瑛太「日本人として誇りを持って時代劇を演じられる俳優に」『闇の歯車』初日舞台挨拶レポート

オリジナル時代劇最新作にして「時代劇専門チャンネル」開局20周年記念作品の最後を飾る、藤沢周平のサスペンス時代小説の映像化となる、瑛太主演、橋爪功共演の『闇の歯車』が、2019年2月9日に時代劇専門チャンネルにてテレビ初放送、それに先立ち2019年1月19日より全国5大都市を中心に期間限定上映される。このほど、1月19日に丸の内TOEIにて初日舞台挨拶が行われ、主演の瑛太、緒形直人、山下智彦監督が登壇した。

昨年の12月に終えたばかりの撮影を振り返り、撮影現場での裏話や、時代劇、そして日本映画の今後への熱い想いを語り、会場をわかせた。また、体調不良で急遽駆けつけることができなかった橋爪功からの手紙が読み上げられ、「瑛太さん、今回初めての共演でしたが、また時代劇で一緒にやりたい。二人で芝居をしていて伝わってくるなんとも言えない色気、こちらの想像を超えてくる芝居に、気持ちよく乗せてもらいました。緒形さん、山下監督、舞台挨拶で緊張しているかも知れない瑛太を盛り立ててやってください」と、大先輩からの温かいメッセージも届いた。

■瑛太 コメント
大河で1年以上出演した後の時代劇だったのですが、また時代劇に挑むモチベーションが保てるか、正直自問自答しました。しかし、山下監督と初めてお会いした時、監督の持つ勢いと作品への愛情を強く感じ、大事にこの役を演じようと心に決めました。また、今回橋爪さんとは初めての共演で、たくさん勉強させていただきましたし、すごくリラックスして撮影に臨むことができました。お金をかけた派手なアクションやコメディの時代劇が増えている中、こうしたサスペンスやアウトローを描いた本格的な時代劇は少なくなっているように思います。日本人として、誇りを持って時代劇を演じられる俳優として、技術も心も磨いていきたいです。

■緒形直人 コメント
本作は、京都の正に“時代劇のプロ”が集まっている現場でやらせていただきました。監督の掛け声を始め、現場の熱い空気に触れて、出来ることならもう一度このキャスト・スタッフでやりたいなという気持ちです。時代劇の瑛太さんはとても自然体で、着流しも色気があって、また共演できるのが本当に楽しみでした。まるで、若かりし日の高倉健さんのような佇まいを感じましたね。ぜひこれからの時代劇界を引っ張っていってもらいたいです。

『闇の歯車』
2月9日(土) 時代劇専門チャンネルにて放送予定
1月19日(土)より丸の内TOEIほか全国5大都市を中心に期間限定上映
監督:山下智彦
原作:藤沢周平「闇の歯車」(講談社文庫/文春文庫)
脚本:金子成人
出演:瑛太 橋爪功 緒形直人 大地康雄 中村蒼 蓮佛美沙子 高橋和也 石橋静河 津嘉山正種 中村嘉葎雄
配給:東映ビデオ

【ストーリー】 人の顔は闇に溶け、静けさが街を支配する一瞬の時間。江戸時代、人々は、魑魅魍魎が蠢(うごめ)くと言われるその時刻を畏れをもって迎えた…。初秋の頃、江戸・深川。闇の世界で日々の糧を得る佐之助(瑛太)は、行きつけの酒亭おかめで、謎の男・伊兵衛(橋爪功)と出会う。「儲け話があるんですよ。一口、乗っちゃくれませんか」。危険な匂いを感じ、席を蹴る佐之助。同じ頃、ふとしたきっかけでおくみという女と暮らすことに…。彼女との未来に仄かな希望を抱く佐之助は、やがて伊兵衛の誘いに乗る。しかし、仲間となる男たちは、浪人(緒形直人)、若旦那(中村蒼)、白髪の老人(大地康雄)―いつもおかめで顔を合わせながら、口を聞いたこともない男たちだった…。佐之助らいずれも押し込みなどしたことがない素人四人。そして、伊兵衛。狙うのは、逢魔が刻、さる商家に眠る七百両。回りだす闇の歯車。しかし―それぞれを取り巻く女たちをも巻き込んで、彼らの人生の歯車は静かに狂い始める…。

(C)2019「闇の歯車」製作委員会