【全文掲載】志尊淳「使わないからこそ話せた内容」有村架純と2人きりで話した驚きの会話とは…?

MC:驚きましたね。ここまでのお話を聞き聞いていいのかなっていうところまで聞けた様な感覚もあったんですけれども、志尊さんはいかがですか?

志尊:あれは、ガキさんから「記録で使わないから」と言われて(笑)。「今後、2人一緒のシーンが少ないけれども、同じ気持ちというか、お互いの思いを共有することでドキュメンタリーとして進んで行くから、1回共有しよう」っていう会だったんですよね。だからガキさんが、「これ記録なんで、全然使わないんで」って(笑)。

森ガキ:カットするって言ってたんですよ。でも何が撮れているか僕も分からなかったので、素材を見て、こういう編集の構成に行けるなっていう広がりに変わったんですよね。だから、しゃべってる内容がこの内容じゃなかったら、今の編集と多分全然変わってくると思うので、本当にその場その場のその出来事を選びながら、エディターの方と話しながらやっていくっていう。

志尊:やっぱり「使わない」っていうことだけで、僕らはすごく荷が下りるんですよ。やっぱりどうしても見られてしまうっていう自分と、見られていないっていう自分で、やっぱり1枚フィルターがかかるので。だからこそ、使わないからこそ話せた内容だし、かといってそれを使ってほしくないわけじゃなくてね。

森ガキ:うん。なんか不思議な空間でしたね。計算してこういうのを撮りたいっていうわけでもなかったんですね。だからとりあえず二人っきりで、思っていることを、この作品に対してもですし、世の中に対してもですし、二人っきりになった時に何か良い化学反応が起こったのかなと思いますけどね。

MC:ありがとうございます。まだまだお話しを伺っていきたかったんですけれども、あっという間にお時間が来てしまいました。最後にひと言ずつメッセージをいただきたいと思います。まず志尊さんからお願いいたします。

志尊:改めまして、本日は本当にありがとうございます。去年は本当にいろいろなことがあった年になったと思います。その中でドキュメンタリーという形で、自分の心情も変化する中、いろんな方にお話を聞いて、この作品を撮っている中で自分自身迷ったし、この作品も続けることができないかもしれないなと思う瞬間もありましたけれども、とにかくこの作品を通して何かメッセージを伝えたいということよりも、僕自身こうやっていろんな方とお会いしないと分からないこととか、知らなかったことがたくさんあったんですね。それを共有できるだけでも、皆さん少し楽になったりとか一人じゃないし、いろんな悩みを抱えてる人、それでも頑張って生きている人というのはたくさんいて、僕もその一人だと思うし。作品を通して何かこれだっていうことじゃなくて、作品を観ていただいて共有できたことが一番幸せなことだと思います。まだまだコロナもそうですし、最近は地震とか災害とか色々ありますが、皆さんどうかどうか生きてください。またお会いできることを楽しみにしています。ありがとうございます。

森ガキ:この映画は今、製作することができて自分の中でも誇りに思える作品になったなと思ってますし、これが本当に本当に今しかできなかった映画だなと思ってます。この映画を観て、生きることに辛かったりとか、明日どうやって生きていけばいいのか悩んでる人たちが、悩んでることが共通に降り注いできたコロナ渦というところで、もう1回考えてもらえる作品になってもらえたら嬉しいと思っているので、ちょっとでも多くの人にこの映画を観ていただけたらと思っております。今日は皆さん、この映画を選んでいただきましてありがとうございました。

『人と仕事』
10月8日(金)より、3週間限定公開
監督:森ガキ侑大
企画・製作・エグゼクティブプロデューサー:河村光庸
音楽:岩代太郎
出演:有村架純 志尊淳
配給:スターサンズ KADOKAWA

©︎2021『人と仕事』製作委員会

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