蒼井ブルー、石井裕也、犬山紙子、関取花、羽田圭介ら著名人絶賛コメント!北欧ホラー『テルマ』

第90回アカデミー賞、第75回ゴールデン・グローブ賞にて外国語映画賞ノルウェー代表作品に選出された北欧ホラー『テルマ』が10月20日より公開される。このほど、各界著名人より本作を絶賛するコメントが寄せられた。

ノルウェーを舞台に描かれる本作は、厳格な家庭で育てられた少女テルマの物語。進学を機に親元を離れたテルマは、初めての恋を経験し青春を謳歌し始めるが、それは、ある“恐ろしい秘密”へとつながっていく。

監督・脚本を務めるのは、長編映画の監督デビューからわずか4作ながら、カンヌを始めとする世界の権威ある映画祭の常連となった、『母の残像』などを手掛けたヨアキム・トリアー。これまでは、親類であるラース・フォン・トリアーのカンヌ国際映画祭パルムドールに輝いた『ダンサー・イン・ザ・ダーク』を思わせるような深い余韻を残す人間ドラマを描いてきたが、本作で新たな才能が爆発。トロントやニューヨークなど名高い映画祭で賞賛された。

著名人 絶賛コメント

■蒼井ブルー(文筆家・写真家)
すぐに2度目が観たくなった。氷のような美しさと炎のような衝動に胸が震える。怪作。

■石井裕也(映画監督)
一言では語れない豊かな映画なんですが、敢えて言うならば救われました。主人公テルマの苦悩は美しく切実で、遠い北欧の他人事には感じられません。世界中、みんな悩んでいます。

■犬山紙子(イラストエッセイスト)
青春をこのように描いた作品を初めて見た。人によってラストの捉え方がガラリと変わる傑作。

■小林真里(映画評論家)
初恋を機にスーパーパワーが覚醒した少女の苦悩と戦いを北欧特有の詩情でくるんだ、繊細で独創的な青春ホラーのマスターピース。

■志村貴子(漫画家「青い花」)
テルマの恋を焦れながら応援しました。後半ガラリと状況は変わりテルマに恐怖を覚えます。終始テルマに夢中にさせられた映画でした。好きです。

■関取花(ミュージシャン)
はじめての恋をした少女は、悲しいほどまっすぐで、恐ろしいほど美しい。

■嶽本野ばら(作家「ミシン」)
白きゴシック——。水槽の中で共食いをする魚、目撃者、あるいは神聖の始まり。

■豊田エリー(女優・モデル)
冒頭から漂う不穏な空気。初恋に戸惑い、過去や親の呪縛にとらわれる彼女の幸せを願う一方、それが叶うということは…。

■羽田圭介(小説家「スクラップ・アンド・ビルド」)
白昼夢、強く願うこと、そして現実に起こる事。北欧の美しい風景だけではない、映画世界の中で実際に事が起き、観客にも実体験かのように感じさせる作品。夢に近い映画の構造を存分に活用している。

■道尾秀介(小説家「スケルトン・キー」)
伏せられたカードを作中で次々捲ってみせ、しかし残りの数枚は自分の手で捲らせる。そのバランスが美しい。

■山崎まどか(コラムニスト)
テルマがたとえアンチキリストであっても、愛さないでいることは難しい。彼女は冷たい熱情で全てを焼き尽くして、氷もガラスも全部砕いて、がんじがらめになっている少女たちの聖女になればいい。

■よしひろまさみち(映画ライター)
設定自体は『キャリー』に似てても、全く非なるダークサイキック。恐怖よりも解放を感じる美しいストーリー。

『テルマ』
10月20日(土)、YEBISU GARDEN CINEMA、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次公開
監督・脚本:ヨアキム・トリアー
出演:エイリ・ハーボー カヤ・ウィルキンス ヘンリク・ラファエルソン エレン・ドリト・ピーターセン
配給:ギャガ・プラス

【ストーリー】 ノルウェーの人里離れた田舎町で、信仰心が深く抑圧的な両親のもとに育った少女テルマ。なぜか彼女には、幼少期の記憶がない。オスロの大学に通うため一人暮らしを始めたテルマは、同級生のアンニャと初めての恋におちる。募る欲望と罪の意識に引き裂かれながらも、奔放な彼女に強く惹かれていくテルマ。だが、それは封印されたはずの“恐ろしい力”を解放するスイッチだった―。テルマは不可解な発作に襲われるようになり、その度に周りで不気味な出来事が起こる。そんな中、アンニャが忽然と姿を消してしまう。果たして、テルマの発作とアンニャ失踪の関係は?両親が隠し続けてきたテルマの悲しき過去が明かされる時、自分すら知らない“本当の自分”が目覚め始める―。

©PaalAudestad/Motlys