ナチスの絶滅収容所ソビボルの知られざる脱出劇『ヒトラーと戦った22日間』予告編

アウシュヴィッツと並ぶ絶滅収容所ソビボルの知られざる脱走劇を描いた『ヒトラーと戦った22日間』が9月8日より公開される。このほど、本作の予告編がお披露目となった。

本作は、第二次世界大戦下の1943年10月14日に、ナチスが建設したアウシュヴィッツと並ぶ絶滅収容所の1つ、ソビボル絶滅収容所で実際に起こった反乱を忠実に描く。反乱のリーダーは、ソ連の軍人サーシャことアレクサンドル・ペチェルスキー。武器の扱いにも精通していたペチェルスキーは、収容所に入れられてからわずか22日で脱出計画を練り、その統率能力とカリスマ性で反乱を率いた。

監督・脚本・主演は、“世紀のアイコン”と言われるロシアの国民的俳優で、本作が監督デビュー作となるコンスタンチン・ハベンスキー。ナチスの司令官フレンツェルには、『ハイランダー』シリーズ、『ゴーストライダー2』のクリストファー・ランバート。このほか、『ゆれる人魚』のミハリーナ・オリシャンスカ、『バタリオン ロシア婦人決死隊VSドイツ軍』のマリヤ・コジェフニコワ、ロシアで誰もが知る俳優ダイニュス・カズラウスカスなど人気俳優陣が集結した。本作は、ソビボルで起こった反乱から75年を記念して2018年5月にロシアで公開され、大ヒットを記録した。

▲脱走のリーダー、ペチェルスキー(コンスタンチン・ハベンスキ―)に銃をつきつけるフレンツェル将校(クリストファー・ランバート)

併せて、反乱のリーダー、アレクサンドル・ペチェルスキーの実際の写真もお披露目となった。ソ連の軍人、通称サーシャことアレクサンドル・ペチェルスキーは、34才でミンスクの収容所からソビボル絶滅収容所に移送される。9月23日にソビボルに到着し、22日後の10月14日に大規模な反乱を実行。従軍経験を買われ、反乱のリーダーとして指揮を執った。本作を監督、そして主演としてアレクサンドル・ペチェルスキー役を務めたコンスタンチン・ハベンスキーは、「悲しいことに、ナチズムと大虐殺の話題は常に今日的な意味を持つと思います。異なる言語、信念、肌の色のために人々が互いを憎み殺しあう。ナチズムは最低レベルの悪です。そして起こったのが純然たる悪への反乱で、それを担った1人がアレクサンドル・ペチェルスキーなのです」と自身の考えを語っている。

▲アレクサンドル・ペチェルスキー(本人)

『ヒトラーと戦った22日間』
9月8日(土)より、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館他にてロードショー
監督:コンスタンチン・ハベンスキー
出演:コンスタンチン・ハベンスキー クリストファー・ランバート ミハリーナ・オリシャンスカ
配給:ファインフィルムズ

【ストーリー】 アウシュヴィッツと並ぶ絶滅収容所ソビボル。死が待つとは知らず、多くのユダヤ人が国籍や貧富の差関係なく列車で送り込まれ、ガス室で大量殺戮されていった。残った者には虐待と屈辱の日々が続く。そんな中、秘かに脱出を企てるグループがあった。しかし彼らには強力なリーダーがいない。そこに1943年9月、ソ連の軍人でサーシャことアレクサンドル・ペチェルスキーが収容者として移されてくると、彼と仲間は、緻密な計画のもと前代未聞の反乱を計画する。それは収容者“全員の脱出”だった。これまで歴史に隠されてきた“絶滅収容所で起こった最大の反乱”は、一体どのように成し遂げられたのか。

(С) Cinema Production