暴力と、セックスと、教会の欺瞞を挑発的に描く!ポール・ヴァーホーベン監督最新作『ベネデッタ』予告編

ポール・ヴァーホーベン監督が描く、歴史に残る「宗教裁判記録」につながる衝撃の物語『ベネデッタ』が2023年2月17日より公開される。このほど、日本版予告編とポスタービジュアルがお披露目となった。

『エル ELLE』の次にヴァーホーベンが題材に選んだのは17世紀に実在した修道女の裁判記録。幼い頃からキリストのビジョンを見続け、聖痕や奇蹟を起こし民衆から崇められた一方、同性愛の罪で裁判にかけられたベネデッタ・カルリーニ。男性が支配する時代に権力を手にした彼女がおこした奇蹟は本物か、はたまた狂言か。彼女に翻弄される人々を描いた奇想天外セクシュアル・サスペンスが完成した。

予告編では、時に尊く、時に奇妙な教会内の様子と混乱が映し出される。ベネデッタの見たキリストのビジョンから始まり、聖痕を受けて修道院長に任命されるも「自作自演では?」と訝しむ同僚にまるでキリストが宿ったかのように恐ろしい声で糾弾するベネデッタ。彼女は果たして聖者なのか罪人なのか。混乱したペシアの人々を見据え、最後には祈りを捧げ、何を告白するのだろうか…?

『ベネデッタ』日本版ビジュアルデザインを担当したのは、今年公開の映画『激怒』の監督であり、テレビ・ラジオ・雑誌・インターネットとメディアを横断して活躍する映画評論家で(「週刊プレイボーイ」連載中)、映画のポスターや書籍の装丁など多くのデザインも手がけるアートディレクター・高橋ヨシキ。今回のデザインは、信仰と法悦、教会と個人の間で揺れ動くベネデッタが幻想的な啓示を見つめる大きな瞳の上にタイトルロゴと十字架を重ねたもので、同じく瞳をデザイン上の焦点にした北米版ポスターのコンセプトを踏襲しつつ、斬新で教会芸術の静謐さも取り込んでいる。口から出る言葉のように描かれたキャッチコピーは中世宗教絵画の手法を踏まえたもの。気鋭のクリエイターが作り上げたスタイリッシュなデザインは「部屋の壁に飾りたい」という声も出るほどの逸品となっている。

『ベネデッタ』
2023年2月17日(金)より、新宿武蔵野館ほか全国順次公開
監督:ポール・ヴァーホーベン
脚本:デヴィッド・バーク ポール・ヴァーホーベン
原案:ジュディス・C・ブラウン
出演:ヴィルジニー・エフィラ ダフネ・パタキア シャーロット・ランプリング ランベール・ウィルソン
配給:クロックワークス

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【ストーリー】 17世紀のペシアの町(現在のイタリア・トスカーナ地方)。幼い頃から聖母マリアと対話し奇蹟を起こす少女とされていたベネデッタは、6歳で出家しテアティノ修道院に入る。純粋無垢なまま成人したベネデッタは、ある日修道院に逃げ込んできた若い女性バルトロメアを助ける。様々な心情が絡み合い2人は秘密の関係を深めるが、同時期にベネデッタが聖痕を受け、イエスに娶られたとみなされ新しい修道院長に就任したことで、周囲に波紋が広がる。民衆には聖女と崇められペシアでの権力を手にしたベネデッタだったが、彼女に疑惑と嫉妬の目を向けた修道女の身に耐えがたい悲劇が起こる。そして、ペスト流行にベネデッタを糾弾する教皇大使の来訪が重なり、ペシアの町全体に更なる混乱と騒動が降りかかろうとしていた…。