北大路欣也「この映画に携わった全ての方に…感謝」、斉藤由貴「すごい作品」『いつくしみふかき』予告編&著名人絶賛コメント

『カメラを止めるな!』に続き、2019年のゆうばり国際ファンタスティック映画祭2019で観客賞である「ゆうばりファンタランド大賞」の作品賞を受賞し、カナダのファンタジア国際映画祭の長編初監督コンペティション部門に正式出品され、現在までに11の賞を受賞している、渡辺いっけいと遠山雄のダブル主演作『いつくしみふかき』が、4月17日より公開される。このほど、本作の予告編がお披露目となり、併せて、キャストの三浦浩一、塚本高史と、各界著名人より、本作を絶賛するコメントが寄せられた。

psychocinematography.comで2019年の日本映画トップ10の1位に選ばれた本作は、劇団チキンハート主宰・遠山雄の親しい知人とそのお父さんについての実話。ひきこもりの知人が葬儀で父親をかばいながらも謝罪をした姿が衝撃的だったことが映画化のきっかけとなり、実際に知人が住んでいた長野県飯田市に、劇団員が実際に代わる代わる住み込んで、今回の映画化に漕ぎ着けた。

ダブル主演として、父親・広志役を、本作が映画初主演となる渡辺いっけい、遠山の知人が基になったその息子・進一役を、遠山自身が演じる。そして、二人を取り持つキーとなる牧師・源一郎役に、ベテランの金田明夫、広志の舎弟・浩二役に、劇団チキンハートの榎本桜が演じるほか、三浦浩一、眞島秀和、塚本高史ら、本作監督の大山晃一郎と親交のある豪華俳優陣が脇を固める。

▼キャスト コメント

■三浦浩一(田中ザビエル役) コメント
映画も舞台も最初の5分が勝負だと思っている。『いつくしみふかき』何だ、この吸引力は!5分どころか、最後まで持っていかれた。大山監督の映像センスの良さ、いっけいさん、遠山君を始め他の俳優さん達も勿論たまらなくいい!地元のエキストラの方たちのパワー、存在感も凄かった。故郷での撮影を企画した遠山君の情熱が伝わったのだろう。本カメラ照明録音美術、音楽編集効果衣装メイク、記録さん、他すべてのスタッフ、どれも一級品だ!自分がお世話になった作品をアーだコーだ言うのは、まったく好きではない。でも、言わずにはいられなかった。大山監督、遠山君、今度は俺と一緒にカンヌの赤絨毯を踏もうぜ!!

■塚本高史(屋敷役) コメント
親子の血の繋がりというのは凄いし怖いですね。この作品の中で自分が出ている場面は、楽しんでもらえる箇所かなと思います。大山監督とは助監督時代から何本かお世話になっていたので現場でも楽しく演じさせてもらえました。また今後も今回のような面白い役で呼んでください。

▼著名人 絶賛コメント

■北大路欣也(俳優)
人が何かに取り憑かれ、どん底まで落ち、悪さの限りをするも自由。そこから這い上がるも自由。与えられたそれぞれの人間力に胸が締め付けられ、涙が止まらない。この映画に携わった全ての方に…感謝。

■内藤剛志(俳優)
見終わった。間髪入れず、嫉妬した。とんでもなく、美しく、切なく、苦しく、可笑しく、残酷で、どこまでもどこまでも優しい。そしてそれは、大山晃一郎監督、あなたのことでもある。「徹底的に準備された心にのみ、チャンスが訪れる」と聞いたことがある。まさに、この映画のための言葉でもあると思う。全スタッフ、キャストに拍手と花束を、大山監督に祝杯を!!

■斉藤由貴(女優)
監督の大山氏と仕事をご一緒させて頂き、もうどれ位になるだろう。ひょうきんで温かくしかも有能で、現場をまとめる力は随一。そんな彼の中にこんな世界が隠れていた事にまず驚嘆した。握り締めた拳のふしくれから滲んでくるような、人の性(さが)、憎しみ、そしてその奥にある、怒りと見まごうほどに得体の知れない、血のなせる愛。家族。初監督。すごい作品だと思う。

■田辺誠一(俳優)
いびつで残酷、でも輝ける世界を、僕たちは自分で歩いていかなければならない。一筋縄ではいかない赤い運命の中、不器用ながらも正直に生きる主人公の気持ちがとてつもなく切ない。

■本田博太郎(俳優)
何ともタイトルがいい!この時代、『いつくしみふかき』心に響く。大山監督の心情そのものが、作品に見事に反映されていて嬉しくなりました。命の温もりが、ボディブローのごとく伝わってくる映画です。ありがとう!

■床嶋佳子(女優)
舞台となっている長野県飯田村の景色がとにかく美しい!そして人が温かく画面からそれが滲み出ている。それと反して「悪魔」と呼ばれている父親と引きこもりの青年とを取り巻く複雑な人間関係は現代のそれぞれの心の闇とも重なっていく。しかしドラマの中ではクスッと笑えたり…エンディングの車窓を背景にした遠山雄さんの顔がいい。

■ナイツ・塙宣之(芸人)
人間は、いくつになっても、何度でも、やり直せるんだと言う事を教えてくれる映画です。レッテルを剥がそうともがく男たちの姿がリアルかつ、コミカルに描かれています。心情に寄り添うように、飯田の町並みが綺麗に映されているのが、とても印象的です。監督の飯田の町への愛情が伝わって来ます。

『いつくしみふかき』
4月17日(金)より、テアトル新宿にて公開、以後全国順次公開予定
監督・脚本:大山晃一郎
脚本:安本史哉
出演:渡辺いっけい 遠山雄 平栗あつみ 榎本桜 小林英樹 こいけけいこ のーでぃ 黒田勇樹 三浦浩一 眞島秀和 塚本高史 金田明夫
配給:渋谷プロダクション

【ストーリー】 30年前。母・加代子(平栗あつみ)が進一(遠山雄)を出産中に、あろうことか母の実家に盗みに入った父・広志(渡辺いっけい)。「最初から騙すつもりだったんだろ?」と銃を構える叔父を、牧師・源一郎(金田明夫)が止め、父・広志は“悪魔”として村から追い出される。進一は、自分が母が知らないものを持っているだけで、母が「取ったのか?この悪い血が!」と狂うのを見て、父親は“触れてはいけない存在”として育つ。30年後、進一は、自分を甘やかす母親が見つけてくる仕事も続かない、一人では何もできない男になっていた。その頃父・広志は、舎弟を連れて、人を騙してはお金を巻き上げていた。ある日、村で連続空き巣事件が発生し、進一は母を始めとする村人たちに、「悪魔の子である進一の犯行にちがいない。警察に突き出す前に出ていけ」と言われ、牧師のいる離れた教会に駆け込む。「そっちに行く」という母親に「来たら進一は変わらない」と諭す牧師。一方、父・広志は、また事件を起こし、「俺にかっこつけさせてください」という舎弟・浩二 (榎本桜)に、「待っているからな」と言っても、実際には会いに行かない相変わらずの男で、ある日、牧師に金を借りに来る。「しばらくうちに来たらどうだ?」と提案する牧師。牧師は進一のことを「金持ちの息子」だと嘘を吹き込み、進一と広志は、お互い実の親子だとは知らないまま、二人の共同生活が始まる。

(c)映画「いつくしみふかき」製作委員会