昨年の第70回カンヌ国際映画祭に正式出品された、鬼才ロマン・ポランスキー監督最新作『告白小説、その結末』が6月23日より公開となる。このほど、日本オリジナルの予告編とポスタービジュアルがお披露目となった。
本作は、スランプに陥ったベストセラー作家のデルフィーヌ(エマニュエル・セニエ)と、その前に現れた熱狂的なファンだと称する女性エル(エヴァ・グリーン)を主人公に据えた極上のミステリー。エルは他人の人生を代筆するゴーストライターで、デルフィーヌは彼女の知性と献身的な態度に次第に信頼を寄せるようになり、ふたりは共同生活を始め、作家とマネージャーともいえる関係になっていく。
予告編は、現実とフィクションの境界が溶け出すようなポランスキー監督の映像世界が繰り広げられる本作の魅力が伝わる映像となっている。ポスタービジュアルは、不安げなデルフィーヌと微かな笑みを浮かべるエルという、向かい合ったふたりがまっすぐ見つめ合う対照的な表情が強い印象を与える仕上がりとなっている。
本作の原作となっている、フランスで今最も注目されているデルフィーヌ・ド・ヴィガンの小説「デルフィーヌの友情」をポランスキー監督に読むよう勧めたのは、監督の妻であり主演を務めたエマニュエル・セニエだったという。監督は「この小説のおかげで、ふたりの女性同士の対立を掘り下げるという素晴らしい機会に恵まれました」と語り、「俳優同士の相性はつねに良好とは限りませんが、エマニュエルとエヴァの相性は最初から抜群でした」と撮影を振り返っている。また、監督は、“女性を描ける”ことを信頼し、『アクトレス ~女たちの舞台~』などを手掛けたオリヴィエ・アサイヤス監督を脚本の共同執筆者として招聘した。
『告白小説、その結末』
6月23日(土)より、ヒューマントラストシネマ有楽町、YEBISU GARDEN CINEMAほかにて公開
監督:ロマン・ポランスキー
原作:デルフィーヌ・ドゥ・ヴィガン「デルフィーヌの友情」(水声社)
脚本:オリヴィエ・アサイヤス ロマン・ポランスキー
音楽:アレクサンドル・デスプラ
出演:エマニュエル・セニエ エヴァ・グリーン
配給:キノフィルムズ
【ストーリー】 心を病んで自殺した母親との生活を綴った私小説がベストセラーとなった後、スランプに陥っているデルフィーヌの前に、ある日、熱狂的なファンだと称する聡明で美しい女性エルが現れる。差出人不明の脅迫状にも苦しめられるデルフィーヌは、献身的に支えてくれて、本音で語り合えるエルに信頼を寄せていく。まもなくふたりは共同生活を始めるが、時折ヒステリックに豹変するエルは、不可解な言動でデルフィーヌを翻弄する。はたしてエルは何者なのか?なぜデルフィーヌに接近してきたのか?やがてエルの身の上話に衝撃を受けたデルフィーヌは、彼女の壮絶な人生を小説にしようと決意するが、その先には想像を絶する悪夢が待ち受けていた…。
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