MC：ありがとうございます。竹野内さんはいかがでしょうか？

竹野内：役者を続けてきて、いつかは周防監督の作品に出られたらいいなというのがひとつの目標でもあったので、私としても特別な作品のひとつになりました。

MC：ありがとうございます。そんな周防監督にとって、『カツベン！』はどんな作品になったでしょうか？

周防：初めての時代劇で、それも日本映画の第一歩を描くということで、ちょっと今までの映画とは違う緊張感がありました。でも撮影現場は楽しくて、今まで撮った映画の中で一番楽しい現場だったじゃないかなと思います。大事な発見もありました。映画が音を持っていない時代の映画館。これは実に音にあふれていて、ライブパフォーマンスの会場だったという発見があったのが、僕にとってこの映画はすごく大きなものとなりました。ぜひ皆さんには、日本映画が始まった最初の30年間、無声映画時代を支えた活動弁士の存在を知っていただきたいなと思います。よろしくお願いいたします。

MC：といった素晴らしいキャストの皆さん、そして周防監督の作品の中で成田さん。主演という気持ちはいかがですか？

成田：オーディションだったんですけど、オーディションの最中から、この方々の真ん中に立っていることが本当に想像できなかったので。今日を迎えて、すごく実感として、ここに事実としてあるということが、不思議でしょうがないです。

MC：そして実際に撮影に入られて、この豪華メンバーとの共演というのは実際にいかがでしたか？

成田：皆さんが、楽しかったと言ってくれていることが、本当に嬉しいなと思います。

MC：監督、この豪華メンバーが揃っていますが、改めて撮影を振り返っていかがでしたか？

周防：今日、ここに立っていない、多くの役者さんに出演していただいて、自分がサイレント映画の監督になったような気分も味わえました。劇中のサイレント映画を全部自分で撮ったので、すごくそれもいい経験になりました。そうだ、ひとつ忘れてた。いつも映画って、さっき えりさんも言ったように、どうしてもカットしなければいけない人まで出てくるんですよ。だけど、この映画は出演してくださった方が一人も消えてないんです（笑）。全撮影カットが残ってます（笑）。

MC：劇中劇まで注目していただきたい作品になってますので、ぜひ皆さんお楽しみください。ありがとうございます。さあ、成田さん、いよいよこの後レッドカーペットを歩いていただきます。一言、お願いします。

成田：はい、皆さんの元へ今から参りたいと思います！ ペン持ってる方、フタを開けておいてくださいね（笑）。それでは参りましょう！

『カツベン！』
12月13日（金）より全国ロードショー
監督・脚本：周防正行
エンディング曲：奥田民生「カツベン節」
出演：成田凌　黒島結菜　永瀬正敏　高良健吾　井上真央　音尾琢真　竹野内豊　竹中直人　渡辺えり　小日向文世　池松壮亮　成河　酒井美紀　山本耕史　草刈民代　城田優　上白石萌音　シャーロット・ケイト・フォックス
配給：東映

【ストーリー】　一流の活動弁士を夢見る青年・俊太郎（成田凌）は、小さな町の映画館「靑木館」に流れつく。隣町のライバル映画館に客も、人材も取られて閑古鳥の鳴く靑木館に残ったのは、「人使いの荒い館主夫婦」、「傲慢で自信過剰な弁士」、「酔っぱらってばかりの弁士」、「気難しい職人気質な映写技師」と曲者揃い。雑用ばかり任される俊太郎の前に突如現る大金を狙う泥棒、泥棒とニセ活動弁士を追う警察、そして幼なじみの初恋相手！俊太郎の夢、恋、青春の行方は…！俊太郎の活弁がうなるとき、世紀のエンターテイナーの物語がはじまる。

©2019 「カツベン!」製作委員会