カツセマサヒコのデビュー作にして大ヒットを記録した同名青春恋愛小説を、松本花奈監督が北村匠海主演で映画化する『明け方の若者たち』が、12月31日に公開される。このほど、マカロニえんぴつによる書き下ろし楽曲「ハッピーエンドへの期待は」が主題歌に決定し、その曲を使用した予告編がお披露目となった。
本作は、大都会・東京に生きる若者が突然出会った人生最大の恋と、何者にもなれないまま大人になっていくことへの葛藤を描いた青春劇。
公開された予告編は「16文字から始まった、沼のような5年間」という北村匠海本人のナレーションで始まる。「俺といたらきっと楽しいよ」という言葉をきっかけに、デートを重ねるようになっていく“僕”(北村匠海)と“彼女”(黒島結菜)は距離を縮めながら、“僕”はどんどん“彼女”に惹かれていく。その一方で、社会人となった“僕”は、同期の尚人(井上祐貴)と出会い、「人を楽しませる仕事がしたかったんだよね」と希望で胸に膨らませ、夢を語り合うも、「楽しいこと全部やっとかないと、何だっていつかは終わるよ」という“彼女”の言葉と共に消えていく花火がそれまでの幸せな毎日が一変することを予感させる。“彼女”へ思いを伝えるべく、絞り出すように出した“僕”の「全部好き…。」という言葉や、“彼女”を想い、泣き叫ぶ姿。「いくら好きでもハッピーエンドは望めねぇよ」と、親友として何とか励まそうとする尚人の思いとは裏腹に、自分の気持ちには嘘を付けず、“彼女”の匂いがついたタオルを抱きしめながら、風呂場で泣きわめいて自暴自棄になり、行き場のない感情を吐き出す“僕”。“彼女”との思い出が走馬灯のように思い出され、胸が締め付けられるような“僕”の切ない気持ちが映し出される。
主題歌は、若い世代に刺さるリアルなワードセンスや軽快なメロディで大人気を博しているロックバンド、マカロニえんぴつが務める。彼らが本作のために書き下ろした楽曲「ハッピーエンドへの期待は」は、ヴォーカルのはっとりが持つ心地よい歌声とキーボードの多彩な音色を組み合わせたバンドサウンドに、彼らならではの真っ直ぐなメッセージが乗り、本作の世界観を見事に表現した。
■マカロニえんぴつ・はっとり(Vo/Gt) コメント
下北沢を、明大前を、期限付きの恋人ごっこを、どうにもならず掻きむしった夜のことを、想いながら思い出しながら書いた歌です。原作から大好きな作品にこうして携われたことが嬉しいです。カツセさん、改めて映画化おめでとうございます。
『明け方の若者たち』
12月31日(金) 全国ロードショー
監督:松本花奈
原作:カツセマサヒコ「明け方の若者たち」
脚本:小寺和久
出演:北村匠海 黒島結菜 井上祐貴 山中崇 楽駆 菅原健 高橋春織 三島ゆたか 岩本淳 境浩一朗 永島聖羅 木崎絹子 寺田ムロラン 田原イサヲ わちみなみ 新田さちか 宮島はるか 佐津川愛美 高橋ひとみ 濱田マリ
配給:パルコ
【ストーリー】 「私と飲んだ方が、楽しいかもよ?笑」その16文字から始まった、沼のような5年間。明大前で開かれた退屈な飲み会。そこで出会った“彼女(黒島結菜)”に、一瞬で恋をした。下北沢のスズナリで観た舞台、高円寺で一人暮らしを始めた日、フジロックに対抗するために旅をした7月の終わり…。世界が“彼女”で満たされる一方で、社会人になった“僕(北村匠海)”は、「こんなハズじゃなかった人生」に打ちのめされていく。息の詰まる会社、夢見た未来とは異なる現在。夜明けまで飲み明かした時間と親友と彼女だけが、救いだったあの頃。でも、僕はわかっていた。いつか、この時間に終わりが来ることを…。
©カツセマサヒコ・幻冬舎/「明け方の若者たち」製作委員会