北村匠海「母のエゴサ能力が高い!映画の感想が載ったURLを送ってくれる(笑)」

新田真剣佑と北村匠海のダブル主演で贈る、完全オリジナル映画となる青春音楽ラブストーリー『サヨナラまでの30分』が、1月24日より公開中。その公開御礼舞台挨拶が2月1日にTOHOシネマズ 日比谷にて行われ、新田真剣佑、北村匠海、萩原健太郎監督が登壇した。

1年前に死んだバンド「ECHOLL」のボーカル・アキ役の新田は、公開後の周囲の反響について「周りの方々が観てくれていて、毎回何度か泣いたという報告を受けています。3回泣いたという方が多い」と報告。劇中で、カセットテープが再生される30分間だけ新田扮するアキと入れ替わる颯太役の北村は「僕は4回泣きました!」と感涙を自己申告し「自分が演じているのを見ているのに、こらえきれなかった」と感慨深げに振り返った。SNSでは「頭が痛くなるほど泣いた」といったコメントもあると司会から紹介されると、新田は「僕も以前舞台を観た時に“頭が痛くなるほど泣いた”ことがあるんですけど、あのくらいってことですよね!?相当ですよ!(笑)」と熱い感想コメントに喜びを噛みしめた。

また北村は「母のエゴサーチ能力が高い」と照れつつも、「映画の感想が載ったURLを送ってくれる。その中で『この映画はダークホースだ』と書いてくれた人がいたり、演じている僕ら以上に作品や役柄を深掘りしてくれたり、映画評論をする方々の評価が高いのは役者冥利に尽きる」と好反響に歓喜。萩原監督は「いい意味で想像していたものと違うと、ダークホースという言葉は嬉しい」と喜び「新海誠監督も観てくれて、大絶賛してくれました」とアニメ界の大監督の太鼓判に笑みを浮かべた。

劇中では美しい映像美と共にバンドメンバーの青春のひと時が色鮮やかに描かれるが、そんな映画にちなみそれぞれの「かけがえのない瞬間」について質問が及ぶと、北村は「かけがえのない瞬間かー!」と悩みながら「今日はサウナやカレー、サボテンの話はやめようと思う」と北村がこよなく愛する趣味関連のトーク内容を自粛しようとするも「至福の時間といったら、カレーを食べてサウナに入って、帰って植物に水をあげながら会話する。そういう事が一番ナチュラルで好きかなぁ」と前言撤回で趣味全開のトークを展開。一方新田は「かけがえのない瞬間は今かもしれない。ゼロから作ったものを皆さんに観てもらえるこの瞬間」と真剣な眼差しで客席へ投げかけると、直後に「今すごくいい事を言ったかもしれない!」と自らのコメントを自賛し、場内は大爆笑となった。

続いて、本作の音楽プロデューサーである内澤崇仁から新田と北村へコメントが代読され「軽く歌った声が良すぎて衝撃を受けた」「感情の表し方や表現の幅など、恐ろしさを感じた」などと絶賛された新田は「熱いですね…嬉しいです」とシミジミしながら、劇中曲『瞬間』のワンコーラスを口ずさむサービス精神を発揮。あまりの美声の生披露に場内はざわつく中、北村へは「妥協なく歌ってくれた」「緻密な解釈とイメージに助けられた」と内澤からの絶賛コメントが紹介される。北村は「内澤さんとは関係が長いので、オリジナル作品の音楽映画でご一緒できたのは感慨深い」と念願の“共作”を喜んだ。

また北村はプライベートでも親交の深いバンド・雨のパレードが書き下ろした本作のリード曲『もう二度と』がお気に入りと答え「(ボーカルの福永)浩平から、今度匠海が主演する映画の曲を書くんだ、と言われて。ただの仲のいい友達と主演として前に立つ映画で一緒に組めたのは嬉しかった」とニッコリ。しかし「雨パレが今度ライブで『もう二度と』をセルフカバーするみたいです。完全に『サヨナラまでの30分』に媚びを売ってきている…」と冗談を交えながら感謝の思いを述べた。

最後に、荻原監督は「映画を観てくれた方の人生が少しでもいいものになれば、僕らが頑張って作ってきた意味がある」とコメント。北村は周囲の反響に「役者を、音楽を続けてきてよかったと、今まで続けてきたことの点と点が一つになった気がする作品です。僕自身もこの作品に救われたので、僕らが込めた熱い想いを受け取ってもらえたら嬉しい」とアピール。新田は「この映画について評判のいいことしか聞かないので、作品の魅力と感動をより多くの人に感じてもらえれば」と、さらなるヒットを祈願した。

『サヨナラまでの30分』
1月24日(金)より全国ロードショー中
監督:萩原健太郎
脚本:大島里美
音楽プロデューサー:内澤崇仁(androp)
出演:新田真剣佑 北村匠海 久保田紗友 葉山奨之 上杉柊平 清原翔 牧瀬里穂 筒井道隆 松重豊
配給:アスミック・エース

【ストーリー】 メジャーデビューを目前に解散したバンド「ECHOLL」。1年後のある日、突然見知らぬ大学生・颯太(北村匠海)が現れ、メンバーのヤマケン(葉山奨之)、重田(上杉柊平)、森(清原翔)そしてカナ(久保田紗友)に再結成を迫る。実は颯太の中身は、1年前に死んだボーカルのアキ(新田真剣佑)だった。偶然拾ったアキのカセットテープを颯太が再生する30分だけ、2人は入れ替わり、1つの体を共有していく。人づきあいが苦手な颯太と、「俺にこじ開けられない扉はない」が口癖のポジティブなアキ。一人で音楽を作っていた颯太も、次第にアキや仲間と音楽を奏でる楽しさを知り打ち解けていくが、「ECHOLL」を去ったアキの恋人・カナだけは戻ってこない。カナに再び音楽を始めてもらうため、最高の1曲を作り上げようとする二人。一方カセットテープに異変がおき、アキと颯太の入れ替われる時間は短くなっていく。

©2020『サヨナラまでの30分』製作委員会