美醜と狂気が交錯する“もうひとつのシンデレラ”『アグリーシスター 可愛いあの娘は醜いわたし』公開決定

童話「シンデレラ」を大胆に反転させ、誰もが知る物語の“裏側”を描いた北欧発のゴシック・ボディホラー『アグリーシスター 可愛いあの娘は醜いわたし』が、2026年1月16日(金)より新宿ピカデリーほか全国公開される。第41回サンダンス映画祭ミッドナイト部門で「退出者続出」と報じられた問題作が、ついに日本上陸を果たす。

本作は、王子様の心を射止めようとする“醜い義姉妹”の一人・エルヴィラを主人公に、美しさへの執念と破滅を描くボディホラー。王子ユリアン(イサーク・カムロート)に恋い焦がれるエルヴィラ(リア・マイレン)は、母レベッカ(アーネ・ダール・トルプ)の指示のもと、「美しくなるため」の狂気的な身体改造の世界へ足を踏み入れていく。中世ヨーロッパの荘厳な舞踏会を舞台に、血と痛みと欲望が渦巻く悪夢のような夜が幕を開ける。

監督は、デヴィッド・クローネンバーグから強く影響を受けた新鋭エミリア・ブリックフェルト。現代社会にも通じる“ルッキズム(外見至上主義)”への皮肉と、ゴシックな美意識が融合した映像世界を構築した。第29回富川ファンタスティック国際映画祭ではグランプリと観客賞をW受賞し、シッチェス・カタロニア国際映画祭でも注目を集めている。

今回解禁された日本版予告編では、「あなたは感じたことありますか? 自分は劣等で、無価値で、臆病で、孤独で、愛されず、醜いと。」という印象的なナレーションとともに、ショッキングピンクの映像が展開。華やかなドレスと引きつった笑顔の対比が、心に刺さる。

キービジュアルには、「王子様はわたしのもの」と強い意志を宿すエルヴィラの姿が印象的に描かれており、その視線は“シンデレラの靴”ではなく、私たち観客へと向けられている。痛みと美の狭間で揺れる女性の姿は、ホラーでありながら、現代社会の鏡のようでもある。

▼予告編

■作品情報
タイトル: 『アグリーシスター 可愛いあの娘は醜いわたし』
監督・脚本: エミリア・ブリックフェルト
出演: リア・マイレン、アーネ・ダール・トルプ、テア・ソフィー・ロック・ネス、フロー・ファゲーリ、イサーク・カムロート
公開日: 2026年1月16日(金)新宿ピカデリーほか全国公開
製作国: ノルウェー、デンマーク、ポーランド、スウェーデン
上映時間: 109分/カラー/ビスタサイズ/ノルウェー語/5.1ch/R15+
配給: スターキャットアルバトロス・フィルム
提供: ニューセレクト

ストーリー:
スウェランディア王国のユリアン王子は、誰もが憧れる理想の王子。母レベッカの再婚で王国にやって来たエルヴィラは、妹アルマとともに王子の花嫁になることを夢見る。だが、義姉アグネスの父が急逝したことで、母はエルヴィラを王妃にするため狂気の美容改造を始める。王子が花嫁候補を集めた舞踏会の夜、血塗られた“シンデレラの靴”が、美と愛の地獄絵巻を呼び起こす——。

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