MC:今回の三池組、ここは独特だったよというエピソードはございますか?
大森:三池さんが楽しそうだなと、僕は思いましたけど。どうですか? 司会やってます(笑)。
村上:回して頂いてありがとうございます。そうですね、僕は憧れに憧れまくった初の三池組だったんですけど、監督をトップにスタッフも完璧でした。待ち時間とかは長いんですけど、それには理由がきちんとあって、ただ長いだけじゃなくて。監督がノッちゃって、カットが増えていって、「今、何撮ってるの?」「増えました!」みたいな(笑)。でも、完璧でしたね。監督が映らないと判断してくれたら、帰って良いんですよ。普通残るんですけど。控室とかで。三池組は帰って良いシステムで。そうじゃなかった? 僕だけ?
大森:そうですよ(笑)。なんか村淳だけ帰されたみたいになってますが(笑)。そんなことない(笑)。
村上:そうだよね(笑)?
大森:染谷くんは?
染谷:本当に楽しかったというか。車でカースタントの方が実際に運転して、カースタントしながらその中にカメラと監督と自分が乗って、俺が「フォーフォー」言いながら銃をパンパン打って、カットがかかったら全員で大爆笑みたいな。そんな楽しい時間でした。
大森:内野先輩は?
内野:僕の普段の行きつけのお店を血まみれにしちゃって(笑)。お店の棚だか、美術の棚だか分かんなくなっちゃって。ハチャメチャにしていたんで、大丈夫かなと思いましたけど(笑)。
三池:ユニディグループの社長も試写を観に来てくれて、喜んでくれて「また、お願いします」と(笑)。
内野:ええ!? 夜中に車でキキキキー!とか、やってたじゃないですか?
三池:もう、「爆破しても燃やしても大丈夫」だって(笑)。
内野:本当に途中で爆破するようなことも言うんですよね(笑)。台本には全くなかったんですけど、権藤のあるシーンで監督が突然言うんですよ。三池さんの脳みその中って、本当に自由ですごい激しくやんちゃなエネルギーが渦巻いてるんだなと、そのときにすごく思いましたね。
大森:窪田さんはどうですか?
窪田:僕も三池さんとは19歳のときだから、10年前くらいにご一緒させてもらって。基本的に三池さんと仕事をする時って夜なんですよ。あんまり三池さんに昼間は似合わないというか。夜をこんなに味方につける監督もいないなと。夜って、不思議と明るいと見えすぎるんだけど見えなくなる中で芝居をする、あの感覚って不思議な高揚感があって、そこを+αで監督が背中を押してくれるから、なんとも言えない感覚になるし、車のシーンとかも普通じゃありえないことを、普通、今ならグリーンバックとかで撮るものを、どれだけリアルに突き詰めるかという。監督の頭がイカれちゃってるとしか言いようがないんですけど、それが僕たちが求めているものなんだなと思いますね。
内野:現場はそんなに派手なものではないのに、「ここ日本ですか?」っていうのがすごいですよね(笑)。
大森:小西さんは?
小西:三池組は初めてだったんですけど、三池さんをはじめ、キャストの皆さんも、スタッフの皆さんも、めちゃくちゃ生き生きと楽しそうにやっていたのが、すごい印象的で、本当に「面白い映画を作るぞ」みたいな熱量が半端なくて、毎日刺激的で楽しかったです。
MC:では大森さんは?
大森:僕がいつもすごいなと思うのは対応力と言いますか、歌舞伎町でロケをしているときに、火事がありましたよね? 消防車がものすごい数で来たんですよ。どこもかしもサイレンが回ってるんですけど、「このままやっちゃおうか」みたいな(笑)。「いいんだ?」と思って(笑)。普通ドラマとかだったら、消防車がいなくなるまで待ったりするんですけど、そういう対応力というのがすごいなと思いますね。ベッキーどうですか?
ベッキー:自然なパス(笑)、ありがとうございます。三池組は、あうんの呼吸がすごいなと思いますね。スタッフ間もそうなんですけど、感情マックスのところでカメラを回して欲しいじゃないですか。わがままで「ちょっと待ってください」と言って、感情を高めて「今、回してほしいな。この瞬間だな」と思ったときに三池さんが、「はい、カメラ回して」と言ってくださって。私のボルテージのマックスを分かってくださる、三池さんとは初めてだとは思えないような感覚で、すごくありがたかったです。
三池:迫力があったから(笑)。
大森:そう。怖い。怖かったもん(笑)。
ベッキー:(笑)。マカオの映画祭のときに、トップの女性がいるんですけど、ニコニコしながら舞台挨拶が終わって、上映終わったら、その人が私のところに来て、「あんた全然顔が違うじゃないよ!」って言われて(笑)。
大森:俺の知ってるベッキーじゃなかった(笑)。
ベッキー:大爆発しちゃいました(笑)。
三池:素晴らしいですよね。こういうのは出会いだと思うし、ベッキーさんがやらなければ、この役は弾けなかったかもしれないですし。運命なんだなって感じましたよね。