「マーロン・ブランドの演技は素晴らしいが、頭が悪い」天才作家の真の姿に迫る『トルーマン・カポーティ 真実のテープ』予告編&場面写真

「ティファニーで朝食を」、「冷血」など多くの傑作小説を残した20世紀アメリカ文学界を代表する作家トルーマン・カポーティの素顔に迫るドキュメンタリー『トルーマン・カポーティ 真実のテープ』が、11月6日より公開される。このほど、本作の予告編と場面写真がお披露目となった。

ニューヨーク文壇の寵児として、また、ゲイのセレブリティのアイコンとして社交界を席巻したトルーマン・カポーティ。本作は、作家ノーマン・メイラーや女優ローレン・バコールなど、当時の貴重な取材テープに加え、カポーティの養女ケイト・ハリントン、作家のジェイ・マキナニーやファッション・ジャーナリストのアンドレ・レオン・タリーなど、バーノー監督が独自のルートで入手した、時代を共にしたセレブリティたち、友人知人や敵対した人物たちの貴重なインタビューや秘蔵映像から、彼の人生を解き明かす。“誰もが一度は会いたいと願うが、一度会えば二度とは会いたくない”男と呼ばれ、「指折りの人たらし」、「掛け値なしの奇人」、「ゲスな男」、「ドラッグ漬け」、「砂糖漬けのタランチュラ」などと評された天才作家の謎に包まれた生涯とは…。

予告編は、ポスタービジュアルにも添えられる「私はアル中である。私はヤク中である。私はホモセクシュアルである。私は天才である。」というカポーティの印象的な言葉から始まる。椅子に腰かけたカポーティの映像に、「指折りのよ」「掛け値なしの奇人だ」「ヴォルテール以来の騒がれよう」「ゲスな男だ」「ふしだらで楽しかった」「ドラッグ漬けだった」と数多くの証言者がその人となりを語る音声が重ねられる。テレビ番組で「マーロン・ブランドの演技は素晴らしい。だがゾッとするほど頭が悪い」と強烈なジョークを飛ばす姿や、ハリウッドスターや有力政治家といった著名人たちが仮面をつけて集った“黒と白の舞踏会”での姿など、映し出される煌びやかな生活ぶりはまさしくセレブリティそのもの。しかし、その生活は誰もが知るセレブたちの実態をスキャンダラスに描いた未完の問題作「叶えられた祈り」の発表をきっかけに崩壊していく。「いろんな人に会うことのほうが執筆より大切になっていった」と養女が語るカポーティが、社交界を追放され、鎮痛薬に依存し、混乱した様子でテレビ番組に出演する姿も。そして映像は、自虐的とも取れるカポーティ自身の「ご用心を!」という呼びかけで幕を閉じる。

場面写真には、カポーティがニューヨーク社交界のセレブ女性たちをエスコートし、「黒と白の舞踏会」にてダンスに興じる姿や、誰もが知る画家アンディ・ウォーホルを従えたショット、眼鏡を手に目をつぶる思慮深き肖像、そしてソファーで寝そべりながらカメラ目線を送るカットなど、天才作家のさまざまな表情が収められる。

『トルーマン・カポーティ 真実のテープ』
11月6日(金)より、Bunkamuraル・シネマほか全国順次ロードショー
監督・製作:イーブス・バーノー
出演:トルーマン・カポーティ ケイト・ハリントン ノーマン・メイラー ジェイ・マキナニー アンドレ・レオン・タリー
配給:ミモザフィルムズ

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