日本を代表する映画評論家・佐藤忠男の映画人生を追ったドキュメンタリー『佐藤忠男、映画の旅』の予告編が解禁された。寺崎みずほ監督のデビュー作となる本作は、11月1日(土)より新宿K’s cinemaにて公開され、全国順次ロードショーが予定されている。
解禁された予告編は、晩年の佐藤の執筆風景から始まる。「世界中どこでも探せば、いい映画があります」という力強い肉声に、アジア映画を発掘・紹介し続けた批評家としての矜持が重なる。
さらに、映画評論家・秦早穂子氏をはじめとしたインタビュー映像、佐藤の著作や関わった映画人たちの証言が次々と映し出される。なかでも、佐藤が「一生で見た最良の映画」と語ったインド映画『魔法使いのおじいさん』(G.アラヴィンダン監督)の一場面は、彼の人生と思想を象徴するように強い印象を残す。
佐藤が学長を務めた日本映画学校(現日本映画大学)で教え子であった寺崎みずほが、カメラを手に2019年より密着。少年期の戦争経験、映画を通して受けたカルチャーショック、映画への憧れ、映画人生の長い道のりをともに歩いた最愛の妻・久子との出会い。そして1万本を優に超す映画を鑑賞した彼が「小津安二郎監督の『東京物語』と比肩するくらい、世界で一番好きな映画」と言い残した1本のインド映画『魔法使いのおじいさん』(G.アラヴィンダン監督)への想い……生前のインタビューや世界の映画関係者の証言から人物像を紐解くとともに、佐藤の“たからもの”を探しに、日本各地からアジアへと旅に出た。生涯、一途に映画を愛し続けた映画の伝道師が私たちに残したメッセージとは?
▼予告編
■作品情報
タイトル:『佐藤忠男、映画の旅』
英題:Journey Into SATO TADAO
公開日:2025年11月1日(土)〜 新宿K’s cinemaにてロードショー、全国順次公開
監督:寺崎みずほ
出演:佐藤忠男、秦早穗子、イム・グォンテク、シャージ・N・カルン ほか
スタッフ:撮影:大久保千津奈(JSC)/録音:姫井信二/編集:遠山慎二/プロデューサー:川井田博幸
制作・配給:グループ現代
上映時間:98分
フォーマット:カラー/DCP/ステレオ
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