくるのかなという思いを感じていると、まだまだ現場にいたかったです。本当に素敵な体験をさせていただきました。
MC:ありがとうございます。続いて『ラブレター』を監督されました井口監督、これも楽曲について伺おうと思うんですけど、監督は以前「ラブレター」という曲は自分のなかでロックな曲だとおっしゃっていたと思いますが、この曲を選ばれた理由を教えてください。
井口:ブルーハーツさんの曲はすごく好きなんですけど、そのなかでもラブソングが好きだったんですね。自分の作品は今までアクションとかホラーが多くて、ラブストーリーのイメージはなかったんですけど、僕はラブソングやバラードが好きだったので、そういう曲が流れる、何て言うんですか、女性向けの映画?を作ってみたいって思って。高校時代、僕全然モテなかったんですよ。ラブソングとかけ離れた人生を送っていたので、ここで人生の復讐というかですかね、そういうことをできるといいかなーと思って(笑)。で、当時の高校時代の自分を工さんに置き換えて描けるとロマンがあるんじゃないかなと思いまして。(斎藤に)どうですか?
斎藤:いやでも本当にラブレターのようなメールが届いて、僕の学生時代を演じられるのは工さんしかいないって言っていただいて。でもこの『ラブレター』の基になっている監督の『わびしゃび』(’89)というドキュメンタリー青春映画があるんですけど。
井口:10代のときに撮った8ミリ映画がありまして、それは好きな女の子を撮りに行くっていう映画だったので、それはある意味リメイク。
斎藤:そうそうでしね。僕その映画の大ファンだったので。本当に光栄でした。
井口:あっありがとうございます、じゃあちょっと僕から工さんに、、
斎藤:何ですか、ラリアットするんですか?
(場内爆笑)
井口:違います。ラリアットするわけじゃないです(笑)。
斎藤:びっくりした。
井口:すいません(笑)。
MC:監督にとっては、リメイクでありリベンジだったと。いけてない男子高校生、映画オタクを斎藤さん、演じられましたけど、一番気になるのはなんでトイレだったんだろうっていうのは。
斎藤:それは監督に聞きたいところですよね。
井口:タイムスリップものっていっぱいあるんですけど、タイムスリップする入り口がトイレだったら面白いんじゃないかって思いまして。いろいろ考えたんですけど思いつかなかったんですと。やっぱりトイレが一番近代的というか、夢があるんじゃないかなと思いまして。あと単純に工さんがトイレから出てきたら面白いなって。あれ実はセットなんですよ。あのトイレのシーンだけで半日ぐらい、夜中に。
斎藤:そうですね、クリスマスの夜。
井口:クリスマスの夜、トイレに流されるシーンを。
斎藤:『トレインスポッティング』に負けないように。
井口:そうですね(笑)。かなり大掛かりな。いろんな夢が叶った気持ちになりました。
MC:あーはまってましたもんね、斎藤さん、トイレに。
斎藤:ええ、だから僕は排泄物の目線はこんな感じなのかなって、いろんな感情になりましたね。
MC:誰もなったことがないですもんね。山本さんも、初日だから言えるんですけど、手がハサミになってしまうという。
山本:ねー意味分かんない。
斎藤:これが若さですよ。
(場内笑)
井口:素直でいいですね!
MC:無敵ですね。
山本:でも新しくて面白かったですよねー。
井口:まぁそうですね(笑)。
山本:それより、8ミリカメラが好きですあのシーン。
井口:手がハサミよりも8ミリカメラが好き?
山本:うん、8ミリカメラが好き。
MC:あれ実際、斎藤さんが撮られたんですよね?
斎藤:はい、そうですね『わびしゃび』で、監督がヒロインの方を撮っている距離が本当にリアルで、やっぱり映像って、撮り手と被写体の本当に心の距離が映るもんだなと。
井口:リアルに恋している女の子の顔が撮りたかったんですよ。接近していくドキドキ感を撮りたかったんで、最初僕が撮る案も考えたんですけど、それはやめた方がいいと思って(笑)、工さんに、(山本を見て)すごい頷いてるけど!
山本:それはそうですね。
MC:やっぱり山本さん違いますか、監督が撮るのと斎藤さんでは。
山本:全然違うと思います!
井口:今年一番傷ついてます。。
(場内大爆笑)
山本:監督が撮るのもありですけど、斎藤さんに撮っていただく方が役としても、その、ね、いいかなって(笑)。役の気持ちとしてもやっぱり。
井口:あぁぁ。
斎藤:(監督に)負けないで!
山本:泣かないでください(笑)。
井口:撮影する前に、舞香ちゃんが、「あードキドキするどうしよう」って言ってたんですよ。俺だったら絶対そんなこと言わないだろうって思ったんで、これは勝ったって思ってたんですよ。
斎藤:役に入ってるって?
井口:うん、役に入ってくれてたんで。だから工さんにカメラを任せて良かったなって。
斎藤:余談ですけど、僕、井口組のカメラ2回目で、井口さんの作品の『変態団』(’15)という作品の撮影部に僕入っていたりします。
井口:それも汚物にまみれた人が、、
斎藤:それはもういいんじゃないですか?
井口:すみません(笑)。はいロマンティックな話をしましょう!
MC:そのカメラのシーンを斎藤さんが撮られましたけど、河原のシーンだったりとか教室のシーンだったりだとか、青春っていうシーンもありましけど、お2人演じられて現場はどんな雰囲気でした? 山本さんはドキドキされていたということでしたが。
山本:ドキドキしたって言いましたっけ?
斎藤:これが若さですよね。
井口:いや俺は、覚えてますよ。
山本:だって2年前ですもんね。
斎藤:僕はしんどかったですね、学ランっていうのがね。待ってる時間とかはすごいシュールでしたね。おじさんが学ラン着てるっていう。
井口:エキストラのお子さんと餅焼いて食べてるんです学ランのまま、工さんが、要(潤)さんとかと。
斎藤:あ、ストーブでね。
井口:僕が現場が終わったら皆、餅食べ終わった後で、あ、僕餅食べれなかったって、2年経った今でも忘れません!
斎藤:(食い気味に)それ今ここで言う話ですか(笑)?餅の恨み。
MC:2年間覚えてらっしゃるという。
斎藤:でもね、帰りにロケバスで修学旅行の帰りみたいに帰って本当に和気あいあいとしてましたね。
井口:楽しかったです。
MC:はい、お餅を食べていたという、ありがとうございます! 『1001のバイオリン』の李監督、曲について伺おうと思うですが、この話のあとで話しづらいかなって思うですが。
李:結構ハードル高いですね(笑)。トイレと餅の話で何を話そうとしていたか飛んじゃいましたけど。
MC:なぜこの曲を選ばれたんでしょうか。「1000のバイオリン」のオーケストラバージョンですよね。
李:そうですね。なんでだったんだろう。もうすいません忘飛んじゃいました(笑)。まぁ最初の“ヒマラヤ”っていうのと“消しゴム”っていうフレーズなんでしょうね。たぶんそれがすごくいろんな想像力を膨らませるというか。そんなかんじです(笑)。
MC:ラストにオーケストラが入ってくる所はぐっとくるものがありましたが。あの曲のタイミングもベランダで親子が話しているなかで。
李:珍しいですよね、ブルーハーツの曲のなかで弦楽器とコラボしてる曲ってそうないんで、弦が入ることですごく映画的な膨らみが出るじゃないですか。一瞬、劇伴っていうか映画音楽にも聞こえるし、この曲そのものの入り方もスムーズだし、やっぱり詩が出たときにあの2人含めてその奥にあるものが、何を話そうとしてるのかってことを曲がほとんど代弁している曲だなって思います。
MC:ありがとうございます。豊川さんと三浦さんは実際に福島にロケに行かれたいうことですが、福島に入られてどのようなことを感じましたか?
三浦:僕の役が、見ていただいたと思いますが、ああいう役立ったんで、実際に作業していた方にお話を伺いに行ったりしましたし、避難区域のお宅を借りたんですけど、周りに人がいないという、物音ひとつしないという、ああいう空間に入ったときに、何と言うか、場所から人の思いを感じるというか、悲しさだったり悔しさだったりとか。そういう不思議な体験をして、それがすごく役作りの一部になったんじゃないかなというふうには感じています。
MC:豊川さんはどう感じられましたか?
豊川:実際に避難区域の中に入って撮影したときに、最初に感じたのが生き物のにおいがしないっていう。HPのコメントにも書かせていただきましたけど、それをすごく感じましたね。僕の人生のなかでまったく初めての体験だったので、半径何kmもの間に生き物がいないっていうこと自体が。鳥とかはたまに飛んではいるんですけど、ま、生き物というか人のにおい。だからあんまり今まで意識して生活してきてないけども、人間のにおいってきちんと存在してるんだなってことをすごく改めて感じました。
MC:そのなかで登場する豚の生命力みたいなものは、ものすごく強いですよね。豚も実際に福島で撮影されたと思うんですけれども。
(沈黙)
MC:ごめんなさい、豚の話は聞いちゃいけませんでしたか?
豊川:いやいや(笑)そんなことないです。
三浦:皆、無口なんですよね(笑)。
李:トイレに勝つためには立ちションの話しかない?
MC:そこの話しちゃいますか?
李:豚と立ちションしかない(笑)。
三浦:餅とトイレに勝つ(笑)。
豊川:2人で東京オリンピック成功とあるガードレールに立ちションするシーンがあって、あれはもう撮影現場で演じながらしびれてましたけど、演出部が用意してくれた偽のおしっこのボトルがなかなかうまくいかなくて、あれは僕と三浦君の自前です。
(えー!)
MC:結構な衝撃が走りましたけど。
斎藤:(記者を見ながら)一気にペンが走りましたよ(笑)。
(場内爆笑)
MC:そうですか。
李:3テイクぐらいしましたね。
三浦:そうなってしまいましたね。
MC:あのシーンは東京で撮られてたんですか?
豊川:東京ですね。
李:あれは東京のすぐ隣の川崎ですね。
MC:はい、別に場所を特定しようとしてるわけじゃないんですけど(笑)。
斎藤:ロケ地巡りとかそういう。
MC:えぇ、そうですね。
豊川:もちろん撮影なんでちゃんと許可を取ってますから。
MC:そうですよね。ありがとうございます。実際に原発で働いていた人とそして今も働いている人という役をお2人演じられましたけど、役に関してはどのようなお話を福島で交わされましたか?
豊川:んー、でも本当に撮影の初日から三浦君とは、ずーっとつるんでた関係性みたいなのがすぐ作れましたし、もちろん撮影で役として行くんですけど、実際に福島に向かっていく道中から本当に作品の世界の人間のような感覚がすごくして、貴重な経験をさせてもらったと思います。
MC:はい、本当に今の状況が生々しくスクリーンに描かれていたと思います。ありがとうございます。まだまだお話を伺いたかったんですがお時間になってしまいました。これを持ちまして舞台挨拶を終了とさせていただきます。皆様もう一度大きな拍手でお送りください。ありがとうございました。
『ブルーハーツが聴こえる』
2017年4月8日公開
監督:飯塚健 下山天 井口昇 清水崇 工藤伸一 李相日 出演:尾野真千子 角田晃広 市原隼人 高橋メアリージュン 斎藤工 要潤 山本舞香 優香 内川蓮生 新井浩文 永瀬正敏 水原希子 豊川悦司 小池栄子 三浦貴大
配給:日活/ティ・ジョイ
© TOTSU、Solid Feature、WONDERHEAD/DAIZ、SHAIKER、BBmedia、geek sight