クラウドファンディングで劇場公開が決まったオムニバス映画『ブルーハーツが聴こえる』。4月8日（土）の公開に先駆け、3月15日（水）に新宿バルト９にて公開直前プレミア上映会が開催され、『ハンマー（48億のブルース）』から尾野真千子、飯塚健監督、『人にやさしく』から市原隼人、『ラブレター』から斎藤工、井口昇監督、『少年の詩』から清水崇監督、『ジョウネツノバラ』から工藤伸一監督、『1001のバイオリン』からは豊川悦司、李相日監督が登壇した。今回はその模様を前後半に分けて全文掲載。まずは前半をどうぞ。
MC：それでは早速ゲストの皆さんをお呼びしたいと思います。大きな拍手でお迎えください。尾野真千子さん、飯塚健監督、市原隼人さん、斎藤工さん、井口昇監督、清水崇監督、工藤伸一監督、豊川悦司さん、李相日監督です。それぞれの作品のキャストの皆さんの後ろに監督がお並びになっている状態です。まずは皆さまにご挨拶を頂戴したいと思います。まずは尾野さんからお願いします。
尾野：『ハンマー』で主演をやらせていただきました尾野真千子です。本日はお越しいただきありがとうございます。少しの時間ですが楽しんでいってください。よろしくお願いします。
飯塚：『ハンマー』を監督しました飯塚です。今日は足を運んでいただいてありがとうございます。楽しんでいってください。
市原：『人にやさしく』から市原隼人です。この作品が公開できるのは、映画に携わるすべての方々の情熱と応援してくださる皆さんのおかげです。ありがとうございます。『人にやさしく』の舞台は、はるか未来で、僕は形は人間なんですけど、中盤から違う面が見えてくるという役です。今この時代に、この年にいるのは、何かをするために、立ち上がるために生かされているんではないかというメッセーが込められています。何かに向けて手を上げたり、何かに向けて立ち上がったり、何かに向けて行動を起こそうとする方にエールを贈った作品です。ぜひ、6作品併せて楽しんでいただければと思います。
斎藤：『ラブレター』に出演させていただきました斎藤工です。2年以上の時を経て、公開を迎えたのも、この間のプロセスも含めてみなさんのおかげで、とてもドラマチックな2年間を過ごせたと思っております。本日は楽しんでいってください。よろしくお願いいたします。
井口：『ラブレター』を監督しました井口昇と申します。本当にこんなにたくさんのお客様に来ていただいて、ついにこの日が来たかと、嬉しく思っておい…ります。噛んでしまいました。すみません（笑）。よろしくお願いします。
清水：えっと4本目の『人にやさしく』というタイトルの映画を監督させていただきました清水崇です。えっと……。
市原：？？？？
飯塚：『少年の詩』じゃなくて？
清水：あわあわ、ごめんなさい（笑）。今、マジで間違えました。すみません（笑）。井口さんと私で、後ろに小さいのがいますけど、子役じゃないです（笑）。。『少年の詩』を監督しました（笑）、本当に間違えちゃった（笑）、清水崇です。今日はありがとうございます！
工藤：『ジョウネツノバラ』を監督させていただきました工藤伸一です。今日、この配置って嫌がらせじゃないですかね（笑）。豊川さんと斎藤さんの間に、こんな汚いのがいてすみません、なんか（笑）。写真の邪魔になるようでしたら言ってください。退くので（笑）。今日は、本当に公開できて嬉しく思います。短い時間ですが楽しんでいってください。ありがとうございます。
豊川：『1001のバイオリン』に出演しました豊川です。公開まで長い道のりで、本当にたくさんの方が、たくさんたくさんできることをしてくれました。大変うれしく思います。本当にありがとうございました。
李：『1001のバイオリン』を監督しました李です。撮影から今日まで三年近く経っているんですけど、正直途中で「もうダメか」と諦めるかける時もあったんですけど、ブルーハーツっていうバンドは、ずっと僕らに「諦めるな」ってことを30年間以上歌って伝えてくれているバンドだと思うので、その力を借りて今日という日を迎えられたんじゃないかと思います。ありがとうございます。
MC：今日は皆さん、ブルーハーツにかけて青いものを取り入れた衣装でお越しいただいております。
清水：案外そうでもないですね（笑）。
MC：紺色も可です（笑）。ありがとうございます。では質問に入らせていただきます。まずは『ハンマー』の尾野さんなんですけど、役柄が彼氏の浮気を目撃してしまったんですが、なかなか心の整理がつかないアラサー女子という設定で、脚本を書かれたのが飯塚監督で男性なんですけども、とっても良く女心が分かっているなあという脚本になっていたと思うのですが、尾野さんは初めに読まれた時、どんな印象を持ちましたか？
尾野：意外とスッと読めまして、さすがだなあと思いました。意外と共感できると、思い……ます？（笑）。すいません、すごいサッパリした話で（笑）。
MC：まだ上映前ですからね（笑）。ネタバレができないので。
尾野：私的には共感できました。
MC：ありがとうございます。続いて『人にやさしく』で主演されました市原さんですが、今回、激しいアクションシーンが冒頭から繰り出されていますけど、かなり鍛えられて臨まれたんですか？
市原：共演者の皆さんもしっかりトレーニングしてました。
MC：遠い未来の話ですが、この６作品の中でも、なかなか異色なシチュエーションですよね。
市原：そうですね。あのー……。そうですね（笑）。アクションもそうですし、舞台が宇宙ですので、宇宙船の中でのアクションなんですけども、また現代とは違う味が出ていると思うので、楽しんでいただければと思います。
MC：ありがとうございます。そして、斉藤さん。『ラブレター』という作品で、現代からタイムスリップして高校生に戻るという役なんですけれども、井口監督の初恋の思い出が詰まった作品なんですね。
斎藤：ハイ……
井口：ハイ。そうなんです。僕の高校の……（斉藤がコメントする場面で井口監督が喋りだし、会場大爆笑。ようやく状況を理解した井口監督は）あ、ああ、そうか、すみません！つい言っちゃった。ごめんなさい、どうぞどうぞ。
斎藤：（笑）。
MC：いま、一心同体みたいになっちゃいましたけど、それは間違ってないですもんね。
斎藤：間違ってないですね。井口監督の『わびしゃび』という素晴らしいドキュメンタリー作品があって、その作品のセルフリメイクと伺いまして、「僕の役をできるのは工さんしかいない」というセリフをいただきまして（笑）、役者冥利に尽きる、それこそラブレターのような手紙をいただいたので、すごく僕もやらせていただきたいと思いました。
MC：監督の初恋のエピソードが詰まっていると思うのですが、ご自身の高校時代ですとか、初恋のことを振り返っていかがですか？
斎藤：高校時代はエッチなことばっかり考えてて、「デラべっぴん」※1と、「ホットドッグ・プレス」※2を愛読してましたね。（※1英知出版、後にメディアックスから出版されていたアダルト雑誌 ※2講談社から出版されていた男性向け情報誌）そんな思い出しかないですね。あと男子校だったので、人生で間違った選択だと思ったんですけど、映画の中のヒロインに恋してました。『月曜日のユカ』の加賀まりこさんに恋したり、みんなから「ヤベえ奴だ」って目線がすごい（笑）きてますけど、そういう感じです。だから井口さんの気持ちはすごい良くわかりましたね。
MC：ますます一心同体だなとというのが今、分かりました。ありがとうございます。豊川さんにお聞きしたいと思います。『1001のバイオリン』なんですが、脚本を読まれた時にどのような感じを受けましたか？
豊川：『1001のバイオリン』というのは、原発事故を扱ってまして、初めに思ったことは「これは映画でしかできない話だなと思いました。僕が演じたのは元原発の作業員の方なんですけど、現実に彼と同じように苦しんでいる方がたくさんいらっしゃるんで、実在している人を演じるということで普段以上に緊張感を持って、演じさせてもらいました。役を作るというよりは、その人に寄りそうようなつもりで演じさせていただきました。
MC：ありがとうございました。
後半「【全起こし】斎藤工、井口昇監督からデブレクチャーを受け「人体のメカニズムを学べた」映画『ブルーハーツが聴こえる』プレミア上映会 全文掲載②」はこちら
『ハンマー（48億のブルース）』
監督：飯塚健 出演：尾野真千子 角田晃広 萩原みのり 伊藤沙莉 吉沢悠 余貴美子
© TOTSU
『人にやさしく』
監督：下山天 出演：市原隼人 高橋メアリージュン 浅利陽介 瀧内公美 加藤雅也 西村雅彦
© Solid Feature
『ラブレター』
監督：井口昇 出演：斎藤工 要潤 山本舞香
©WONDERHEAD/DAIZ
『少年の詩』
監督：清水崇 出演：優香 内川蓮生 新井浩文
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『ジョウネツノバラ』
監督：工藤伸一 出演：永瀬正敏 水原希子 藤崎ゆう
©BBmedia
『１００１のバイオリン』
監督：李相日 出演：豊川悦司 小池栄子 三浦貴大 石井杏奈 荒木飛羽
© geek sight
『ブルーハーツが聴こえる』
2017年4月8日（土）公開
監督：飯塚健 下山天 井口昇 清水崇 工藤伸一 李相日
出演:尾野真千子 角田晃広 市原隼人 高橋メアリージュン 斎藤工 要潤 山本舞香 優香 内川蓮生 新井浩文 永瀬正敏 水原希子 豊川悦司 小池栄子 三浦貴大
配給：日活／ティ・ジョイ
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