映画企画コンテスト「TSUTAYA CREATORS’ PROGRAM FILM 2015」で全474企画の中から準グランプリを受賞した企画を池田エライザ主演で映画化した『ルームロンダリング』が7月7日より全国ロードショーとなる。公開に先立ち、6月11日に東京・ニッショーホールにて完成披露試写会が行われ、キャストの池田エライザ、オダギリジョー、渋川清彦、健太郎、メガホンを取った片桐健滋監督、ゲストとして実際に事故物件に住んでいるお笑い芸人の松原タニシが登壇した。
イベントに登場した池田は、「早い時間からこの雨の中、待ってくださった方もいると伺いました。本当にありがとうございます」と挨拶。本作の脚本を読んだ時の感想については、「ちょうど母の実家に帰っていて、長らく会っていなかった家族に久しぶりに会った時だったので、脚本の印象はやっぱり母とのお話なのかな」と本作への思いを語った。続けて、オダギリは「監督と脚本を書いた梅本さんとはサッカー仲間だったので友達に近い感覚で、この二人が脚本を書き始めたのが嬉しくて。それがオリジナルストーリーということもまた嬉しい」と本作へ参加できたことを喜んだ。
自分がロンダリングしたいこと=消し去りたい過去はあるか?という質問に対しては、池田の答えは「邪念」。「過去に浄化したいことってあまりないなぁと思って」と続け、「過去というより、これから自分が想像できない環境に立って“邪念”や何かに目がくらんでしまいそうな時は常にクリアでいたい」と今後の目標を前向きに語った。一方、健太郎は「先輩の引退試合」と回答。「先輩のバスケットボールの引退試合で、“○○西高校”で試合があるということでそこに向かって。バスケの試合って盛り上がるので音が聞こえるはずなんですけど、何も音が聞こえなくて。そしたら、本当の会場が“西”がない“○○高校”だったんですよ。連絡したら『2分ぐらいで試合が始まるよ』と言われて、行くのを諦めました」と過去の失敗談を披露した。「最初から言ってくれればよかったんですけど…」と健太郎が不満を漏らすと、池田から「怒ってますよね!?」とツッコまれ、会場の笑いを誘った。
イベントの中盤には、本作で主人公の御子が事故物件に住んで部屋を浄化するアルバイトをすることにちなみ、実際に事故物件に住んでいるというお笑い芸人の松原タニシが登場。松原の身に起こった事故物件での不思議な体験に関するクイズが出題され、そのおもしろエピソードとも言える恐怖体験に、キャストや監督、観客からは笑いと悲鳴が。また、松原が現在住んでいる事故物件は「3DKで3万円」と明かされると、会場からは驚きの声が上がった。
最後に、池田から「この作品は私にとって大切な、幼い時に母にいただいた絵本のような存在になっています。皆さんにとっても、この作品が大切な映画になってくれることを祈っております」とメッセージがあり、舞台挨拶は幕を閉じた。
『ルームロンダリング』
7月7日(土)より新宿武蔵野館、渋谷HUMAXシネマ、シネ・リーブル池袋他全国ロードショー
監督:片桐健滋
脚本:片桐健滋 梅本竜矢
出演:池田エライザ 渋川清彦 健太郎 光宗薫 オダギリジョー
配給:ファントム・フィルム
【ストーリー】 5歳で父親と死別し、その翌年には母親が失踪してしまった八雲御子(池田エライザ)。その後は祖母に引き取られたが、18歳になると祖母も亡くなり天涯孤独に。度重なる不幸で自分の殻に閉じこもってしまった御子のところへ、母親の弟である雷土悟郎(オダギリジョー)が現れ、住む場所とアルバイトを用意してくれることに。しかし、そのアルバイトとは、訳アリ物件に自分が住むことによって“物件を浄化する”というルームロンダリングだった。ルームロンダリングを始めて以来、幽霊が見えるようになった御子。幽霊と奇妙な共同生活を送る中、御子は失踪した母親との再会を果たすが…。
©2018「ルームロンダリング」製作委員会