「自分でハンコを押させる」「間髪入れずに書類を出す」コレをされたら借りちゃダメ!街金の“怖い”テクニックが学べる教科書的映画!

1990年から1997年まで「モーニング」(講談社)で連載され、1992年講談社漫画賞、1998年手塚治虫文化賞マンガ優秀賞受賞した青木雄二原作の「ナニワ金融道」。大阪を舞台に金融のダークサイドを描くマンガの金字塔を、『レディ・トゥ・レディ』の藤澤浩和監督が、主演に高杉真宙、共演に加藤雅也、赤井英和、宇崎竜童らを迎えて映画化する『ナニワ金融道』が、11月25日に公開初日を迎えた。このほど、同日に新宿バルト9で初日舞台挨拶が行われ、キャストの高杉真宙、加藤雅也、そして藤澤浩和監督が登壇した。

1990年に原作がスタートしたという「ナニワ金融道」。長く愛されている作品について聞かれた高杉は「作品は知っていましたが、原作や他の映像作品を見たことがなかったので、今回携わったからこそ、この作品が愛されて来た理由を知ることができた」とし、主演に選ばれたことについては、「嬉しかったです」と素直な気持ちを明かした。

金融の知識がなかったという高杉は「台本を読みつつ調べてみたりとか、監督から色々聞いたりして学んでいったことが多かった」そうで、加藤も「こういう専門用語がペラペラできるようであれば、相当金借りとる(笑)」とコメントして観客を笑わせていた。

藤澤監督は本作を撮影する上で、「金に翻弄される、“おもろうて、やがて悲しき”みたいなところがある。教科書的な、反面教師的な事がある作品なので、それを生かした」という。また、実際に街金にも取材したそうで、「街金の人は、『ナニワ金融道』が大好きなんですよ(笑)。だから、『現在は違いますよ』とか、『もっとえげつない話がありますよ』みたいなことを聞いて、それをちょっと入れた感じ」だと説明した。さらに取材時に「取り立ての時に、絶対に自分でハンコを押させるとか、間髪入れずに書類を出して見せる」という街金ならではの“怖い”テクニックも教えてもらったそうで、「それは実際に入れたくて。コレをされたら借りない方が良いと思うんで、教科書として観ていただければ」と注意喚起も忘れなかった。

『ナニワ金融道』
■第一話『ナニワ金融道〜灰原、帝国金融の門を叩く!〜』
2022年11月25日(金)より公開

■第二話『ナニワ金融道〜銭と泪と権利と女〜』
2022年12月2日(金)より公開

■第三話『ナニワ金融道〜大蛇市マネーウォーズ〜』
2022年12月9日(金)より公開

原作:「ナニワ金融道」青木雄二
企画協力:青木雄二プロダクション
主題歌:ウルフルズ「借金大王 V」(Getting Better / Victor Entertainment)
作詞:トータス松本 作曲:トータス松本
監督・脚本:藤澤浩和
出演:高杉真宙 加藤雅也 早織仁科 貴柳ゆり菜 波岡一喜 山西惇 本宮泰風 桜まゆみ 阿部亮平 赤井英和 宇崎竜童
配給:ティ・ジョイ

【あらすじ】 灰原達之(高杉真宙)は、大学時代の奨学金の返還を滞納してしまったために信用情報に傷がつき、就職先が見つからないでいた。ある日、ネットで偶然、「街金」と呼ばれる貸金業者・帝國金融の求人を見つけ応募する。すると、面接に行くやいなや、いきなり社長の金畑金三(宇崎竜童)から、融資先に返済を迫る「追い込み」に行く社員の桑田澄男(加藤雅也)に付いて行くよう指示される。厳しいやり取りに戸惑いながらも、リアルな金の世界を目の当たりにし、金融屋として生きていく決心をする灰原。そんな灰原たちのもとに金を借りに来るのは、公務員の娘に頼るしかない建設屋、仕事で得た知識をもとに金融屋を騙そうとする不動産屋、公務員をハニートラップにかけるスナックのママ、利権まみれの市長…と、それぞれの事情と欲望を抱えたアクの強い人ばかりだ。一筋縄ではいかない借り主たちとの対決に、時には上手く逃げられそうになりながらも、どうにかこうにか一つずつ案件を切り抜け、成長していく灰原。桑原たちから金融屋としての厳しさを学びつつも、持ち前の優しさを忘れることなく、灰原は欲望の渦巻く大阪の街で奮闘を続けていく。

©2022「ナニワ金融道」製作委員会