ブッシュ政権を猛烈に批判し、全世界2億ドル、日本でも興行収入17億円を記録した、問題作にして大ヒット作『華氏911』を手掛けたドキュメンタリー作家マイケル・ムーアの最新作『Fahrenheit 11/9』(原題)が、邦題『華氏119』として、11月2日より公開されることが決定した。
これまでにもムーア監督は、米国の銃社会に風穴を開けた『ボウリング・フォー・コロンバイン』(2002)、医療問題に鋭いメスを入れた『シッコ』(2007)と、巨大な権力に対抗してアポなし突撃取材を敢行し、アメリカ社会に一石を投じてきた。今回の相手は、アメリカ合衆国第45代大統領、ドナルド・トランプ。本作のタイトル“119”とは、トランプの大統領当選が確定し勝利宣言をした“2016年11月9日”を意味し、過去作『華氏911』に呼応したタイトルになっている。
2016年7月、大統領選のさなか「大統領選でトランプが勝利する5つの理由」というエッセイを書き、変人扱いを受けながらもその予測を見事に的中させたムーア監督。トランプ大統領を粛々と取材するうちに分かってきたのは、「トランプは“悪の天才”。感心するほどの狡猾さで、トランプを笑っている私たちでさえ彼の術中にはめられている」という驚愕の事実だった。トランプ大統領は、アメリカの国民はもちろん、ジャーナリストやメディア、憲法や司法システム、さらには他国の政治や国民すら利用し、どんなにスキャンダルが起きても大統領の座からおりなくてもすむように仕組んでいるという。本作では、トランプ・ファミリーが必ず崩壊する“ネタ”を大暴露、トランプを当選させたアメリカ社会に鋭く切り込みを入れ、この“暗黒時代”をどう抜け出すかを披露する。
本作は、第43回トロント国際映画祭ドキュメンタリー部門オープニング作品として現地時間9月6日に全世界に先駆けて上映され、さらに第31回東京国際映画祭(10月25日~11月3日開催)への出品も決定している。
『華氏119』
11月2日(金)、TOHOシネマズ シャンテ他 全国ロードショー
監督:マイケル・ムーア
出演:ドナルド・トランプ
配給:ギャガ
【作品概要】 2016年11月9日、トランプは米国大統領選の勝利を宣言―その日、米国ひいては世界の終わりは始まった!?なぜこうなった?どうしたら止められる?ムーア節炸裂!宿命の戦いに手に汗にぎるリアル・エンターテイメント!
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