【全文掲載】松坂桃李、吉永小百合&西田敏行らベテラン勢からの総ツッコミに冷や汗…!「早すぎ」「そういう発言は…」「言い過ぎだよ!」

MC:ありがとうございます。それではいくつか質問をさせていただきたいと思います。まず泉谷さん、柳葉さん、南野さん。作品を今まさにご覧頂いた皆様が配信先にいらっしゃいます。死に向き合いながら残された家族たちへの希望も感じさせるシーンに、皆様は感動されているところかと思いますけれども、改めて作品に込められた想いをお聞きしたいと思います。泉谷さんいかがでしょうか。

泉谷:死を扱うというのは本当に難しいんだけど、よくよく考えてみれば、生きるも死ぬも日常なわけで、そういうことを普通に乗り越えていかなきゃいけないということが、この映画に込められているんじゃないかと思って。そういう理解の下でね、だからどうやって日常感を出すかなということに心がけたんですけど、なんせ自分の死のセットが汚くてねー(笑)。ここまで汚すかっていう東映美術。「ここに吉永小百合を入れるのか!?」と。まず第一声がそれでしたね(笑)。それで日常が出たかどうかちょっと別にして、頑張りました(笑)。

MC:ありがとうございます(笑)。柳葉さん、改めて作品に対する想いをお願いいたします。

柳葉:先ほど泉谷さんが「あまり出てない」というふうにおっしゃってましたけど、僕はそれ以上に出てません(笑)。この作品に入る前、出演者、スタッフ一同で顔合わせ、本読みという形の中で監督に「この3シーンの中で、宮嶋という男の一生を表現してくれ」と言われました。「なんだこいつ!?」と思いましたけど(笑)、その後監督から「1シーン目は鎧を羽織った宮嶋の生き様、2シーン目は鎧を脱いだ宮嶋の生き様、最後の3シーン目はすべてを脱ぎ去った宮嶋の姿を表現してくれ」と。現場ではただひたすら、そこに向かって時間を過ごしました。2日間の撮影でした。この作品に参加させていただいて、改めて思ったことがあります。いろんなことにつながると思います。小さなどんなに小さくてもしっかりとした覚悟を持って、そしてその先にある希望に向かっていきましょう。お粗末です。

MC:ありがとうございます。南野さん、いかがでしょうか?

南野:私もそんなに出てないんですけど(笑)。でも人っていつのまにかパッと生まれてきて、いつのまにか生きた意味もわからないまま亡くなって、みんな必ずそうなんじゃないかと思うんですけど、亡くなる時に誰かしら家族でも、会社の人でも、友達でも病院の先生でも、人とぎゅっと関係性を持てたら、それが人生としては成功じゃない?みたいな。そんな風に私はこの映画を撮りながら思ったので、ここのスタッフの人とかキャストの人とか、今まで以上にみんなとちゃんと言葉を掛け合って、大切な出会いを自分の宝物にしていこうという風に撮影中にも感じていたので、この映画を観るとそんな思いになってくださる方が、きっといるんじゃないかなと思います。一度観てモヤモヤするようでしたら、二度観て下さい(笑)。お願いします。

MC:ありがとうございます。南野さんとは広瀬さんも共演シーンがあったと思いますが、共演されていかがでしたか?

広瀬:(佐々木みゆ演じる)萌ちゃんという女の子に寄り添うシーンで、私自身も患者さんと深く関わっていくシーンが萌ちゃんとのシーンが多くて、2人のシーンでもいろんなことを思いながら感じながら撮影したんですけど、リビングに戻ってお父さんお母さんとこ対面して色々話しするシーンがあって、そこで南野さんの顔を見ると、こっちも看護士として耐えなくちゃいけないような瞬間でも、それを超えて溢れ出るものというか、役として受け入れるのにすごく難しいなと感じたくらい、すごく苦しかったですね。

MC:ありがとうございます。松坂さんも萌ちゃんとは、また別の関係性を築かれていてとっても印象的だったんですが。

松坂:そのですね。海に行くシーンがあるんですけれども、そこで萌ちゃんと家族3人で海に入っているシーンがすごい本当に素敵で、とても胸がギュッとされるような思いがあったんですが、その後に僕が萌ちゃんを背負って海で泳ぐシーンがあるんですけれども、そこは個人的には「本当にすいません!南野さん!」という(笑)。

南野:いや、私も初めは、「こんなちょっとしか出会ってない人に」ってやきもち焼いたんですけど(笑)。

松坂:その感じがちょっと伝わって(笑)。

南野:でも、娘が好きになっちゃったんだなーって、お兄さんのこと。成長してるんだと思うと、もう夫とふたりで生きていくことを決めました(笑)。

松坂:ありがとうございます(笑)。

MC:松坂さん、柳葉さんとの共演はいかがでした?

松坂:手を握るシーンがありまして、「親父ありがとう」っていうセリフがあるんですけれども、本当にお父さんのような感じになってきまして、手の厚みだったり力加減だったりとか、その僕がしゃべっている間も、柳葉さんの手の握り方が波のように変わってきたりしていて、そのたびに感情が揺さぶられるといいますか、そういうものがその時現場では巻き起こっていて、本当にありがとうございました、あの時は。ん? あれっ? 違いました?(笑)。

柳葉:…ありがとうございます(笑)。ほとんど僕はセリフもないですし、自分が離れて暮らす息子との関係なんだけれども、宮嶋は間違いなく息子の前で旅立てたと思ってます。ありがとうございます。

松坂:こちらこそ。ありがとうございます。