「僕はこれまでの人生でこんな個性に出会ったことがない」山﨑努×樹木希林、56年の時を経て夫婦役にて奇跡の初共演

30年間ほとんど外へ出ることなく、庭の生命を見つめ描き続けた伝説の画家・熊谷守一(くまがいもりかず)
97歳で没するまで生涯現役。よく生き、よく描き、生きとし生けるものを愛したその自由気ままな生き方に、山﨑努が惚れ込んだ。

日本を代表する名優・山﨑努と、現在の日本映画をけん引する俊英・沖田監督がタッグを組み、大きな話題となっている映画『モリのいる場所』(2018年公開、配給:日活)。この度、山崎演じるモリを陰日向に支える妻・秀子役に、樹木希林が発表された。

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山﨑努と樹木希林、ともに唯一無二のキャリアを誇り、日本を代表する名優と称される二人だが、なんとこれが初めての共演。出会いは遡ること半世紀、1961年、文学座。しかし、二人の道のりはまったく異なるものだった。

山﨑努は、1936年生まれ。1959年文学座に入団。27歳で『天国と地獄』(63年/黒澤明監督)の犯人役に大抜擢され、その凄まじい演技力でセンセーションを巻き起こした。以降、『赤ひげ』(65年)『姿三四郎』(65年)『影武者』(80年)の黒澤作品に出演、30代にして名優の名を欲しいままにする。その後も、『お葬式』(84年)『タンポポ』(85年)『マルサの女』(87年)など伊丹十三監督作品をはじめ、『刑務所の中』(02年)『死に花』(04年)『おくりびと』(08年)『日本のいちばん長い日』(15年)ほか数々の世界的名作における重厚な演技で今なお唯一無二の存在感を放つ巨星。

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樹木希林は、1943年生まれ。1961年文学座に入団。74年、TVドラマ「寺内貫太郎一家」で、31歳にして老婆を見事に演じ、一躍お茶の間の人気者となりました。以来、個性派女優として、TV・映画・CMをまたにかけ数々の名作・大ヒット作に出演。長きにわたり国民的な支持を集めているのは周知のとおり。近年は、05年『半落ち』日本アカデミー賞助演女優賞、07年『東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~』で同賞主演女優賞、13年『わが母の記』で同賞主演女優賞、16年『あん』で同賞主演女優賞に輝く、日本映画の名作に欠かせない名優に。『あん』は賞を総なめにしたのみならず大ヒット、ナレーションを務めた『人生フルーツ』はドキュメンタリーながら大ロングランを記録。ヒットメーカーとしても、新作が待たれる数少ない俳優のひとりだ。

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