大九明子監督、モデルの小谷実由らから絶賛コメント!カンヌ国際映画祭カメラドール受賞作『若い女』

2017年のカンヌ国際映画祭でカメラドール(新人監督賞)を受賞し、フランスで最も権威あるセザール賞へのノミネートも果たした、レオノール・セライユ監督のデビュー作『若い女』が8月25日より公開となる。このほど、各界の著名人から本作を称賛するコメントが寄せられた。

本作は、レオノール・セライユ監督がフランス国際映画学校で取り組んだ卒業制作の脚本を自ら映画化。10年来の恋人に振られ、家もお金も仕事もない状態でパリの街に放り出されてしまった女性ポーラが奮闘する姿を等身大で描く。

著名人 コメント

■大九明子(映画監督)
ポーラは最初ものすごくブスで、「え!?、ん!?」って気持ちでスタートしていくのですが、笑うと吸い込まれそうな笑顔に完全にやられて、大ファンになってしまいました。可愛くて、ちょっと悲しくて、愛しいポーラ。私もアイペンシルでヒゲを描いてみようかな。

■小谷実由(モデル)
ボロボロだった彼女。見渡す限り厳しい現実。何とも交わらない彼女。でも彼女が選ぶ決断にはなぜか迷いがない。きっと大丈夫、物憂げなポーラがそんな言葉を投げかけてくるような気がする。

■五所純子(文筆家)
ポーラの選択に勇気をおぼえる。女性が迫られる一種の決断は、その切実さと比べてなお、非難され、冷遇され、異端視される。『若い女』はそれを腫れ物としてでなく、ひとりの女の息づかいで描いてみせた。たしかに彼女は社会の周縁へと押しだされていった。けれども自分の道の中心を歩きだしたのだ。

■坂本安美(アンスティチュ・フランセ日本 映画プログラム主任)
人生のすべてを一から創っていける、そんな勇気を与えてくれる不思議な魅力、エネルギーを持つ登場人物ポーラは、これまで映画で出会ったことがないような、あらたな女性像の誕生を感じさせる。

■ジェーン・スー(コラムニスト/ラジオ・パーソナリティ)
この映画には、若い女の混乱がすべて詰まっている。焦り、怒り、孤独、強がり、はぐらかし。場所はそこらじゅうにあるのに、「居場所」はどこにもない。何者でもない自分を持て余し、のたうち回る。でも、大丈夫。そうやって若い女は自分を手に入れるのだから。

■瀧波ユカリ(漫画家)
最初の5分で「やることなすことメチャクチャ!絶対にこんな人と関わりたくない!」って思っちゃうくらい破滅的なポーラ!でもその瞳の奥には、かすかな怯えがゆらめいてる。愛を信じてないような態度の裏で、いつもぬくもりを求めてる。そう気が付いた時、彼女の中にかつての私を見つけた気がした。

■山内マリコ(作家)
ポーラは、若い女というよりヤバい女だ。ずっと恋人に庇護されていたせいか、生きるのがとても下手。だけど自分の足で立とうとしてる。自分を明け渡すのは、もうおしまいにして。

■柚木麻子(作家)
きみは僕のミューズ?消費されてきた女たちがリベンジする時がきた。自分をモデルにした写真で有名になった、かつての師だった男との恋が終わり、パリの街に放たれたヤバい女子、ポーラ。女神が人間へ帰還する大冒険はあまりにもタイムリー。

『若い女』
8月25日(土)より渋谷ユーロスペースほか全国順次ロードショー
監督・脚本:レオノール・セライユ
出演:レティシア・ドッシュ グレゴワール・モンサンジョン スレマン・サイエ・ンディアエ
配給:サンリス

【ストーリー】 フランス、パリ。31歳のポーラは、10年付き合った年の離れた恋人に突然捨てられる。お金も、家も、仕事もないポーラは途方に暮れ、苦しまぎれに恋人の飼い猫ムチャチャを盗む。猫を連れてきたことで、居候先の友人宅からも、安宿からも追い出され、実家に戻ろうとするも、疎遠だった母親からは拒絶されてしまう。パリにはポーラの居場所などなかったのだ。なんとか住み込みのベビーシッターのバイトを見つけ、ショッピングモールの下着屋でも働き始める。ようやく自分の居場所を見つけたかに思えたが…。

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