窪田正孝「10年経ったとき、彼女に越されないように頑張りたい」三池監督が抜擢した新人女優にライバル心?

窪田正孝を主演に迎え、三池崇史監督が初のラブストーリーに挑んだ映画『初恋』が、2020年2月28日より公開される。このほど、2月25日に公益社団法人日本外国特派員協会にて外国特派員記者会見が行われ、窪田正孝と三池崇史監督が登壇した。

10年ぶりに三池監督とタッグを組んだ窪田。「当時19歳で右も左も分からない現場で、カメラの前でひたすらに芝居をしていた」そうだが、「10年経って三池さんと会ったら、サングラスも柔らかくなって、昔のキリッとした鋭利なものが丸くなって。しゃべりやすくなりました(笑)。それが10年の変化なのかな」と笑顔。一方、三池は「鏡を見ると確かに年をとった。窪田くんは10年経ったら随分出世したなって。神様って冷たいなって(笑)」と苦笑いを浮かべた。

印象的なエピソードについて窪田はカーアクションシーンをあげ、「何度も頭をぶつけそうになったりして。大変だったけど、いい思い出になった」とし、「カンヌやマカオ、今日の場もそうですが、三池監督に連れて来てもらった感覚。一役者としてこの作品に関われた喜びがすべて」と三池監督に感謝した。

ヒロイン役の新人・小西桜子の抜擢について聞かれた三池は「オーディション場所のドアから入ってきたときに、僕らが探していた“演じる人”が『あ、いた』と。その役を演じるために生まれたんじゃないかと思えるようなエネルギーを感じた」とコメント。続けて「10年前もオーディションで窪田くんを見たとき、ドアから入ってきた瞬間ホッとした。『いた』って」と、窪田の出会いを振り返った。対して窪田は「彼女を見ていて、10年前のことを思い出した。10年経ったとき、彼女に越されないように頑張りたい」と笑顔で述べていた。

『初恋』
2020年2月28日(金)全国公開
監督:三池崇史
出演:窪田正孝 大森南朋 染谷将太 小西桜子 ベッキー 三浦貴大 藤岡麻美 顏正國(YEN CHENG-KUO) 段鈞豪(TUAN CHUN-HAO) 矢島舞美 出合正幸 村上淳  滝藤賢一 ベンガル 塩見三省 内野聖陽
配給:東映

【ストーリー】 舞台は、さまざまな事情を抱えた人間たちが流れ込む欲望の街・新宿歌舞伎町。天涯孤独ながら希有な才能を持つプロボクサーの葛城レオ(窪田正孝)が、負けるはずのない相手との試合でKO負けを喫し、試合後の診察で余命いくばくも無い病に侵されていることを知る。自暴自棄になったレオが、気もそぞろに繁華街を歩いていると、男に追われる少女に出くわす。ただ事ではない様子を察したレオは条件反射的に男をKO。気を失った男のポケットにあった、警察手帳をとっさに懐へとしまうと、少女の後を追った。少女はモニカ(小西桜子)と名乗り、親の虐待から逃れるように街へ流れついて、ヤクザに囚われていたことを明かす。KOされた男は悪徳刑事・大伴(大森南朋)でヤクザの策士・加瀬(染谷将太)と裏で手を組み、ヤクザの資金源となる“ブツ”を横取りしようと画策、モニカを見張っていたのだ。ヤクザと大伴から追われる身となったレオだが、モニカと自らの境遇が重なる部分もあり、どうせ短い命ならと半ばやけくそで彼女を救おうと決意する。一方で、モニカと共に資金源となる“ブツ”が消えさらにヤクザの一員・ヤス(三浦貴大)が殺されたことを彼女のジュリ(ベッキー)から知らされる組員一同は、組長代行(塩見三省)のもとで今にも一触即発の様相を呈していた。一連の事件をチャイニーズマフィアの仕業だと踏んだ組随一の武闘派・権藤(内野聖陽)が組の核弾頭・市川(村上淳)と共に復讐を決意し、ジュリも後を追った。ヤクザとチャイニーズマフィアに悪徳刑事。ならず者たちの争いに巻き込まれた孤独なレオとモニカが行きつく先に待ち受けるものとは…。欲望渦巻く繁華街で出会った孤独な二人が過ごした、人生で最も濃密な一夜の結末や如何に。

(C)2020「初恋」製作委員会