ジュリエット・ビノシュ、岩田剛典は「日本の息子」映画『Vision』公開記念イベントレポート

世界中で高い評価を受けている河瀨直美監督が、生まれ故郷である奈良県を舞台に、ジュリエット・ビノシュと永瀬正敏をダブル主演に迎えた映画『Vision』が6月8日に公開された。翌日9日、本作の公開記念イベントが新宿ピカデリーにて行われ、ジュリエット・ビノシュ、永瀬正敏、夏木マリ、岩田剛典、美波、河瀨直美監督が舞台挨拶に登場した。

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「こんにちは、皆さん、愛してます」と日本語で挨拶したビノシュは、「すばらしい体験をさせていただきました。日本に来ると、東京、大阪、京都が多いのですが、今回は日本の奥深い吉野という森に招待される形で入っていくことができました。そこで皆んなと本当に大切なもの、喜びをシェアした」と撮影での感想を語った。

撮影中に奈良の談山神社でビノシュとデートをしたという永瀬は「監督にセッティングしていただいて。お昼ご飯を食べながら、森を歩いた。印象的だったのは、森や木を見ながら『本当に美しい』と言っていて」と、ビノシュが演じたジャンヌ役とリンクして見えたことを話すと、ビノシュは「“生きているな、嬉しいな”ということを感じていました。自然の中に身をおくことによって、再び自然とつながるような気持ちになって」と、心が穏やかになっていたことを明かした。

台本にあった英語のセリフに尻込みしたという岩田は「どうしようかと思いました(笑)。でも自分なりに努力はしました。撮影に入るとビノシュさんの包み込むような母性に助けていただいて…」とビノシュとの共演について語ると、ビノシュは「(岩田に)初めて会った時に、また会えたなという気がした。日本に息子がいるような気になってました」と告白。すると岩田も「僕もフランスのお母さんだと思ってます」と気持ちを打ち明けた。

最後に永瀬から『Vision』のタイトルが入った特製和傘がプレゼントされたビノシュは、「世界でひとつだけの傘を、パリでさす勇気があるかな(笑)」とおどけ、キャスト陣を笑わせていた。

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『Vision』
6月8日(金)全国ロードショー
監督・脚本:河瀨直美
エグゼクティブプロデューサー:EXILE HIRO
プロデューサー:マリアン・スロット 宮崎聡 河瀨直美
出演:ジュリエット・ビノシュ 永瀬正敏 岩田剛典 美波 森山未來 田中泯 夏木マリ
配給:LDH PICTURES

【ストーリー】 世界中を旅しながら紀行文エッセイを執筆しているフランスの女性エッセイスト・ジャンヌ。アシスタントの花と共にとあるリサーチのため奈良の吉野を訪れる。杉の木立が連立する山間で生活をしている山守の男・智(とも)は、ジャンヌが山に入ってくるという老女アキからの予言通り、ジャンヌと出会い、文化の壁を超え、次第に心を通わせていく。智と同様、山守の鈴(りん)、猟師である岳(がく)、源(げん)もまた、山に生き、山を守る。それぞれの運命は思いもよらぬ形で交錯していく…。ジャンヌはなぜ自然豊かな神秘の地を訪れたのか。山とともに生きる智が見た未来とは―。

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